日銀、保有ETF売却を開始へ― 市場影響を抑えた超長期処分が本格始動 ―

日銀、保有ETF売却を開始へ― 市場影響を抑えた超長期処分が本格始動 ― 政治と株価

日本銀行は1月19日から、保有する上場投資信託ETF)および不動産投資信託J-REIT)の市場売却を開始します。昨年9月の金融政策決定会合で処分方針を決定して以降、売却方法やペースの検討を進めてきましたが(※9月19日の記事参照:日銀、ETF売却を決定! ー 株価への影響は・・・)、今回、具体的な指針を適用することで、長年にわたる異例の資産処分がいよいよ動き出します。

年3300億円ペース、市場への影響を最小限に

日銀の保有ETFは、2025年9月末時点で簿価約37.1兆円、時価では約83兆円にのぼります。J-REITも簿価約6500億円を保有しています。売却は市場価格に基づき、ETFは年間約3300億円、J-REITは年間約50億円という極めて緩やかなペースで進められます。

▼「簿価」と「時価」の違い
https://stockexpress.jp/bookvalue-marketvalue/

株価急落などの市場混乱を避けるため、売却額は市場全体の売買代金に対して約0.05%に抑えられます。このため、単純計算ではETFの処分完了まで100年以上を要する超長期計画となります。

異次元緩和の「後始末」、歴史的な転換点

日銀によるETF買い入れは、2010年に白川方明元総裁の下で導入され、その後、黒田東彦前総裁の異次元緩和で大幅に拡大しました。株式市場を下支えする政策として一定の役割を果たしましたが、中央銀行が巨額の株式リスクを抱えるという副作用も指摘されてきました。
植田和男総裁の下では、2024年3月にマイナス金利政策の解除とともにETFの新規買い入れを完全に停止。今回の売却開始は、大規模金融緩和からの出口戦略を象徴する動きといえます。

株式市場への直接的影響は限定的との見方

売却規模が極めて小さいことから、市場では短期的な株価への影響は限定的との見方が優勢です。一方で、日銀が「最大の株式保有主体」から徐々に退いていく事実は、中長期的には市場構造の変化を意識させる材料となります。

日銀のETF売却は、金融政策正常化の最終局面ともいえるプロセスです。超長期にわたる静かな出口戦略が、日本株市場にどのような影響を及ぼしていくのか、投資家としては引き続き注視する必要がありそうです。

日銀のETFといえば、日本の株価が低迷していた頃にも買い支えていただいていたことを思い出します。今振り返ってみると、あの低迷期は絶好の買い場でしたよね。日銀ETFの簿価と時価について見ると、結果的にかなり利回りの良い取り組みだったのではないか、と感じます。実は、私もあの頃に集中的にMUFG等の保有株を増やしていたのですが、ここ最近の株高で一段と価値が高まっています。運気に感謝!まあ、今となってはもっと増やしておいても良かった、、と思いますが(笑。それくらいここ5年くらいの株価は上昇気流に乗っておりますよね。

なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESSの車掌、SHUN

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【Dear Overseas Investors: Summary in English】

BOJ to Begin Gradual Sale of ETF Holdings, Limiting Market Impact

The Bank of Japan will start selling its holdings of exchange-traded funds (ETFs) and J-REITs on March 19, marking a key step in unwinding its unconventional monetary easing policies.

The BOJ holds ETFs with a book value of about ¥37 trillion (market value over ¥80 trillion) and plans to sell roughly ¥330 billion per year, with J-REIT sales set at about ¥5 billion annually. The pace is designed to minimize market disruption, accounting for only around 0.05% of daily market turnover.

At this rate, the process could take more than a century to complete. While the immediate impact on Japanese equities is expected to be limited, investors see the move as a symbolic shift toward policy normalization and a gradual retreat from the BOJ’s long-standing role as a major equity market participant.

Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.

 

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PROFILE

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渋谷桜丘 在住。立教大学法学部卒業。株主として様々な企業を応援し、経済活性化に努めております。報道カメラマンとして写真撮影もしており、数々の著名人を撮影。2000年代にはライブドアニュースにて経済記事執筆。(保有資格:知的財産管理技能士、化粧品検定1級、食生活アドバイザー、景表法検定など)

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