電解銅箔メーカーの「日本電解 株式会社」が本日11月27日、東京地裁に民事再生法の適用を申請したことが明らかになりました。(東証グロース上場企業 5759/茨城県筑西市下江連1226/資本金23億5846万9602円。)負債総額は約147億円。2021年6月に東証マザーズ(現 グロース)に上場したばかりで、わずか3年程でのスピード倒産となりました。負債は、債権者約200名に対し約147億6100万円。
ちなみに、上場企業の倒産は今年初。2023年12月に会社更生法を申請した、東証スタンダード上場企業の株式会社プロルート丸光以来、約1年ぶり。
日本電解の業績悪化の要因としては、北米市場でEV(電気自動車)需要の失速が大きいでしょう。車載用銅箔は半導体不足もあり、販売環境も悪化していました。以前は北米市場でのEV向け銅箔需要の拡大を見込んで米国ジョージア州に新工場建設の計画も立てていましたが、EV需要の減速に伴い、工場建設を撤回していました。やはり、最近のEV事業の難航は、こうしたところにも影響を及ぼしているのですね。日産の業績不振の要因の一つでもあります。
また、スマートフォン向けの需要減少の影響も受けていると思われます。
それにしても、今回は倒産のスピードの早さに驚きました。通常 倒産といえば、株価が少しずつ下落していき、本当に値がつかないくらいまで進んで話題となってから発表されることが多いものですが。今回の場合、通常通り株の売買がなされている日常の中で突然だったので。
▼日本電解 今年の株価チャート
確かに右肩下がりで株価下落していますが、こういう企業って結構ありますよね。どの企業とは言いませんが、最近暴落している有名企業などの株価チャートと似てます(汗。
しかも、今年3月には1,666円も高値をつけていたとは。普通に株を保有していた株主の方もいらっしゃるのではないでしょうか?突然、持ち株が紙屑になってしまうとは…
最終売買日は12月27日。板を見ると、当然のことながら売りが集中してますが、買い手がいない状況。
やはり、投資をするにはよく市場分析して慎重に行うべきですね。
今後は、事業承継するスポンサーを探していくそうです。この辺が、先日破産した船井電機との違いですよね。
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