ヤマハ発動機(7272)が2月2日大引け後(15:30)、2025年12月期の業績見通しと配当予想の修正を発表し、市場の注目を集めています。今回の修正は「営業利益は上振れする一方、最終利益は大幅下振れ」というねじれた内容となっており、投資家にとっては収益構造と財務戦略の両面から慎重な見極めが必要な局面となりそうです。減配の発表もあり、SNSで投資家たちをザワつかせています。どのような発表であったのか、、以下にて詳しく見ていきましょう。
純利益は85%減へ急落、従来予想からも大幅下振れ
同社は2025年12月期の連結純利益(IFRS)予想を、従来の450億円から165億円へ大幅に下方修正しました。前期(1080億円)からの減益率は84.7%に拡大し、当初想定を大きく下回る見通しとなりました。
純利益の下振れ要因として特に大きいのが、繰延税金資産の取り崩しに伴う法人税等調整額の計上です。これにより税金費用が膨らみ、利益を圧迫する構図です。米国の関税政策によるコスト増や事業環境の厳しさを踏まえた判断であり、短期的な収益悪化だけでなく、米国事業の収益性に対する経営側の慎重姿勢が透けて見えます。
営業利益は上方修正も、投資家は「質」を問う展開に
一方で、2025年12月期の営業利益予想は1200億円から1260億円へ上方修正されました。前期比では減益が続くものの、減益率は30.6%まで縮小する見通しとなっています。
この結果、投資家にとって重要となるのは「本業の稼ぐ力は一定維持できているのか」という点です。営業利益が上振れしているにもかかわらず、最終利益が急減する構図は、税務会計上の要因が大きいとはいえ、株主にとってはEPS(1株利益)や配当余力の低下として直結します。
特に株式市場では、業績の“見た目”として最終利益が重視されやすく、短期的にはネガティブな株価反応につながる可能性があります。
減配を発表、株主還元スタンスに変化
今回の業績悪化を受け、ヤマハ発動機は年間配当予想を従来の50円から35円へ引き下げました。前期と同額の50円を維持する方針から一転した形であり、株主還元を重視してきた投資家にとってはインパクトの大きい内容です。株主の中には配当を主目的とした方が多いでしょうから、これは大ショックですよね。。減配前は、ヤマハ発動機は高配当だと思われてましたから、株価低迷はお得だと思って買い増した株主の方もいらっしゃったかもしれませんが、裏目に出ましたね。実は私も買おうかと思ってウォッチしていたのですが、まだ買う前でした。
市場では「減配は一時的か、それとも構造的なものか」が焦点となります。特に、米国関税コストの増加が継続する場合、今後も利益の押し下げ要因として残り得るため、投資家の警戒感が高まりやすい状況です。
米国関税リスクが経営課題に浮上、構造改革が鍵
今回の下方修正は、単なる一過性の損失計上にとどまらず、米国事業を中心とした収益構造の見直しを迫る局面といえます。同社はコスト競争力の強化や収益構造改革を進める方針を示しており、今後は関税負担の価格転嫁、供給網の最適化、生産体制の再構築などが具体策として問われます。
一方で、売上収益は2兆5300億円(前期比2%減)と比較的底堅く、営業利益も一定水準を確保している点は下支え材料です。最終利益の急減が「税務上の会計処理を含む特殊要因」であることを踏まえると、中長期投資家は悲観一色ではなく、事業の稼ぐ力と構造改革の進捗を軸に評価する展開となりそうです。
投資家視点:短期は警戒、中長期は改革の実効性が焦点
ヤマハ発動機の今回の発表は、短期的には株価の下押し要因となり得る一方、営業利益の上方修正が示すように本業の耐久力も一定確認できる内容です。
今後は、2月13日に予定される本決算発表において、米国関税影響の具体的な定量説明や、収益構造改革のロードマップがどこまで示されるかが重要な判断材料となります。株主還元の再強化が見えるまでには時間を要する可能性があり、投資家にとっては“復配・増配の芽”をどこで見極めるかが問われる局面となりそうです。
本日2月2日の発表が大引け後だったこともあり、明日2月3日のヤマハ発動機の株価に大きな影響が出そうですよね。PTSでは早くも10%以上下落しています。。明日の朝の動向を注目したいと思います。
なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
株主視点での経済ニュースサイト「STOCK EXPRESS」
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【Dear Overseas Investors: Summary in English】
Yamaha Motor Cuts FY2025 Net Profit Forecast on U.S. Tariffs, Slashes Dividend
Yamaha Motor (TSE: 7272) revised down its FY2025 net profit forecast to ¥16.5 billion, from its previous estimate of ¥45.0 billion, citing higher costs linked to U.S. tariff policies and the reversal of deferred tax assets, which significantly increased tax expenses. Net profit is now expected to plunge 85% year-on-year.
Despite the sharp downgrade at the bottom line, Yamaha raised its operating profit outlook to ¥126.0 billion from ¥120.0 billion, suggesting core operations remain relatively resilient. The company also cut its full-year dividend forecast to ¥35 per share from ¥50, reflecting the weaker earnings outlook and heightened uncertainty surrounding its U.S. business environment.
Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.




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