政府は12月5日、高市内閣の閣僚・副大臣・政務官が保有する資産を公開しました。中でも我々投資家として注目したいのは、公開対象に含まれた株式銘柄や有価証券の内訳ですよね。本記事では、特に株式保有状況に焦点を当て、政権中枢の投資スタンスと市場への示唆を読み解きます。以下にて詳しく見ていきましょう!
小泉進次郎氏、公開資産トップ 国債・社債中心の“守りのポートフォリオ”
資産総額2億7248万円でトップに立ったのは小泉進次郎防衛相でした。本人名義ではなく妻・滝川クリステル氏の資産ですが、国債7000万円、公社債7764万円、その他有価証券1億2484万円と、債券比率の極めて高い構成が特徴的です。
株式は東京地下鉄(東京メトロ)700株のみで、リスク資産へのエクスポージャーは限定的です。
この構成は、安全資産中心の典型的な“資産保全型ポートフォリオ”といえ、政治家層における長期安定志向を象徴する内容となりました。
茂木敏充外相は成長株中心 eBASE・SHIFTなどIT関連が目立つ
総資産1億9397万円で2位につけた茂木氏は、株式の組み入れが顕著です。
【保有銘柄】
・eBASE:18万5200株
・エス・エム・エス:2万4000株
・技術承継機構:1万5400株
・SHIFT:1万3500株
・GMOペイメントゲートウェイ:5200株
※証券投資信託及び貸付信託等1億7687万円
特にSHIFT(システム開発)やGMOペイメントゲートウェイ(決済インフラ)といった、デジタル関連企業への投資が目立ちます。
成長性を重視した“攻めのポートフォリオ”であり、ITセクターに対する政治家個人としての期待感の表れと捉えることもできます。
また、茂木氏は証券投資信託1億7687万円も保有しており、分散投資と個別株の両立が特徴です。
林芳正総務相、地元企業中心に幅広く銘柄保有 安定株+地場株の典型例
総資産1億5088万円の林芳正氏は、株式も多岐にわたる構成となっています。
【保有銘柄】
・山口合同ガス:12万2552株
・サンデン交通:4万959株
・三井物産:7744株
・ANAホールディングス:500株
・日本航空:500株
・JCRファーマ:3900株
地元・山口県関連銘柄(山口合同ガス、サンデン交通)を厚く保有しつつ、三井物産など大型株や航空株など、セクター分散も見られます。
総務相という行政監督官庁に関わる立場を踏まえると、比較的バランスの取れた投資姿勢といえます。
片山さつき財務相 “個別株の宝石箱”とも言える最多級の銘柄数
今回の公開で最も多くの個別株を保有していたのは片山さつき財務相でした。NTT5万株を筆頭に、金融・化学・自動車・IT・メディアなど、多岐にわたる企業株を保有しています。
【保有銘柄】
・NTT:5万株
・三菱ケミカルグループ:2000株
・ゼンリン:1593株
・ウエスコホールディングス:1560株
・GACグループ:1327株
・トヨタ自動車:1000株
・三菱重工業:1000株
・丸井グループ:1000株
・東ソー:1000株
・日本触媒:1000株
・ソラスト:1000株
・Gunosy:1000株
・エルテス:1000株
・ウィズ・パートナーズ:1000株
・楽天グループ:900株
・ソフトバンク(優先株含む)800株
・日産自動車:700株
・キヤノン:500株
・野村マイクロサイエンス:500株
・ウイン・パートナーズ:500株
・ダイセル:500株
・積水化学:500株
・JR東日本:300株
・住友電気工業:300株
・スタートバーン:A種178株B種55株
・PKSHA Technology:200株
・フジ・メディアHD:200株
・AFC-HDアムスライフサイエンス:200株
・スカパーJSATホールディングス:100株
・ADR120S:100株
・SBIホールディングス:80株
・光通信:9株
※国債100万円、公社債618万円、証券投資信託及び貸付信託等7556万円、金融債及び割引債898万円
全体として、
「高配当の安定株 × 新興IT株 × インフラ株」
という広範な投資戦略が見て取れます。
財務相という職務に対し、投資家層からは「金融政策や税制に関わる立場として注目されるポートフォリオ」との見方も出そうです。
赤沢亮正経産相は“インフラ+エンタメ”を組み合わせた独自性ある構成
経済産業相の赤沢亮正氏は、国内インフラ株と海外企業株を組み合わせる特徴的な構成でした。
【保有銘柄】
・米子ガス:10万6300株
・DATANG INTL POWER(中国電力大手):8000株
・バンダイナムコホールディングス:936株
・BINHAI INVESTMENT COMPANY:800株
・OSHIDORI INTERNATIONAL HOLDING:200株
※公社債187万円
ガス、電力など公益インフラを中心に、バンダイナムコといったエンタメ株も組み込む点がユニークです。分散の意識が明確で、リスク管理の感度が高い印象があります。
国内大型株を中心に保有する閣僚も多数
他の閣僚にも、投資家が注目すべき銘柄保有が散見されました。
■ 石原宏高環境相
・三菱UFJFG:1000株
・ANAホールディングス:1000株
・みずほFG:100株
国内メガバンク+航空株という伝統的な構成で、安定志向が強く表れています。
■ 金子恭之国交相
・熊本木材:2000株
地場企業支援型の投資が際立ちます。
■ 赤間二郎国家公安委員長
・ゆうちょ銀行:2700株
・Amazon.com:600株(米国株)
国内金融株に加えてAmazon.comを保有しており、海外大型株への興味がうかがえます。
■ 鈴木憲和農水相
・ベースフード:100株
・いちまん:30株
・山のむこう:2株
・かねやまむら:1株
スタートアップ支援色の濃い構成で、ベースフードや地域系株式(かねやまむらなど)が特徴的です。
閣僚9名が株式を保有 “株価への影響”より“投資観の可視化”がポイントに
今回の公開では、家族分を含め9人の閣僚が株式を保有していることが明らかになりました。
公開は銘柄数・株式数にとどまり金額は算出されていないため、実際のリスク資産額は総資産額を上回る可能性があります。
全体として、
・IT・デジタル成長株に積極的な茂木氏
・超分散型の片山氏
・地元企業比重の高い林氏
・債券中心でリスク極小の小泉氏
など、政治家ごとの投資スタンスが鮮明に表れました。
投資家にとっては、閣僚がどの産業に関心を寄せ、どの企業を保有しているかは、政策スタンスや業界注目度の一つのシグナルになり得ます。今後の政策動向と照らし合わせながらウォッチしていく価値は大きいと言えます。
私と同じ銘柄を保有している閣僚もいて、すこし親近感を感じました(笑。
なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
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