【信越ポリマー 決算発表】3Qは堅調な増益を確保!主力事業の収益性に課題残すも、通期計画達成へ安定感を示す決算

【信越ポリマー 決算発表】3Qは堅調な増益を確保!主力事業の収益性に課題残すも、通期計画達成へ安定感を示す決算 株式劇場

第3四半期累計は増収増益、計画進捗は想定線上

信越ポリマー株式会社 (7970/東証P)は1月26日、大引け後(15:30)に2026年3月期第3四半期(4〜12月)の連結決算を発表しました。連結売上高は865億6,800万円と前年同期比3.7%増となり、経常利益は111億7,800万円で同6.7%増と着実な増益を確保しました。純利益も82億1,000万円と前年同期比12.0%増加しており、全体として堅調な業績推移が確認できます。

通期計画である経常利益140億円に対する進捗率は79.8%に達しており、過去5年間の平均進捗率(77.9%)とほぼ同水準です。このことから、業績は想定通り、もしくはやや前倒し気味に進んでいると見ることができます。市場に大きなサプライズを与える内容ではありませんが、外部環境が不透明な中でも計画を着実に積み上げている点は評価材料といえるでしょう。

第3四半期単体では利益率が低下、コスト環境の影響も

直近の10〜12月期(第3四半期単体)を見ると、経常利益は39億3,000万円と前年同期比2.4%増を確保しました。一方で、売上営業利益率は前年同期の13.7%から12.8%へと低下しています。売上自体は堅調に推移しているものの、原材料価格や製造コストの上昇、製品構成の変化などが利益率を押し下げた可能性があり、収益性の面ではやや慎重な見方も必要です。
この点は、同社が「量より質」を重視する素材メーカーであることを考えると、今後の注視ポイントといえるでしょう。

主力の精密成形品は増収も利益が伸び悩む

セグメント別に見ると、主力の精密成形品事業は売上高447億円と前年同期比6.3%増となり、半導体関連や産業用途向けの需要が底堅く推移しました。しかし、営業利益は80億2,500万円と前年同期比1.2%減少しています。
この精密成形品事業は、信越ポリマー全体の売上の約半分を占める中核事業であるため、売上が伸びる一方で利益が減少している点は見逃せません。背景としては、製品の高付加価値化に伴うコスト増や、市場競争の激化による価格調整などが考えられます。今後、利益率をどのように回復・改善していくのかが、同社の中長期的な評価を左右するテーマとなりそうです。

医療向けが下支え、シリコーンゴム成形品は堅調

一方、シリコーンゴム成形品事業では、カテーテルなど医療機器向け部品の需要拡大が追い風となり、安定した収益貢献を続けています。医療分野は景気変動の影響を受けにくい特性があり、同社にとって事業ポートフォリオの安定性を高める重要な役割を担っています。
半導体分野と医療分野という異なる成長軸を持つ点は、信越ポリマーの事業構造の強みといえるでしょう。

通期予想は据え置き、安定成長を重視する姿勢

会社側は通期業績予想を据え置き、2026年3月期の連結売上高1,135億円、経常利益140億円(前期比5.9%増)を見込んでいます。市場コンセンサスをやや下回る水準ではあるものの、保守的ながら確実な達成を狙う姿勢がうかがえます。
試算では第4四半期も前年同期比で約2.8%の増益が見込まれており、業績の大きな失速リスクは限定的と考えられます。

派手さはないが、長期投資向きの堅実決算

今回の決算は、「急成長」や「業績急拡大」といった派手な材料こそありませんが、計画通りに利益を積み上げる安定感が際立つ内容でした。主力事業の利益率低下という課題は残るものの、半導体・医療分野を支える技術力と顧客基盤は依然として強固です。

短期的な株価上昇を狙う材料にはなりにくい一方で、業績のブレが小さい点は中長期で安定収益を重視する投資家にとって魅力的といえるでしょう。今後は、主力事業の収益改善策や製品構成の変化が、株価評価を左右する重要なポイントとなりそうです。
決算発表が本日(1月26日)の大引け後だったこともあり、明朝の株価に注目したいと思います。

なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESSの車掌、SHUN

STOCK EXPRESS車掌 SHUN

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【Dear Overseas Investors: Summary in English】

Shin-Etsu Polymer Posts Steady Earnings Growth in Q3, Maintains Full-Year Outlook

Shin-Etsu Polymer reported solid earnings growth for the nine months ended December 2025, with recurring profit rising 6.7% year on year to ¥11.1 billion. The company has achieved nearly 80% progress toward its full-year profit target, broadly in line with historical averages, indicating stable execution.

While sales continued to grow, operating margins declined slightly in the third quarter, reflecting cost pressures and weaker profitability in its core precision molding segment. Demand for medical-related silicone components remained firm, helping offset margin softness.

The company kept its full-year forecast unchanged, signaling a cautious but steady growth stance. Although the results lacked major upside surprises, Shin-Etsu Polymer’s stable earnings base and exposure to semiconductor and medical applications support its appeal as a long-term, defensive investment.

Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.

 

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渋谷桜丘 在住。立教大学法学部卒業。株主として様々な企業を応援し、経済活性化に努めております。報道カメラマンとして写真撮影もしており、数々の著名人を撮影。2000年代にはライブドアニュースにて経済記事執筆。(保有資格:知的財産管理技能士、化粧品検定1級、食生活アドバイザー、景表法検定など)

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