M&A・TOB・アクティビスト

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トランプ政権、黄金株を行使しUSスチール経営に介入!黄金株行使が示す教訓と日本製鉄のリスク評価

米トランプ政権が、日本製鉄の傘下にある米鉄鋼大手USスチールの工場停止計画を阻止したことが明らかになりました。米政府が経営への拒否権を持つ「黄金株」を行使したもので、日本製鉄が1年半にわたる交渉の末に獲得した買収案件は、早くも政治的な制約に直面しています。この背景には、日本製鉄が買収承認を得るために米政府へ発行した黄金株があります。黄金株は、製造拠点の閉鎖・休止や雇用の海外移転などに拒否権を行使できる仕組みで、今回まさに発動された形です。この記事で詳しく分析していきます。今回の黄金株行使は、日本製鉄にとって「米国事業は政治と一体不可分である」という現実を突きつけられた事例と言って良いでよう。投資家にとっては、短期的な株価調整リスクを意識しつつも、中期的に米国市場での成長シナリオが実現できるかを見極めることが最重要テーマとなります。
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コーアツ工業、ウエムラによるTOB成立で上場廃止へ

建設会社のコーアツ工業株式会社(証券コード:1743、鹿児島市)は、株式会社ウエムラ(鹿児島県薩摩川内市)が実施していた株式公開買付け(TOB)が成立したと発表しました。これにより、同社株式は東京証券取引所スタンダード市場および福岡証券取引所本則市場から上場廃止となる見通しです。ウエムラは2025年8月6日から9月18日までの期間でTOBを実施しました。買付価格は1株当たり1,840円で、最終的に121万3,858株の応募がありました。買付予定数の下限(83万3,200株)を上回ったことから、TOBは成立しています。決済開始日は2025年9月26日とされており、同日付でウエムラはコーアツ工業の議決権ベースで50%超を保有する筆頭株主・親会社となる予定です。・背景と狙い:コーアツ工業は橋梁工事を主力としていますが、市場規模の縮小や競争激化、人材不足に直面していました。また、上場維持に伴う経費負担も課題とされ、2024年末には自らウエムラにTOBを打診していました。ウエムラはグループ企業との協業を通じて、人材交流や技術共有による事業効率化と規模拡大を目指す考えです。今回のTOB価格1,840円は、発表前の7月30日の終値1,650円に対し11.5%、過去6カ月平均株価1,405円に対しては30.9%のプレミアムが付与されており、応募株主にとって一定の利益確定機会となりました。一方で、今後は上場廃止により流動性が失われるため、引き続き株式を保有する投資家は注意が必要です。
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ソフト99 × エフィッシモ攻防戦――「PBR1倍割れMBO」に挑む対抗TOBの行方【ソフト99劇場:第1章】

カーケア用品大手の株式会社ソフト99コーポレーション(以下、ソフト99)を巡り、旧村上ファンド出身者が率いるエフィッシモ・キャピタル・マネジメント(以下、エフィッシモ)が対抗TOB(株式公開買い付け)を開始しました。買い付け価格は1株4,100円。同社の非公開化を目指すMBO(経営陣参加型買収、買い付け価格2,465円)に真っ向から挑む格好となり、少数株主保護と価格妥当性が最大の焦点に浮上しています。詳しく分析し、解説します。
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エフィッシモが太平洋工業株を買い増し!保有比率10.45%に ~MBOとアクティビストの思惑が交錯~【太平洋工業 劇場・第1章】

アクティビスト投資家として知られるエフィッシモ・キャピタル・マネージメントが、太平洋工業株式会社(7250)の株式を買い増し、保有比率を10.45%に引き上げたことが9月17日提出の変更報告書で明らかになりました。エフィッシモは「投資および状況に応じた経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」を保有目的として掲げており、単なる投資以上のスタンスを取る可能性がうかがえます。太平洋工業は7月にMBO(経営陣が参加する買収)を発表し、非公開化に向けたプロセスを進めています。創業家が出資する特別目的会社を通じて自社株を買い取り、長期的な成長戦略に集中できる体制を整えることが狙いです。・TOB価格:1株2050円・最低取得目標:62.02%・TOB期間:当初9月8日まで → 延長して9月24日まで背景には、自動車産業の「電動化シフト」があります。太平洋工業は2030年度までにEV関連部品の売上比率を70%に高める方針を掲げており、大規模な設備投資を計画しています。非公開化することで、市場の短期的な利益圧力から解放され、長期的な投資判断を取りやすくする狙いがあります。
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串カツ田中HD、イタリアンチェーン買収発表で株価急落! ― 短期的には希薄化リスク、長期的には成長戦略に期待

