12月17日の東京株式市場で、ゆうちょ銀行の株価が大きく上昇しました。前日比で上昇基調を強め、一時は2063円50銭まで買われる場面があり、市場では投資家の関心が一段と高まっています。終値は2038円と、前日比で大幅高となりました。背景には、外資系証券による投資判断の引き上げと、金利環境の変化を追い風とした中長期成長期待の高まりがあります。
▼ゆうちょ銀行株価推移(2025年11月〜12月17日)

ゆうちょ銀行株価推移(2025年11月〜12月17日)
ゆうちょ銀行株価高騰の要因について、以下にて詳しく見てみましょう!
モルガン・スタンレーMUFG証券の格上げが株価を刺激
株価上昇の最大の材料となったのは、モルガン・スタンレーMUFG証券が12月16日付で公表したアナリストリポートです。同証券は、ゆうちょ銀行の投資判断を3段階評価の中位である「イコールウエート」から、最上位の「オーバーウエート」へと引き上げました。あわせて目標株価も1880円から2450円へと大幅に上方修正しており、これが投資家心理を強く刺激した形です。
市場では、目標株価の引き上げによって株価の上値余地が改めて意識され、短期筋から中長期志向の投資家まで幅広い買いが入ったとみられています。
金利上昇と国債運用の積極化が評価材料に
同リポートで長坂美亜株式アナリストは、「金利と国債の投資積極化の両面で、ゆうちょ銀行への投資機会が到来している」と指摘しました。円金利が上昇する局面において、日銀当座預金に滞留している資金を国債へと順次シフトすることで、運用利回りの改善が期待できる点が評価されています。
特に、国内最大級の預金残高を抱えるゆうちょ銀行にとって、国債運用の収益性向上は業績に与えるインパクトが大きく、金利上昇局面では恩恵を受けやすい構造にあります。
米国利下げによる外貨調達コスト低下も追い風
加えて、海外環境も追い風と受け止められています。米国で利下げが進めば、外貨建て資金の調達コストが低下し、外債投資を含めた運用環境が改善する見通しです。国内外の金利動向を背景に、ゆうちょ銀行の収益機会が広がるとの見方が、今回の評価見直しを後押ししています。
次期中期経営計画への期待がカタリストに
短期的な株価材料として注目されているのが、来年5月に公表予定の次期中期経営計画です。市場では、自己資本利益率(ROE)目標の引き上げや、配当や自社株買いを含む株主還元策の強化が盛り込まれる可能性が高いとの期待が出ています。
モルガン・スタンレーMUFG証券は、2027年3月期および2028年3月期の連結純利益について、いずれも約28%の成長を見込んでおり、銀行セクターの中でも高水準の成長率になると予想しています。
中長期成長は未織り込みとの見方も
長坂氏は、こうした業績拡大見通しに対して、現状の株価には中長期的な成長性が十分に織り込まれていないとの見方を示しています。金利環境の変化に加え、経営戦略の進展次第では、再評価の余地があるとの期待が、今回の株価上昇につながったといえそうです。
金利上昇局面への適応力と評価見直しを背景に、ゆうちょ銀行は当面、投資家から注目を集めやすい局面が続く可能性があります。
なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
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【Dear Overseas Investors: Summary in English】
Japan Post Bank Shares Rise on Analyst Upgrade and Interest Rate Tailwinds
Shares of Japan Post Bank rose sharply on December 17, driven by renewed buying interest following a positive analyst upgrade. The stock climbed as investors reacted to Morgan Stanley MUFG Securities’ decision to raise its investment rating from “Equal-weight” to “Overweight” and lift its target price significantly.
The brokerage highlighted improving earnings prospects as interest rates rise in Japan. A shift of funds from low-yielding Bank of Japan deposits into Japanese government bonds is expected to support profitability. In addition, potential U.S. rate cuts could lower foreign currency funding costs, providing another tailwind for the bank’s investment income.
Investor attention is also turning to Japan Post Bank’s next medium-term management plan, scheduled for release in May. The plan is expected to include higher ROE targets and stronger shareholder returns. Morgan Stanley MUFG projects robust profit growth in the coming fiscal years, arguing that the bank’s medium- to long-term growth potential is not yet fully reflected in its share price.
Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.





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