助川電気工業、核融合関連の期待で株価急騰!政府の1000億円超投資方針が追い風に

助川電気工業、核融合関連の期待で株価急騰!政府の1000億円超投資方針が追い風に 株式劇場

熱と計測の研究開発型メーカーである助川電気工業(7711)の株価が、11月26日に急反発し、市場の注目を集めています。前日比960円高(+15.9%)の7,000円買い気配で始まり、一時は7,040円のストップ高まで上昇。その後も上昇基調は続き、翌27日には8,030円をつけ、28日の終値も7,500円と高値圏を維持しました。

▼助川電気工業 株価推移(2025年11月25日〜28日)

助川電気工業 株価推移(2025年11月25日〜28日)

助川電気工業 株価推移(2025年11月25日〜28日)

助川電気 株価急騰の背景には、政府が次世代エネルギーとして期待される核融合発電の研究開発を加速するため、総額1,000億円超を投じる方針を固めたとの報道があり、市場では核融合関連銘柄として同社に買いが集まりました。高市銘柄としてたびたび話題になる同社。どのようなプラス材料、マイナス材料があるのでしょうか。
以下にて詳しく見ていきましょう!

核融合発電への政策強化と助川電気工業の存在感

核融合発電とは、水素などの軽い原子核同士を融合させた際に発生するエネルギーを利用する発電方式です。従来の原発がウランやプルトニウムを使用するのに対し、核融合発電は広義の原発に分類されつつも、より安全性が高いとされ、燃料供給を止めれば自然に反応が停止する特性があります。

政府はすでに2023年に「フュージョンエネルギーイノベーション戦略」を策定しており、今回の予算方針は中長期的国家プロジェクトを本格的に推進する姿勢の表れといえます。
この流れの中で、助川電気工業は単なる関連メーカーにとどまらず、核融合炉の心臓部「ブランケット装置」の開発に、すでに深く関与している点が大きく評価されています。

革新技術への関与:「液体金属ブランケット GALOP」

核融合分野において注目されているスタートアップ「ヘリカルフュージョン社」は、助川電気工業と共同で**液体金属ブランケット装置「GALOP」**を開発しています。
このブランケットは、
・核融合反応で発生した熱を回収
・燃料である三重水素(トリチウム)を生成
という二つの重要な機能を兼ね備える、まさに核融合炉の中核部品です。
助川電気工業がこの高度技術開発の最前線に位置していることは、同社が単なる部品メーカーではなく、核融合産業の確信技術サプライヤーとしての地位を確立しつつあることを示しています。

業績面でも「核融合関連需要」が顕在化

11月6日の記事(助川電気工業、2025年9月期決算は大幅増益)でお伝えしたように、同社の2025年9月期決算によれば、エネルギー関連事業は、売上・利益ともに大幅に伸長しました。
その背景には、研究機関向け核融合関連装置の増加が明記されており、すでに核融合分野での収益化が始まっていることが確認できます。これはテーマ株にありがちな「期待先行型」とは異なり、ビジネスとしての足元の実態を伴っている点で投資家から高く評価されています。

さらに、国内核融合スタートアップとしては
・ヘリカルフュージョン
・京都フュージョニアリング
・EX-Fusion
などが台頭しており、今後の産業エコシステム拡大により、助川電気工業の技術需要は一段の拡大が期待されています。

一方で残るリスク:商用化は2030〜2040年代へ

助川電気工業にはポジティブな材料が多い一方、投資家が注意すべき点もあります。

① 商用化までの時間軸が長い
主要プロジェクトのロードマップでは、
・発電試験炉は2030年代半ば
・商用炉稼働は2040年代以降
と見込まれています。

現在の株価はこの将来期待を大きく先取りしている可能性があり、長期開発の中で技術的課題や遅延が発生すれば、投資家心理の冷え込みにつながり得ます。

② プロジェクト依存型で収益が不安定
現時点の核融合関連売上の多くは研究機関向けの装置供給であり、量産ビジネスではありません。
プロジェクト完了後に次の案件が確保できない場合、業績変動が生じる可能性があります。

