三菱ケミカルグループ株式会社(以下、三菱ケミカル)の2025年4~6月期決算が8月1日後場(13:30)に発表され、最終利益が前年同期比で50.5%減の196億円と大幅に落ち込みました。本業は一定の収益を確保したものの、為替差損や特別損失の影響が重くのしかかった形です。投資家にとっては「通期予想の達成は可能なのか」「安定配当方針に揺らぎはないのか」といった点が焦点となっています。
三菱ケミカルとはどんな会社か
三菱ケミカルは、日本を代表する総合化学メーカーです。樹脂・フィルム・先端材料・産業ガスといった幅広い素材を手掛け、半導体用フィルムや炭素繊維などのハイテク素材から、日常生活に欠かせない汎用プラスチックまで幅広いポートフォリオを展開しています。さらに、2025年7月には医薬子会社「田辺三菱製薬」を売却し、科学事業に集中する戦略を鮮明にしました。
三菱ケミカル決算の概要 ― 売上・利益ともに大幅減
2025年4~6月期の業績は以下のとおりです。
売上高:8,806億円(前年同期比▲13.4%)
営業利益:609億円(同▲9.3%)
経常利益:501億円(同▲34.9%)
最終利益:196億円(同▲50.5%)
半導体・ディスプレイ関連の回復でスペシャリティマテリアル事業は増益となった一方、主力のMMA(アクリル樹脂原料)事業は市況悪化で収益が悪化。産業ガスも需要減と為替の影響で減益となりました。本業で一定の粘りを見せたものの、金融収益の減少や円高の為替損失が加わり、利益面では厳しい決算となっています。
三菱ケミカルの株価は急落
この決算発表を受けて、三菱ケミカルの株価は大きく下落。
▼三菱ケミカルの株価推移(2025年7月下旬〜8月19日)

三菱ケミカルの株価推移(2025年7月下旬〜8月19日)
ただ、その後、株価は持ち直しつつあります。
もうすこし俯瞰で株価推移を見てみると、、
▼三菱ケミカルの株価推移(2020年〜2025年8月19日)

三菱ケミカルの株価推移(2020年〜2025年8月19日)
アップダウンを繰り返しておりますね。
8月19日現在、PER:7.5倍、PBR:0.6倍。かなり割安水準にあります。
通期見通しとリスク要因
2026年3月期通期予想では、売上高3兆7,400億円(前年比▲1.1%)、営業利益2,020億円(同+2.7%)、最終利益1,450億円(同3.2倍)を見込んでいます。田辺三菱製薬の売却益が寄与するため、最終利益は大幅な改善が予想されています。
ただし、リスク要因も多く残ります。
・MMA市況のさらなる下落
・産業ガス需要の低迷
・医薬売却益の算定不確実性
・海外M&Aの統合コストや規制リスク
・金利・為替変動に対する脆弱性
これらが進捗を下押しする可能性は否定できません。
株主還元はどうなる?
株主にとって注目度が高い配当金政策ですが、三菱ケミカルは「安定配当」を基本方針に掲げており、2025年・2026年ともに年間32円配当を維持する見通しです。配当利回りは約4%と高水準。さらに、売却益を原資とした自社株買い(発行済み株式の約7%規模)も実施しており、資本効率の改善と株主価値向上に取り組んでいます。
▼三菱ケミカル ここ数年の配当金推移

三菱ケミカル 配当金推移(2021年3月期〜2026年3月期)
ここ数年、減配せずに着実に増配して成長していますよね。
一方で、自己資本比率は約30%と財務余力は決して厚くなく、借入依存度も高いため、外部環境の変動には注意が必要です。
投資家視点での注目ポイント
・本業は粘りを見せつつも、MMA事業の市況動向が最大のカギ
・最終利益半減は一時要因の影響が大きいが、投資家心理にはマイナス
・安定配当方針と高配当利回りは長期投資家にとって安心材料
・株価はPER・PBRともに割安圏にあり、資本効率改善次第では見直し余地も
今回の決算は「本業は堅調ながらも外部要因で利益半減」という投資家にとって痛い内容でした。今後は市況回復と構造改革の成果が、株価再評価の鍵となりそうです。
私のメイン保有銘柄の三菱グループでもある同社。私は三菱ケミカル社についてはまだ保有していないため、買い時を見極めて保有したいと思っております。単元株でも10万円以下、と比較的買いやすい金額にもなっており、下落している今をチャンスと見て狙っていきたいと思います。
念の為ではございますが、投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
▼記事更新通知はXにて♪
https://x.com/shun699
私は三菱ケミカル株を保有し始めました。
取得単価:836円
とりあえず、単元株(100株)分
よく考えてみると、半導体用フィルムも手掛けており、半導体銘柄がアツい今の時代にもマッチしているかな、と。他の銘柄がどんどん上昇してしまっている一方、同社はまだこれからという株価なので、手頃でもあると思いまして。
–
【三菱ケミカルグループ】2026年3月期業績予想を下方修正!市況低迷と構造改革費用で減益見通し

–





コメント