フォークリフト大手の三菱ロジスネクスト(7105)が9月30日、、日本産業パートナーズ(JIP)によるTOB(株式公開買い付け)を受け入れると発表しました。市場が注目したのは「ディスカウントTOB」という点です。買付価格は、なんと1株1,537円。直近株価の1,815円を大きく下回り、株主にとっては期待外れの条件となりました。そして、株掲示板が大変なことに…
この発表を受けて10月1日、三菱ロジスネクストの株価は大暴落しました。
▼三菱ロジスネクスト 株価推移(2025年9月26日〜10月1日)

三菱ロジスネクスト 株価推移(2025年9月26日〜10月1日)
ディスカウントTOBが意味するもの
通常、TOBは市場株価にプレミアム(上乗せ)をつけて実施されることが多く、株主にとっては「高値で売却できるチャンス」と受け止められます。しかし今回は逆にディスカウント。市場からは「なぜ低い価格での買付けなのか」との疑問や失望の声が上がっています。
背景には、三菱重工の資本政策があります。同社はフォークリフト事業よりも原子力、防衛、データセンターといった成長分野への投資を優先しており、子会社株式の売却は既定路線でした。ファンドとの交渉で高値を引き出せなかった結果、最終的に“売却ありき”の形でディスカウント条件を受け入れざるを得なかったとみられます。
投資家にとってのインパクト
今回のTOB価格は、市場価格に対して約15%低い水準です。このため株価はTOB価格に収れんする形で下落圧力を受けています。過去の事例を振り返っても、ディスカウントTOBが発表されると株価は買付価格付近に落ち着くケースが多く、短期投資家にとっては“高値掴みリスク”が表面化しています。
一方で、長期的な視点では「事業再編による成長余地」が残されています。JIP傘下に入ることで必要な投資資金が確保され、業界首位の豊田自動織機に迫る競争戦略を描けるかどうかが焦点です。三菱重工も300億円を再出資し、物流ソリューション事業での連携は続ける方針であり、完全な関係解消ではない点は注目に値します。
今後の注目ポイント
・TOBへの応募判断:株主は「TOB価格で売却するか」「市場で売るか」「スクイーズアウトまで保有するか」を選ぶ必要があります。
・業績回復の道筋:米国市場での需要低迷を克服し、どこまで収益改善を図れるか。
・株価水準の安定:TOB価格1,537円が事実上の下値目安となる一方、上値余地は限定的です。
今回のディスカウントTOBは、投資家にとって「TOB=必ずしも高値での売却機会ではない」という事実を改めて突きつけました。市場は冷静に条件を吟味し、短期的な失望売りと長期的な事業再編の期待の間で揺れることになりそうです。
株の世界は日々ドラマですね。作られたドラマ以上に驚きや喜びもあり、私自身、惹かれております。
念の為ではございますが、投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
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