③ 競争激化と法規制の不透明感
核融合分野には、三菱重工、日立製作所、東芝といった巨大企業も参入しており、将来商用炉市場が立ち上がった際に競争環境が厳しくなる可能性があります。

また、核融合は既存の原子炉等規制法の対象外であり、今後の規制枠組み次第では、追加コストや開発遅延リスクも想定されます。

投資家として注目すべき「未来の産業構造」

核融合が実用化したとき、産業の構造がどのようになるかはまだ見通せません。
・航空産業のように巨大インテグレーターが頂点に立つ構造になるのか
・半導体のように多様な専門企業が共存するエコシステムとなるのか

助川電気工業が長期的に存在感を発揮し続けられるかは、この未来の産業構造に左右されます。

助川電気工業は、
・国家戦略の追い風
・核融合の確信技術への深い関与
・すでに実績を伴う収益成長
という強力なポジティブ要因を持つ一方で、
・商用化までの時間軸の長さ
・収益のプロジェクト依存性
・規制・競争環境の不確実性
といった課題も存在します。

短期的にはテーマ性と政策期待で株価のボラティリティが高まる展開が続きそうですが、長期投資としては、産業構造の変化を見極めながら、同社が技術的プレゼンスを維持できるかがポイントとなりそうです。

なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESSの車掌、SHUN

STOCK EXPRESS車掌 SHUN

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【Dear Overseas Investors: Summary in English】

Sukegawa Electric : Shares Surge on Japan’s ¥100B+ Fusion Energy Initiative

Shares of Sukegawa Electric (7711) rallied sharply following reports that the Japanese government will allocate over ¥100 billion to accelerate fusion-energy development. The stock hit a limit-up on November 26 and continued rising, reaching ¥8,030 on November 27 before settling at ¥7,500 on November 28.

・Strong Strategic Position in Fusion Technology
Sukegawa Electric is not just a peripheral supplier. The company is deeply involved in core fusion-reactor technology, notably the liquid-metal blanket system (GALOP) developed jointly with the Japanese start-up Helical Fusion.
This blanket system is a critical component that both extracts heat and breeds tritium fuel—making the company a strategic contributor to next-generation fusion reactors.

Earnings Already Reflect Fusion-Related Demand
In FY2024, the company’s energy-related business grew 34% YoY, while operating profit nearly doubled (+97%), driven largely by increased orders for fusion-research equipment.
This indicates that Sukegawa Electric is already generating tangible revenue from the emerging fusion sector, rather than relying purely on future expectations.

Long-Term Risks Remain
However, several uncertainties should be noted:
– Commercial fusion remains decades away—pilot reactors are expected in the 2030s, with commercial deployment likely in the 2040s or later.
– The business is project-based, meaning revenue can fluctuate depending on large research contracts.
– Future regulatory frameworks are still unclear, and major corporations such as Mitsubishi Heavy, Hitachi, and Toshiba are also active in the fusion ecosystem, posing competitive risks.

Investment View
In the short term, policy momentum and sector hype may continue to drive volatility.
Over the long term, the company’s value will depend on:
– its ability to remain a key supplier of high-precision fusion components, and
– how the future fusion-energy industry structure evolves—whether dominated by large integrators or supported by a diversified supply chain.

Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.

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PROFILE

【STOCK EXPRESS(ストックエクスプレス)】(略称:STOCK.EX)株主視点の経済ニュース考察を発信してまいります!
語り手は、SHUN
渋谷桜丘 在住。立教大学法学部卒業。株主として様々な企業を応援し、経済活性化に努めております。報道カメラマンとして写真撮影もしており、数々の著名人を撮影。2000年代にはライブドアニュースにて経済記事執筆。(保有資格:知的財産管理技能士、化粧品検定1級、食生活アドバイザー、景表法検定など)

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