好決算発表を受け、市場の評価が一変
電子部品の接続部位向けメッキ液を手掛ける日本高純度化学株式会社(東証プライム 4973)が、1月26日に発表した2026年3月期第3四半期決算をきっかけに、株式市場で強い存在感を示しています。翌1月27日の東京市場では、業績と配当の大幅な上方修正が好感され、株価は前日比700円高となる4,860円まで上昇。値幅制限の上限に達し、東証プライム市場の値上がり率ランキング2位にランクインしました。
今回の株価急騰は、単なる短期的な材料視ではなく、同社の事業環境と株主還元姿勢を改めて評価し直す動きが広がった結果とみられます。
通期業績予想を大幅に引き上げ、成長基調を明確化
発表された第3四半期累計(2025年4~12月)決算では、経常利益が前年同期比10%超の増益となり、堅調な業績を維持しました。これを受けて会社側は、通期業績予想を大幅に上方修正しています。
売上高は従来予想の140億円から175億円へ引き上げられ、前期比25%増と高い成長率を見込む内容となりました。当期純利益も14億5,000万円から17億5,000万円へと増額されており、利益水準の切り上がりが明確になっています。政策保有株の売却による投資有価証券売却益も寄与し、最終利益を押し上げる見通しです。
年間配当を200円に増額、株主還元を最重視
今回の発表で特に市場の注目を集めたのが、配当予想の大幅な修正です。年間配当は従来の126円から200円へと引き上げられ、増配率は約6割に達します。これは単なる業績改善の結果というだけでなく、経営陣が株主還元を強く意識していることを示すメッセージとも受け取れます。
高水準の配当は、安定収益を重視する中長期投資家にとって魅力的であり、今回の株価上昇の大きな原動力となりました。
生成AIと半導体投資拡大の恩恵を享受
業績好調の背景には、事業環境の追い風があります。スマートフォンやパソコンといった民生向け需要の回復に加え、生成AI関連投資の拡大を受け、半導体パッケージやメモリー向けの需要が堅調に推移しています。日本高純度化学が手掛ける高純度メッキ液は、CPUやGPU、メモリーなどの製造工程に不可欠であり、AI時代の半導体需要と強く結びついています。
さらに、金やパラジウムといった貴金属価格の高騰も、同社の収益環境に追い風となっています。
収益性の持続性が今後の焦点に
一方で、慎重に見るべき点も残ります。直近10~12月期では売上高営業利益率が前年同期比でやや低下しており、本業の収益性については今後の動向を注視する必要があります。今回の増益には一時的な要因も含まれているため、安定的な利益率の維持が今後の評価を左右することになりそうです。
それでも、成長分野であるAI・半導体関連需要と積極的な株主還元姿勢を両立している点は高く評価されており、日本高純度化学は新たな成長フェーズに入ったとの見方も広がっています。
今後は、次の四半期以降において本業の収益力をどこまで高められるかが、中長期的な株価動向を占う重要なポイントとなりそうです。
なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
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【Dear Overseas Investors: Summary in English】
Japan Pure Chemical Surges on Earnings Upgrade and Sharp Dividend Increase
Japan Pure Chemical Co. shares jumped to the daily limit after the company posted strong third-quarter results and sharply raised its full-year earnings and dividend forecasts. The plating chemicals maker lifted its full-year revenue outlook by 25% and boosted net profit expectations, citing a recovery in consumer electronics demand and robust growth tied to AI-related semiconductors.
The company also raised its annual dividend forecast to ¥200 per share from ¥126, signaling a strong commitment to shareholder returns. Demand for high-purity plating solutions used in semiconductor packages and memory remains solid, supported by AI investment and higher precious metal prices. While some margin pressure remains, investors welcomed the improved outlook and aggressive shareholder-friendly stance.
Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.





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