2025年8月22日、米ワイオミング州で開催されたジャクソンホール経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)にて、FRB(米連邦準備制度理事会)のジェローム・パウエル議長が講演を行いました。今回で8回目の登壇となるパウエル議長は、金融政策の方向性について世界中の投資家の注目を集めました。
特に、利下げの可能性について「慎重に検討できる状況にある」と言及。市場はこれを「利下げ示唆」と受け止め、ニューヨーク・ダウ工業株30種平均(NYダウ)は5分足チャートで急伸し、取引時間中の史上最高値を更新しました。

(Jackson Hole Economic Symposium) 。
アメリカのカンザスシティ連邦準備銀行が毎年夏に主催する、世界有数の経済シンポジウム。開催地は自然豊かなワイオミング州ジャクソンホール。景色が良いところで牧歌的ですが、ここでの議論は世界経済の未来を左右するほど重みがあります。世界中の中央銀行のトップ総裁とか財務大臣、それから有力な学者さん、あと市場のプロ、そういう方々が集まって、経済課題や金融政策について議論するので、世界的に注目度が高いです。
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パウエル議長の発言と利下げ観測
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は8月22日23時頃に講演を行い、利下げについて「慎重に進めるが、9月会合での可能性に前向きな姿勢」を示したとみられます。市場はこれを好感し、株価は一気に上昇。9月利下げ確率は会議前の70%から85%に再び戻りました。
一方で、FRB理事のクック氏に対して再び辞任要求が出されるなど、政治的思惑が透ける動きも見られました。しかし、市場は大きなリスク要因としては織り込んでいない模様です。
各市場の動向
・VIX指数:14台まで低下し、投資家心理の安定を示す。

・米国金利:低下基調で推移し、円高要因ともなった。

・金(ゴールド):堅調に上昇。安全資産需要が高まる。
・暗号資産:ビットコイン、イーサリアムともに大幅高。特にイーサリアムは12%超の上昇を記録。
株価指数の動向
・NYダウ:ボリンジャーバンドの+2σを突破し、バンドウォークによる一段高の可能性も。
・ナスダック総合指数:上昇はしたものの、史上最高値までは依然として距離がある。
・ラッセル2000:銀行株を中心に強さを見せ、中小型株市場を押し上げた。
日本株への波及とリスク要因
日経平均先物は大きく上昇し、4万3,000円を挟んでの推移。米株高の影響を受けつつも、円高進行が上値の重しとなっています。

また、騰落レシオは150を超えており、短期的な過熱感が強いです。翌週以降、値上がり銘柄数が減少すれば調整圧力が強まる可能性もあるでしょう。
まとめ
・ダウ平均は史上最高値を更新。
・パウエル議長の発言で9月利下げ期待が再び高まる。
・VIX低下、金利・ドル安、暗号資産高騰と「リスクオン」相場。
・一方で、ナスダックの高値更新遅れや日本株の円高圧力には要注意。
・騰落レシオの過熱感から、短期的な調整リスクは残る。
・来週は、ナスダックの動向と日本株の反応が焦点となりそうです。
今回のジャクソンホール会議でのパウエル議長の講演は「利下げ期待」を市場に与えつつも、インフレと雇用のリスクを天秤にかけた慎重な姿勢が際立ちました。投資家としては「利下げは近いが、確約ではない」――このバランスを理解した上での戦略的な判断が求められるでしょう。
なお、今年のジャクソンホール会議で私が注目しているのは「アメリカが利下げするのか」に加えて、「日本が利上げするのか」という点。植田日銀総裁は日本時間8月24日に登場するので、彼の発言にも熱視線を送っていきたいと思います。また続報もお届けしますね。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
株主視点での経済ニュースサイト「STOCK EXPRESS」
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<追記>8月24日
日銀 植田総裁の発言もありましたので、
▼下記記事にまとめておきました♪
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