三菱自動車工業株式会社は本日8月27日、2025年度第1四半期決算(4~6月期)の補足説明会を開催し、通期業績見通しを下方修正しました。日米間の関税政策やグローバルでの競争激化により、利益水準は期初予想から大幅に減額。一方で気になる株主還元策については、期初に示した1株当たり10円の配当を据え置く方針を明確にし、株主重視の姿勢を打ち出しました。
通期見通しを大幅に引き下げ
修正後の通期業績予想は、売上高2兆8600億円(前回比▲900億円)、営業利益700億円(同▲300億円)、経常利益600億円(同▲300億円)、当期純利益100億円(同▲300億円)。利益面はいずれも約3割減と厳しい見通しとなりました。
販売台数も期初予想の87万8000台から86万9000台へと9000台減を見込みます。
三菱自動車 下方修正の要因
代表執行役社長兼CEOの加藤隆雄氏は「米国関税の引き下げ時期が不透明な中、販売環境を織り込み現実的な修正を行った」と説明。
具体的には以下の要因を挙げました。
・米国関税による直接的な収益圧迫:約320億円のマイナス
・各国市場での競争激化に伴う販売費増加:▲190億円
・為替やインフレに伴うコスト上昇:▲210億円
これらを一部コスト削減で吸収するが、営業利益は期初計画比▲300億円の700億円にとどまる。
加藤社長は「今回の見直しで現時点で想定される悪化要因は織り込んだ。今後は必ずこの見直し値を達成する」と強調。そのうえで「関税政策の動向や世界的な競争環境の変化を注視しつつ、スピード感を持った改革を進めていく」と述べました。
質疑応答では、今後のリスクとして米国を含む市場競争の激化や世界経済の停滞リスクを指摘する一方、新型車販売の好調や関税引き下げをオポチュニティとして捉える姿勢も示しました。
株主還元と株価への影響
投資家としての注目点である配当金については「1株10円」を維持すると明言。利益水準は大きく下振れしたものの、安定的な株主還元を継続することで投資家心理の下支えを狙う。
ただし、純利益見通しが100億円まで減少したことで、配当性向は実質的に高止まりする見込みであり、財務的な余力をどこまで確保できるかが焦点となるでしょう。
三菱自動車が業績下方修正を発表したのは本日8月27日後場。時間は、15:05。発表されるやいなや、株価は急降下。15:07には、394.1円へ…
▼三菱自動車 株価推移(2025年8月27日)

三菱自動車 株価推移(2025年8月27日)
今後の三菱自動車の株価に関しては、関税政策の不透明感や競争環境の悪化を背景に、当面は下押し圧力が続く可能性が高い。一方で、配当維持や新型車販売の好調といった要素は、一定の下値抵抗要因となり得るでしょう。
投資家として注目したいポイント
1.関税動向:米国の関税引き下げ時期が確定すれば、下期以降の収益改善期待が高まる。
2.新型車の販売状況:アウトランダーや限定モデルの販売動向が収益回復のカギ。
3.株主還元方針:利益減少下での配当維持は評価できる一方、来期以降の持続性に注視が必要。
三菱自動車の今回の下方修正は、関税政策と競争環境の厳しさを改めて市場に印象付ける内容となりました。ただし、配当維持という株主還元姿勢を鮮明にすることで、投資家の信頼確保を狙っています。今後の株価動向は、関税政策の明確化と下期以降の新型車販売の勢い次第で大きく左右される見通しです。
なお、念の為ではございますが、投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
株主視点での経済ニュースサイト「STOCK EXPRESS」
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