三井海洋開発、5.5兆円級対米案件で存在感!技術力と資本評価が株価を押し上げ

三井海洋開発、5.5兆円級対米案件で存在感!技術力と資本評価が株価を押し上げ 株式劇場

対米インフラ第1号案件が株価を刺激

三井海洋開発株式会社(6269 東証プライム)が2月18日、一時10%を超える株価上昇を見せ、市場の注目を集めました。終値は前日比945円(6.58%)高の15,310円となり、対米投資第1号案件への関与期待が株価を押し上げた格好です。

日本政府が発表した対米投資第1号案件は総額360億ドル(約5.5兆円)規模。この枠組みの中で、同社が関与を検討しているのが、米テキサス州沖で計画される原油輸出ターミナルテキサスガルフリンク」プロジェクトです。日量100万バレル規模の輸出能力を持つ同施設は、米国のエネルギー輸出インフラ強化の中核となる案件であり、日本の資金と技術が重要な役割を果たす可能性があります。

FPSO世界大手の技術優位性

三井海洋開発は、FPSO浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)分野で世界トップクラスの実績を誇ります。今回の案件では、単なる資金参加にとどまらず、海洋ターミナルの中核技術である単点係留システムなど、同社の高度な海洋エンジニアリング技術が不可欠と見られています。

2026年1月に米国子会社を完全統合したことも、技術体制強化の追い風となりました。大型タンカーを安全に接続し、あらゆる気象条件下で運用可能とする高度な係留技術は、限られた企業のみが保有する競争優位資産です。

「作る会社」から「持ち続ける会社」へ

従来の三井海洋開発は、FPSOを設計・建造し、長期運営で収益を得るモデルを展開してきました。今回のようなインフラ案件への参画は、よりストック型収益への転換を意味します。長期安定収益が見込めるインフラ事業は、機関投資家からの評価が高まりやすく、株式価値の再評価につながる可能性があります。

さらに、米国ではCCS(CO₂回収・貯留)関連税制の拡充が進んでおり、エネルギーインフラ案件の採算性向上が期待されています。中国・ロシア企業が恩恵を受けにくい制度設計となっている点も、日本企業にとって追い風です。

業績は過去最高、EPS拡大へ

2月13日に発表した決算では、売上高7,200億円、営業利益579億円と過去最高を更新しました。2026年12月期はEPS847円を見込んでおり、収益力の着実な向上が確認されています。ROEも改善傾向にあり、財務基盤の強化が進んでいます。

加えて、JPモルガン・アセット・マネジメント保有比率を7.24%へ引き上げたことが判明し、海外機関投資家の評価も高まっています。欧州系大手証券も目標株価を16,200円へ引き上げ、強気スタンスを維持しています。

次世代技術とリスク要因

同社はSOFC固体酸化物形燃料電池)など次世代エネルギー技術にも取り組んでおり、将来的には海洋設備の電力サービス化やCO₂輸送プラットフォーム構想など新たな成長軸も期待されます。
もっとも、テキサス案件は正式決定前であり、環境訴訟リスクや原油価格変動、急騰後の利益確定売りといった短期的リスクも存在します。

今後の展望

三井海洋開発の株価上昇の背景には、
・対米大型インフラ案件への参画期待
・世界的技術優位性の確立
・米国エネルギー政策という制度追い風
・収益モデルのストック化
・海外機関投資家の評価上昇
といった複合的要因があると思われます。

エネルギー安全保障とインフラ投資が交差する局面で、同社は中長期的な成長ポジションを確立しつつあります。今後は案件の正式進展と収益化のタイミングが、株価の次なる評価軸となりそうです。

なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESSの車掌、SHUN

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【Dear Overseas Investors: Summary in English】

MODEC Shares Rally on U.S. Energy Project and Record Earnings

Shares of MODEC Inc. (6269), a leading provider of floating production storage and offloading units (FPSOs), surged more than 6% on February 18, closing at ¥15,310, after Japan announced the first project under its large-scale U.S. investment initiative.

The $36 billion project package includes a major crude oil export terminal in Texas, where MODEC is expected to play a key technical role. The facility, designed to handle up to 1 million barrels per day, would help ease U.S. export bottlenecks and strengthen energy infrastructure.

Investors view MODEC as more than a financial participant. The company holds advanced offshore mooring and floating infrastructure technologies, positioning it as a critical engineering partner. Its recent integration of a U.S. subsidiary has further strengthened its technical footprint.

Financially, MODEC reported record results for FY2025, with revenue of ¥720 billion and operating profit of ¥57.9 billion. Earnings per share are projected to rise further in FY2026. Institutional interest is also building, with JPMorgan Asset Management increasing its stake to 7.24%, while European analysts lifted target prices.

The shift toward long-term infrastructure participation signals a transition to a more stable, recurring revenue model. While regulatory and commodity price risks remain, investors increasingly see MODEC as a strategic beneficiary of U.S.-Japan energy cooperation and global offshore infrastructure demand.

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渋谷桜丘 在住。立教大学法学部卒業。株主として様々な企業を応援し、経済活性化に努めております。報道カメラマンとして写真撮影もしており、数々の著名人を撮影。2000年代にはライブドアニュースにて経済記事執筆。(保有資格:知的財産管理技能士、化粧品検定1級、食生活アドバイザー、景表法検定など)

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