株式会社フジクラ(Fujikura Ltd./東証プライム:5803)は11月7日 14:00に2026年3月期の連結純利益見通しを従来予想の1030億円から1320億円(前期比45%増)へ上方修正すると発表しました。これにより、同社は5期連続で過去最高益を更新する見通しです。市場予想(QUICKコンセンサス:1242億円)をも上回る強い業績となります。
光ファイバー事業が業績をけん引
好調の主因は、データセンター向け光ファイバー製品の需要拡大です。生成AIの普及に伴うデータトラフィックの急増を背景に、米国を中心とするハイパースケールデータセンター(HSDC)への投資が活況を呈しています。情報通信事業部門の営業利益は、当初予想から368億円上振れの1477億円を見込んでいます。

岡田直樹社長は決算会見で「光ケーブルの需要は非常に旺盛で、毎年増えている。生産能力増強が喫緊の課題」と述べ、追加の設備投資を検討していることを明らかにしました。また、日米政府が10月末に公表したAIインフラ強化の共同ファクトシートにも触れ、「想定需要200億ドル(約3兆円)は光ファイバー事業拡大の大きな機会」と強調しました。
売上・利益ともに過去最高水準 ROEは28.9%へ改善
売上高は前期比13%増の1兆1090億円、営業利益は32%増の1790億円を見込みます。自己資本利益率(ROE)は28.9%と、前期から4.5ポイント改善する見通しです。
一方、エレクトロニクス事業と自動車関連事業は、新モデルの生産性改善の遅れや材料費の高騰が響き、それぞれ20億円、3億円の減益修正となりました。
配当性向を40%に引き上げ、年間配当は190円に
フジクラは中期経営計画において配当性向30%を基本方針としていましたが、今期はキャッシュフローが想定を大幅に上回る見通しを受け、配当性向を40%に引き上げました。年間配当金は従来計画から40円増額の190円(前期は100円)とし、株主還元を強化します。
株式市場での反応と投資家動向
決算発表後、フジクラの株価は一時上昇に転じ、前日比25円高の2万1550円を付けました。その後は利益確定売りもあり、終値は5%安の2万415円でした。AIデータセンター関連需要の拡大を好感し、投資家の注目度が高まっています。
▼フジクラ株価推移(2025年11月7日)

フジクラ株価推移(2025年11月7日)
決算発表のあった14:00に向けて一気に上昇した後、なぜか急降下。そして、再び上昇へと転じました。信用取引では買い残が増加する一方、売り残が減少しており、信用倍率1.81倍と依然タイトな需給環境が続いています。売買代金もアドバンテストを上回り、プライム市場上位にランクインするなど、市場の関心の高さを示す展開となりました。AIインフラ投資の拡大とともに、光通信分野でのフジクラの成長ストーリーは今後も続くと見られます。また、実はフジクラは核融合発電の主要部品である「高温超電導線材」の開発も手掛けており、高市政権が強化すると見られるテーマともマッチしています。今後のさらなる飛躍の可能性も高いと思われます。
なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
株主視点での経済ニュースサイト「STOCK EXPRESS」
ぜひ、ブックマークしてご購読くださいませ。
▼記事更新通知は 私のXにて♪
https://x.com/shun699





コメント