ダイキン工業、米国でデータセンター向け空調開発を本格化

ダイキン工業、米国でデータセンター向け空調開発を本格化 株式劇場

250億円投資で北米成長市場を取り込みへ

約170か国に事業展開する日本の空調機、化学製品メーカー、ダイキン工業株式会社は12月10日、約1億6,300万ドル(約250億円)を投じ、米ミネソタ州にデータセンター向け空調機器の開発・試験施設を新設すると発表しました。急拡大するデータセンター需要を背景に、北米市場での競争力を一段と高める狙いでしょう。投資家としては、成長分野への積極投資として注目される動きとなります。

北米データセンター市場の拡大を追い風に成長戦略を加速

ダイキン工業は、北米のデータセンター向け冷却事業の売上高を、2030年度に現在の約3倍となる3,000億円以上へ引き上げる目標を掲げています。今回の新施設設置は、その達成に向けた重要な成長戦略の一環です。
同社によると、北米のデータセンター冷却市場は2025年に約1.1兆円、2030年には約2.7兆円規模へ拡大すると見込まれています。AIやクラウドサービスの普及に伴い、サーバーの高性能化と発熱量の増大が進んでおり、高度な冷却技術への需要が急速に高まっています。

過酷な運用環境を再現、次世代冷却技術の開発拠点に

新たに設置される施設は、延べ床面積約7万1,000平方フィートの規模となり、大規模データセンターの過酷な運用条件を再現できる試験室を備える予定です。稼働は2027年を目指しています。
この施設では、大型業務用空調機器である「チラー」など既存製品の高効率化に加え、空気冷却や液体冷却といった次世代の冷却技術の研究開発を本格化させます。実際の運用環境に近い条件下で試験を行うことで、製品の信頼性と性能向上を図り、北米市場の需要を確実に取り込む考えです。

M&Aと研究拠点の融合で競争力を一段強化

ダイキン工業は、データセンター冷却分野において、研究開発とM&Aを組み合わせた戦略を進めています。2025年8月にはサーバーラック向け冷却技術を持つ米ダイナミック・データ・センターズ・ソリューションズ(DDCS)を、同年11月には液冷技術に強みを持つ米チルダインを買収しました。
今回の研究施設は、これらの買収企業が持つ技術を統合・高度化する中核拠点としての役割も期待されています。空気冷却と液体冷却の双方を強化し、ヒートポンプ技術などダイキン独自の空調技術と融合させることで、他社との差別化を図ります。

投資家視点では中長期の成長ドライバーに注目

今回の発表は短期的な業績インパクトよりも、中長期の成長性を示す材料といえます。データセンター市場は今後も高い成長が見込まれており、その中核を担う冷却技術は不可欠な要素です。
大規模な設備投資と技術開発を通じて、ダイキン工業が北米市場での存在感を高められれば、安定的な収益拡大につながる可能性があります。成長分野への先行投資を評価する動きが広がれば、同社株の中長期的な評価にも影響を与えることが期待されます。

なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESSの車掌、SHUN

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【Dear Overseas Investors: Summary in English】

Daikin to Invest 3 Million in U.S. Data Center Cooling R&D

Daikin Industries announced that it will invest $163 million to build a new research and testing facility for data center cooling systems in Minnesota, the United States. The move underscores the company’s strategy to capture growing demand for advanced cooling solutions in North America.

The new facility, scheduled to begin operations in 2027, will be capable of simulating large-scale data center operating conditions. Daikin aims to accelerate the development of high-efficiency chillers and next-generation cooling technologies, including both air and liquid cooling.

Daikin expects its data center cooling sales in North America to exceed ¥300 billion by fiscal 2030, nearly three times current levels. The company estimates that the regional data center cooling market will expand from approximately ¥1.1 trillion in 2025 to ¥2.7 trillion by 2030, driven by AI adoption and cloud computing growth.

The investment also complements Daikin’s recent acquisitions of U.S.-based cooling technology firms, strengthening its technological capabilities and competitive position. For investors, the initiative highlights Daikin’s long-term growth focus in high-demand digital infrastructure markets.

Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.

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渋谷桜丘 在住。立教大学法学部卒業。株主として様々な企業を応援し、経済活性化に努めております。報道カメラマンとして写真撮影もしており、数々の著名人を撮影。2000年代にはライブドアニュースにて経済記事執筆。(保有資格:知的財産管理技能士、化粧品検定1級、食生活アドバイザー、景表法検定など)

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