串カツ田中ホールディングス(3547)は9月17日、東京株式市場で株価が大幅安となりました。前場寄り付きから売りが殺到し、午前10時には一時2,337円まで急落。その後やや持ち直したものの、終値は前日比236円安の2,422円(-8.88%)と、東証プライム市場でも下落率上位にランクインしました。株価急落の直接要因は、前日9月16日に発表されたM&Aと第三者割当増資です。串カツ田中HDは、イタリアンレストランチェーン「PISOLA」を運営するピソラの全株式を95億円で取得し、完全子会社化する方針を明らかにしました。その資金調達の一環として、合計163万3,119株の新株を発行する計画です。発行済み株式総数に対する希薄化率は17.32%と高水準であり、短期投資家の間では「需給悪化懸念」が一気に広がりました。実際、発行価格帯(2,405円~2,614円)に近い水準での下落となったことで、テクニカル的にも下値模索が警戒されています。一方で、長期的な視点では同社の成長戦略が注目されます。串カツ田中HDは「脱・串カツ田中」をスローガンに掲げ、1,000店舗体制の実現を目標に事業の多角化を加速しています。今回子会社化するピソラは、近畿・東海・関東を中心に約60店舗を展開。郊外ロードサイド型の店舗戦略で独自の成長ポテンシャルを有しており、既存の「串カツ田中」とは異なる顧客層を取り込める点が強みです。今後、業態や出店エリアの多様化を通じて、収益基盤の拡大やグループ全体の企業価値向上につながる可能性があります。
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関西電力にアクティビスト参入——エリオットが“資産売却→株主還元”を提案、株価は年初来高値を更新

米アクティビストのエリオット・マネジメントが関西電力(9503)株を4〜5%取得し、上位株主に浮上しました。エリオットは年1,500億円規模の資産売却と、2兆円超の売却候補(不動産や持分株)を試算し、非中核資産の売却を原資に配当を60円→100円超へ引き上げ、自社株買いを拡充するよう求めています。関電の低PBR(報道では0.7倍台)を是正しうる材料として市場は好感しました。報道直後、株価は一時+9.5%まで上昇し、終値でも+5.3%高。エリオットの要求と狙いは、・配当:60円→100円超への引き上げ、・自社株買い:実施・拡充・資産売却:毎年1500億円規模、累計で2兆円超の非中核資産(不動産・持分株など)を対象。関電のPBRは0.7倍台と指摘され、資産厚みとのギャップ解消(資本効率の改善)をテコに株主価値の最大化を図る狙いです。今後の動向について分析してみました。
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出光興産が富士石油をTOBで子会社化へ!富士石油の株価急騰。株主として取れる3つの行動とは・・・

出光興産(5019.T)は9月11日、石油精製会社の富士石油(5017.T)に対して株式公開買付け(TOB)を行い、完全子会社化を目指すと発表しました。買付価格は1株あたり480円で、総額は約261億円にのぼります。買付期間は本日9月12日から10月28日までです。TOBとは「Take Over Bid」(株式公開買付け) の略で、会社の株を市場を通さずに、あらかじめ決めた条件で株主から直接まとめて買い取る仕組みのこと。なぜ子会社化するのか?というと、背景には石油業界全体の厳しい環境があります。(国内の石油需要は人口減少や電気自動車の普及で年々縮小・脱炭素の流れで将来性も不透明)株主がとれる行動は大きく3つです。1.TOBに応募する → 確実に1株480円で売れる。2.市場で売る → 株価は480円前後で推移する見込み。手続きは簡単。3.そのまま持ち続ける → 最終的には強制的に買い取られる可能性が高いが、現金化に時間がかかる場合がある。今回のTOB価格は市場価格より大幅に高い水準です。短期的には投資家にとって「利益確定のチャンス」といえるでしょう。ただし、一部では「まだ安いのではないか」という意見もあり、今後の株価の動きには注意が必要です。
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京浜急行の株価急騰!! 旧村上ファンドが京成との合併模索か

大手私鉄会社「京浜急行電鉄株式会社(京急電鉄)」の株価が今朝(11月25日)、急騰しています。この京急の株価がなぜ上昇しているのでしょうか?物言う株主(アクティビスト)として有名な旧村上ファンド系の投資会社が保有したという情報が広がったためだと思われます。なお、旧村上ファンドは京成電鉄の株も保有しています。保有比率は1%未満で京急ほどではないものの、今後買い増す可能性もあるでしょう。京急と京成を合併させようと模索している可能性も考えられます。
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ワタミが日本サブウェイ買収!有機野菜事業とのシナジーに期待

ワタミ株式会社が10月25日、サンドイッチチェーンの日本サブウェイを買収することを発表しました。ワタミは、『居食屋 和民』等の外食産業を主に事業展開している企業で、創業者で会長兼社長の渡辺美樹氏が著名です。サブウェイ(SUBWAY)は、アメリカに本社を置くサンドウィッチを軸としたファーストフードチェーンで、世界的に展開しています。日本でも有名ですよね。ワタミは、10年間のマスターフランチャイズ契約を交わすとともに、日本のサブウェイを買収したのです。私はすごくシナジーを発揮できる良い組み合わせだと感じます。ワタミは、ワタミファームで有機野菜を作っており、健康志向を持っています。サブウェイも、野菜のたっぷり入ったサンドウィッチを提供しており、他のファーストフード店と比べると健康志向に感じます。スターバックスを利用しているような層を取り込めば、大いに伸びる可能性が高いと思います。健康志向を”おしゃれ”で”センスがいい”と捉える、都市部の層は多いですからね。さらに、ワタミファームで作った有機野菜をサブウェイのサンドウィッチに使えば、シナジーは非常に高いと思います。サブウェイは以前に日本でも流行りましたが、最近では店舗が減少傾向にありました。しかし、ワタミが運営に入ったことにより、今後は店舗数が再び拡大しそうです。日本サブウェイ買収の報道を受け、ワタミの株価は上昇。25日の終値は前日比 3.9%高の960円となり、株主からは好感を持たれているようです。今後、株主優待券をサブウェイでも使用できるようにすれば、株主を広げられそうです。若い女性などからの人気も出そうな予感を感じております。