2025年11月に算出・公表が開始された新株価指数「日経平均株主還元株40指数(Nikkei 225 Shareholder Return Stock 40 Index)」が、初の定期入れ替えを迎えます。2026年1月14日から新たな採用・除外銘柄が反映され、指数の顔ぶれが刷新されます。私も10月30日の記事(日経平均、株主還元に焦点を当てた新指数「日経平均株主還元株40」を公表)でお伝えして注目してきた本指数は、単なる株価の動きだけでなく、株主還元姿勢に着目した投資家の注目度が高まっており、今後の市場動向を占う一つの指標として注目されています。
株主還元を重視する新指数の狙い
「日経平均株主還元株40指数」は、日本を代表する株価指数・日経平均株価(日経225)の構成銘柄(金融・不動産セクターを除く)から、配当金・自社株買い・債務返済の3年間平均額を時価総額で割った「株主還元利回り」が高い上位40社を選定して構成されます。これは、配当利回りに加えて自社株買いや財務健全性も考慮した、総合的な株主還元姿勢を評価するものとして設計されています。
近年、日本企業においては自社株買いの積極化や増配を含む株主還元策が進展しており、同指数はこうした動きを可視化するための新たなベンチマークとして期待されています。単なる株価指標ではなく、企業の還元姿勢を評価する投資戦略指標として、国内外の投資家からの関心が高まっています。
初の定期見直しで採用・除外銘柄が決定
2026年1月14日から反映される初の定期入れ替えでは、以下のように採用と除外が行われます。
新たに採用される銘柄
新規採用の5銘柄には、消費者ブランドやサービス分野を代表する企業が含まれています。
・アサヒグループホールディングス(2502)
・J・フロントリテイリング(3086)
・セブン&アイ・ホールディングス(3382)
・LINEヤフー(4689)
・日本航空(9201)
これらの企業は近年、配当や自社株買いなど株主還元の取り組みを強化した結果、株主還元利回りが高く評価され、指数への採用基準を満たしました。ただし、市場関係者の一部では「アサヒグループの株主還元率が高まったのは株価が下落した影響もあるのでは」といった声も聞かれ、株価動向と株主還元利回りの関係については引き続き注視が必要です。
除外される銘柄
一方で、以下の4銘柄が今回の見直しで除外されます。
・オークマ(6103)
・日東電工(6988)
・伊藤忠商事(8001)
・丸井グループ(8252)
これらは過去の株主還元利回りが相対的に低下したことなどが要因とみられます。
投資家視点で捉える指数の意義
従来、投資家は「配当利回り」や「PER」「PBR」といった指標で銘柄選択を行ってきましたが、「日経平均株主還元株40指数」は投資収益の源泉である株主還元の総合力を数値化した点に特徴があります。特に配当だけでなく自社株買いや債務返済も含めることで、持続性のある財務体質と株主還元のバランスを重視する姿勢が評価されます。
また、この指数に連動するETF(例:グローバルX 日経平均株主還元40-日本株式 ETF(コード:465A))も東京証券取引所に上場しており、個人投資家でも分散投資の手段としてアクセス可能です。ETFは指数に連動し、株主還元利回りが高い企業群の投資成果を反映することを目指しています。
今後の展望
日経平均株主還元株40指数は、今後も毎年1月と7月に定期見直しが行われる予定で、企業の株主還元戦略の変化を随時反映していきます。日本企業の株主還元意識の高まりを背景に、この指数は市場の新たな投資指標としての存在感を強める可能性があります。今後の構成銘柄や市場の評価動向に引き続き注目が集まっています。
日経平均株主還元株40指数 企業一覧
鉱業
1605 (株)INPEX
建設
1721 コムシスホールディングス(株)
1803 清水建設(株)
食品
2269 明治ホールディングス(株)
2871 (株)ニチレイ
(新)2502 アサヒグループホールディングス
化学
3405 (株)クラレ
4021 日産化 日産化学(株)
4063 信越化 信越化学工業(株)
X 6988 日東電工(株)
医薬品
4507 塩野義製薬(株)
石油
5019 出光興産(株)
5020 ENEOSホールディングス(株)
ゴム
5108 (株)ブリヂストン
窯業
5214 日本電気硝子(株)
5333 日本碍子(株)
機械
6113 (株)アマダ
X 6103 オークマ(株)
電気機器
6902 (株)デンソー
6952 カシオ計算機(株)
6981 (株)村田製作所
7751 キヤノン(株)
自動車
7202 いすゞ自動車(株)
7270 (株)SUBARU
その他製造
7951 ヤマハ(株)
商社
2768 双日(株)
8002 丸紅(株)
8031 三井物産(株)
8058 三菱商事(株)
X 8001 伊藤忠商事(株)
小売業
3099 (株)三越伊勢丹ホールディングス
8233 (株)高島屋
(新)3086 J・フロントリテイリング
(新)3382 セブン&アイ・ホールディングス
X 8252 (株)丸井グループ
鉄道・バス
9001 東武鉄道(株)
9007 小田急電鉄(株)
空運
(新)9201 日本航空
陸運
9064 ヤマトホールディングス(株)
9147 NIPPON EXPRESSホールディングス(株)
海運
9101 日本郵船(株)
9107 川崎汽船(株)
情報・通信
(新)4689 LINEヤフー
サービス
9735 セコム(株)
なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
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