【商船三井 決算発表】通期予想を上方修正!減益見通しでも「底堅さ」示す決算に

【商船三井 決算発表】通期予想を上方修正!減益見通しでも「底堅さ」示す決算に 株式劇場

商船三井(9104)は1月30日、2026年3月期の連結業績予想を上方修正すると発表しました。市況の正常化を背景に大幅減益を見込む局面ではあるものの、自動車輸送やエネルギー輸送など非コンテナ領域の底堅さが確認され、投資家心理を支える内容となりました。以下にて詳しく見ていきましょう!

通期純利益は2000億円見通しへ 市場予想も上回る

会社側は2026年3月期の連結純利益(国際会計基準)を、前期比53%減の2000億円と予想しました。減益ではあるものの、従来予想(1800億円)から上方修正となり、事前の市場予想平均(QUICKコンセンサス1941億円)も上回りました。
売上高は前期比3%増の1兆8300億円、経常利益は57%減の1800億円とし、いずれも従来予想から引き上げています。足元の市況改善が進む原油船や、堅調な荷動きが続く自動車輸送などが上振れ要因となりました。

自動車輸送が想定以上に堅調 関税懸念は「現時点で限定的」

今回の上方修正の柱の一つが、自動車輸送事業の底堅さです。市場では、米国の関税政策などを背景に北米新車需要の減速が警戒されていましたが、商船三井の浜崎和也CFOは決算説明会で「北米の新車需要が減るのではと思っていたが、結局ほぼ減らなかった」と説明しました。
メーカー側が円安を背景に、関税影響を一定程度吸収してきたことも需要維持につながったとの見方を示しており、想定していたほどの下押し圧力が顕在化していない点は、投資家にとって安心材料となりそうです。

原油船は備蓄需要が追い風 エネルギー輸送の改善も寄与

エネルギー輸送では、備蓄需要を背景に原油船市況が改善していることが追い風となりました。会社側はドライバルク、エネルギー、製品輸送など複数事業で増益を見込み、通期予想を引き上げています。

一方で、25年4〜12月期(第3四半期累計)の実績は、売上高が前年同期比2%増の1兆3454億円に対し、純利益は51%減の1805億円と大幅減益でした。特にコンテナ船事業では運賃下落が響き、経常利益が前年同期比で1820億円減少しており、依然として市況変動の影響が大きいことが示されています。

コンテナ船は「据え置き」も、需給環境には警戒感

主力のコンテナ船について、会社側は事業別の経常利益予想を据え置きました。新造船供給増による運賃下落リスクは残るものの、1月以降は荷動き・運賃が緩やかに上昇するとみており、最悪局面からの持ち直しに一定の手応えを示しています。

ただし、海運市況は地政学リスクの影響を強く受けます。中東情勢の不安定さを背景に、スエズ運河を回避し喜望峰経由での運航が続いたことが運賃の下支え要因となってきましたが、スエズ運河ルート再開の動きも一部で浮上しています。浜崎CFOは「全面再開とはほど遠い」としつつも、26年度のどこかのタイミングで通航が可能となるシナリオも視野に影響を精査していると説明しました。

配当は年間200円を維持 株主還元姿勢は継続

株主還元については、年間配当200円の予想を据え置きました。減益局面でも配当水準を維持する姿勢は、インカム重視の投資家にとって一定の評価材料となりそうです。
株価は発表直後に一時4%高まで上昇する場面がありましたが、その後は伸び悩み、終値は0.1%安の4839円となりました。市場では、コンテナ船の落ち込みが警戒されていた中で、自動車輸送やドライバルクなどが想定以上に堅調だった点がポジティブと受け止められています。

投資家の視点:後半戦は「スエズ」と「価格転嫁」が鍵に

会社側は今後について、自動車船は26年度上期までは台数維持を見込む一方、26年度後半はメーカーの価格転嫁動向やスエズ運河の通航状況が影響し得るとしています。
※関連記事:商船三井の株価はなぜ大幅下落したのか? ― スエズ運河再開観測と市況悪化で利益期待後退 ―
コンテナ船市況の調整が続く中でも、非コンテナ領域が業績を支える構図が強まっており、商船三井の収益構造の変化をどう評価するかが、今後の株価形成のポイントになりそうです。

なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESSの車掌、SHUN

STOCK EXPRESS車掌 SHUN

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【Dear Overseas Investors: Summary in English】

MOL Raises FY2026 Profit Outlook as Car Carriers and Tankers Offset Container Weakness

Mitsui O.S.K. Lines (MOL, 9104.T) said it has raised its earnings forecast for the fiscal year ending March 2026, citing stronger-than-expected performance in car carrier shipping and improving conditions in crude oil tankers driven by strategic stockpiling demand.

MOL now expects net profit to fall 53% YoY to ¥200 billion, an upward revision from its prior ¥180 billion forecast and slightly above market expectations. The company also lifted its outlook for revenue to ¥1.83 trillion and recurring profit to ¥180 billion, despite continued pressure in the container shipping business.

Management noted that concerns over weaker North American auto demand linked to tariffs have not materialized so far, supported in part by Japanese automakers absorbing some cost pressures amid a weaker yen. While container shipping remains a key risk due to potential oversupply of new vessels, MOL expects freight rates and cargo movement to gradually improve from January.
The company maintained its annual dividend forecast at ¥200 per share, signaling continued shareholder returns even as profits normalize from peak levels.

Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.

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渋谷桜丘 在住。立教大学法学部卒業。株主として様々な企業を応援し、経済活性化に努めております。報道カメラマンとして写真撮影もしており、数々の著名人を撮影。2000年代にはライブドアニュースにて経済記事執筆。(保有資格:知的財産管理技能士、化粧品検定1級、食生活アドバイザー、景表法検定など)

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