KOA、通期利益を大幅上方修正!AIインフラ需要が追い風に株価は高値更新

KOA、通期利益を大幅上方修正!AIインフラ需要が追い風に株価は高値更新 株式劇場

抵抗器大手のKOA株式会社(6999)が、投資家の注目を集めています。1月28日の引け後に2026年3月期の連結業績予想を上方修正し、翌1月29日の株式市場では買いが先行。株価は一時、前日比178円高の1,626円まで上昇し、昨年来高値を大きく更新しました。業績の上振れが鮮明となったことで、「地味だが堅実」という従来の評価から、AI時代の成長部品銘柄として再評価する動きが強まっています。

通期予想を51%上方修正、利益成長が一段と加速

KOAが発表した2026年3月期第3四半期累計(4〜12月)の連結経常利益は、前年同期比4.6倍となる40.7億円へ急拡大しました。これに伴い、通期の経常利益予想も従来の31.8億円から48.1億円へと51.3%上方修正されています。前期(12.4億円)との比較では、増益率が2.6倍から3.9倍へと拡大する見通しとなり、収益力の変化がより明確になりました。

また、会社側の新しい計画を基に試算した下期(10〜3月)の経常利益も、従来予想の15.6億円から31.9億円へと約2倍に増額され、前年同期比でも2.3倍増益となる計算です。上方修正が単なる微調整ではなく、事業環境の変化を反映した「構造的な利益成長」であることを印象づけました。

自動車・通信の伸長に加え、AIインフラ需要が収益構造を変える

今回の業績上振れの背景として、同社は日本、中国、その他アジア地域での需要が従来想定を上回った点を挙げています。用途面では、第2四半期から第3四半期にかけて自動車向け、通信用途が伸長しました。

ここで注目したいのは、抵抗器という製品の「役割の変化」です。抵抗器は電子回路の電流制御に不可欠な基礎部品ですが、AIサーバーやデータセンター向けの高性能GPUが急拡大する中、より高い信頼性・耐熱性・高精度が求められる領域で採用が増えています。AIインフラは電力消費が大きく、発熱も大きいことから、部品に求められる品質のハードルが上がりやすく、部品メーカー側にとっては高付加価値化の好機となります。
KOAにとっても、単なる数量拡大だけでなく、製品構成(ミックス)の改善を通じた利益率上昇が進んでいる可能性が高いとみられます。

営業利益率が急改善 「稼ぐ力」の変化が鮮明に

KOAの収益性の改善は、数字にも表れています。直近10〜12月期(第3四半期)の連結経常利益は前年同期比2.3倍の24.6億円へ急拡大し、売上営業利益率は前年同期の0.6%から9.7%へと急改善しました。

利益率の改善は、投資家が最も重視するポイントの一つです。売上が伸びても利益が伴わなければ株価評価は上がりにくい一方、利益率が改善する局面では企業価値の見直しが進みやすくなります。今回の決算は、KOAが「薄利の部品メーカー」から「高付加価値部品で稼ぐ企業」へ変化していることを示唆する内容と言えるでしょう。

為替前提の見直しも追い風 上振れ余地への思惑も

業績上方修正の材料として、為替レートの前提変更も見逃せません。KOAは第4四半期の為替レートを154円から147円へと円安方向に修正しており、海外売上比率を持つ同社にとっては利益押し上げ要因となります。

さらに、第3四半期累計時点で経常利益は40.7億円に達しており、上方修正後の通期計画48.1億円に対する進捗は約85%に到達しています。残る第4四半期(1〜3月)の3カ月を考慮すると、市場では「通期予想自体が保守的ではないか」との見方も浮上しやすい状況です。

株価は高値更新、AI関連部品として再評価局面へ

株式市場では、今回の上方修正を受けてKOA株が急反発し、昨年来高値を更新しました。抵抗器という製品の特性上、景気循環の影響を受けやすい面もありますが、AIインフラ投資の拡大は中長期テーマとして継続性が高いとみられています。

投資家にとって重要なのは、今回の業績上方修正が「一過性の特需」なのか、それとも「AI時代の構造変化に乗った利益成長」なのかという点です。営業利益率の急改善や、地域別・用途別の需要拡大を見る限り、KOAは後者のシナリオを市場に提示した格好となりました。

今後は、AI・データセンター関連需要の持続性に加え、同社が高付加価値製品比率をどこまで引き上げられるか、また株主還元強化など市場評価の是正につながる施策が打ち出されるかが、株価の次の焦点となりそうです。

なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESSの車掌、SHUN

STOCK EXPRESS車掌 SHUN

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【Dear Overseas Investors: Summary in English】

KOA Shares Jump After Profit Forecast Upgrade on Strong Asia Demand, AI Tailwinds

KOA Corp. (6999), a Japanese maker of resistors and electronic components, drew strong investor interest after raising its earnings outlook for the fiscal year ending March 2026. The company lifted its full-year operating profit forecast from ¥3.18 billion to ¥4.81 billion, citing stronger-than-expected performance in Japan, China and other Asian markets, as well as solid momentum in automotive and telecommunications applications.

The upbeat revision followed robust April–December results, with cumulative operating profit surging to ¥4.07 billion, up 4.6 times year-on-year. Profitability also improved sharply, as KOA’s operating margin in the October–December quarter rose to 9.7% from 0.6% a year earlier.

KOA shares reacted positively, briefly climbing to ¥1,626 and breaking above the previous year’s high, as investors increasingly position the company as a beneficiary of AI-related infrastructure demand and improving earnings quality.

Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.

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渋谷桜丘 在住。立教大学法学部卒業。株主として様々な企業を応援し、経済活性化に努めております。報道カメラマンとして写真撮影もしており、数々の著名人を撮影。2000年代にはライブドアニュースにて経済記事執筆。(保有資格:知的財産管理技能士、化粧品検定1級、食生活アドバイザー、景表法検定など)

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