東京エレクトロン、AI半導体特需を背景に最高益更新へ! 業績予想の再上方修正と大型株主還元で中長期成長シナリオが鮮明に

東京エレクトロン、AI半導体特需を背景に最高益更新へ! 業績予想の再上方修正と大型株主還元で中長期成長シナリオが鮮明に 株式劇場

純利益は過去最高を更新、業績回復の確度が一段と高まる

東京エレクトロン株式会社(東証プライム 8035)は2月6日、2026年3月期の連結業績予想を再度上方修正し、純利益が前期比1%増の5,500億円になる見通しを示しました。従来予想からは620億円の増額となり、会社としては最高益更新となります。今期に入って3度目となる業績修正は、当初想定されていた半導体投資の調整局面が想定より短期間で終息し、AI関連を中心に設備投資が急速に回復していることを裏付ける内容となりました。

今回の上方修正には、政策保有株の売却益約760億円が織り込まれている点も特徴です。一方で、本業である半導体製造装置事業も着実に改善しており、売上高は2兆4,100億円、営業利益は5,930億円と、いずれも従来予想から上振れしています。修正後の純利益水準は市場予想平均を大きく上回り、業績の確度に対する市場の評価を改めて高める結果となりました。

AIサーバー需要がDRAM投資を強力に後押し

足元の業績回復をけん引している最大の要因は、AI向け半導体需要の拡大です。データセンターにおけるAIサーバーの増設が加速する中、広帯域メモリー(HBM)を中心としたDRAM投資が世界的に活発化しています。さらに、汎用DRAMについても需給逼迫を背景に価格が上昇し、各メーカーが投資を前倒しする動きが顕在化しています。

こうした環境を受け、東京エレクトロンの新規装置売上高に占めるDRAM向け比率は、2025年10〜12月期に36%まで上昇しました。前四半期の27%から大きく伸びており、メモリー投資の回復が同社業績に直接的な追い風となっていることが分かります。加えて、顧客工場の稼働率が上昇したことで、納入済み装置の改造や部品交換といった保守・サービス需要も拡大しており、収益の下支え要因となっています。

WFE市場は想定以上の成長余地、需要の裾野が拡大

同社は2026年の世界前工程向け装置(WFE)市場について、前年比15%以上の成長を見込んでいますが、足元の引き合い状況を踏まえると20%超の成長も十分に視野に入るとしています。DRAMに加え、先端ロジック半導体への投資再開や、NAND型フラッシュメモリーの稼働率改善も、新規設備投資を後押しする要因です。

顧客側では、クリーンルームの稼働余地や部材調達が制約要因となる場面もあるものの、それらが解消されれば装置搬入が一気に進む可能性があります。成膜、エッチング、洗浄など幅広い工程装置をラインアップする東京エレクトロンの総合力は、こうした局面での受注拡大において大きな強みとなっています。

配当増額と自社株買いで株主還元姿勢を鮮明に

業績回復を背景に、株主還元も一段と強化されます。年間配当は従来予想から68円増額され、1株当たり601円とする方針が示されました。これは配当性向50%を目安とする同社の基本方針に沿ったものであり、利益成長に応じた還元姿勢を明確に示す内容です。

さらに、最大1,500億円、発行済み株式数の約1.6%に相当する自社株買いの実施も発表しました。キャッシュ創出力や財務体質を踏まえたうえで、資本効率の改善と株主価値向上を同時に追求する姿勢が鮮明になっています。

中期経営計画達成に向けた次の焦点

東京エレクトロンの株価は、AI関連需要を追い風に堅調な推移を続けており、足元では年初来で2割超上昇しています。ただし、中長期的にさらなる評価向上を実現するためには、2027年3月期までの中期経営計画で掲げる売上高3兆円超、営業利益率35%以上、ROE30%以上という目標の達成が不可欠です。

26年3月期の営業利益率予想は25%にとどまっており、今後は付加価値の高い装置投入や価格適正化、サービス収益の拡大を通じた収益性改善が重要なテーマとなります。AI半導体投資という構造的な追い風をどこまで取り込めるかが、次の成長フェーズを占う試金石となりそうです。

東京エレクトロンは、調整局面を乗り越え、再び成長軌道に戻りつつあります。短期的な業績回復にとどまらず、中長期の成長戦略と株主還元の両立が実現できるかどうかに、投資家の注目が集まっています。

なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESSの車掌、SHUN

STOCK EXPRESS車掌 SHUN

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【Dear Overseas Investors: Summary in English】

Tokyo Electron Raises Full-Year Forecast on AI-Driven Semiconductor Demand

Tokyo Electron announced an upward revision to its FY2026 earnings outlook, projecting net profit of ¥5.5 trillion, up 1% year on year and a record high. The revision reflects stronger-than-expected demand for semiconductor manufacturing equipment driven by AI-related investments, as well as ¥760 billion in gains from the sale of strategic shareholdings.

Demand for DRAM manufacturing tools, including those used for high-bandwidth memory (HBM) in AI data centers, has recovered sharply. The company also sees growth in service and upgrade revenues as customer fab utilization rises. Tokyo Electron increased its annual dividend to ¥601 per share and announced a ¥1.5 trillion share buyback, underscoring its shareholder return policy.

Management expects the global wafer fab equipment market to grow more than 15% in 2026, with potential upside to over 20%, supported by AI, advanced logic and memory investments.

Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.

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渋谷桜丘 在住。立教大学法学部卒業。株主として様々な企業を応援し、経済活性化に努めております。報道カメラマンとして写真撮影もしており、数々の著名人を撮影。2000年代にはライブドアニュースにて経済記事執筆。(保有資格:知的財産管理技能士、化粧品検定1級、食生活アドバイザー、景表法検定など)

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