最近、慌ただしかった大手自動車メーカー・日産自動車株式会社(NISSAN)ですが、本田技研工業(HONDA)と経営統合に向けた協議に入ることが明らかになりました。「12ヶ月以内に大株主を見つけないと生き残れない」という情報も流れていた中、早めに活路を見出したようです。三菱商事による買収、旧村上ファンドによる株の買い増しなど、様々な憶測が流れる中、ホンダとの統合も多くささやかれていましたが、現実化しましたね(11月28日の記事で書いた通りの展開となりました)。想定以上にスピーディーに進んだ背景には、台湾電機大手の鴻海精密工業(ホンハイ)が日産の経営に参画しようと狙いを定めていたこともあり、それを回避するために急いだ、という要素が強そうです。
日産、ホンダ両社は、持株会社を設立し、傘下に両社が入るカタチになるそうで、近いうちに覚書を結び、統合比率などを調整するとのこと。12月23日から協議に入ります。
「日産」+「本田」、合わせて名称は「日本」でしょうか?(笑。
なお、日産は三菱自動車の筆頭株主でもあり、三菱自動車も将来的に加えることを視野に入れているようです。
ホンダ + 日産 + 三菱自動車
3社統合すれば、販売台数800万台を超え、世界第3位の自動車メーカーになります。
▼(参考)ホンダ・日産統合前の世界の自動車メーカーランキング
1位:トヨタ 1,123万台
2位:VWグループ 923万台
3位:現代自動車・起亜 730万台
4位:ステランティス:639万台
5位:GM 618万台
6位:フォード 441万台
7位:ホンダ 398万台
8位:日産自動車 337万台
大幅に再編が進む中、日本の自動車メーカーは、「トヨタ」か「トヨタ以外」か、になりそうです。
ホンダと日産は今年、EV(電気自動車)で提携することを発表していて、三菱自動車も参加していました。EV重視しているメーカー同士、統合していくカタチになりますが、世界的にはEV不振の状況の中、どのように展開していくのか、注目したいところです。世界では、すでにテスラや中国の自動車メーカーが急成長している中、ホンダ・日産の経営統合により、技術力を結集するとともに、開発費用や仕入れコストを抑えたりしていくのですが、果たして効果はいかに…
さてさて、我々投資家にとって気になるのが、ホンダ、日産の株価への影響です。
特に日産は今年、株価が急降下しておりましたが、これを機に浮上するのか、注目していきたいと思います。
今朝9:00に東京株式市場が開くと、日産株は買い注文が集中。株価大幅上昇でスタートしました。最近、株価低迷が目立っていた日産ですが、どん底の中で買っておいた方は結果が吉と出たようですね。私自身、株価420円の頃に売却してしまっていたのですが、先週あたり買っておけば良かったな、と(汗。株の世界は予想外な事が起こるので、実に奥深いですね。
一方、ホンダ株は下落しております…
ホンダとの経営統合で光が見えてきた日産と、懸念材料を感じているホンダ。株主の思惑はそれぞれあるようです。いずれにしても、技術力を結集し、売れる車を開発してほしいですね。
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