【三井物産 決算発表】資源価格下落が直撃!純利益減も「基礎営業CF」上方修正!株価は反発

【三井物産 決算発表】資源価格下落が直撃!純利益減も「基礎営業CF」上方修正!株価は反発 株式劇場

三井物産(8031)が2月3日に発表した2025年4〜12月期(第3四半期累計)の連結決算(IFRS)は、純利益が前年同期比6%減の6119億円となりました。鉄鉱石・石炭など資源価格の下落が響き、金属資源事業を中心に減益となったほか、前年同期に計上した資産売却益の反動も重なりました。一方で、株式市場では決算発表後に買いが優勢となり、株価は一時4%高となる場面も見られました。終値は 前日比+195 (+3.94%)の 5,147円。
以下にて詳しく見ていきましょう!

資源価格下落が直撃、金属資源は減益に

今回の決算で最大の減益要因となったのは、金属資源事業です。セグメント利益は1997億円と前年同期から295億円減少しました。背景には中国経済の停滞を受けた原料炭市況の低迷があり、資源価格の影響を強く受ける商社の収益構造が改めて意識される内容となりました。

また、機械・インフラ事業も前年同期比で利益が239億円減の1621億円となりました。前年同期にインドネシアの石炭火力発電事業などの売却益が膨らんでいた反動が出た格好です。

LNGは追い風も、全体の減益を補い切れず

一方で明るい材料もあります。米国のガス価格上昇を受け、液化天然ガス(LNG)事業の利益が増加しました。エネルギー分野が下支えしたものの、金属資源の落ち込みと売却益反動の影響が大きく、全体としては前年同期比での減益着地となりました。
市場予想(QUICKコンセンサス:6182億円)を下回った点はややネガティブ視される要素ですが、減益率は限定的であり、投資家の受け止めは必ずしも悲観的ではありませんでした。

注目点は「基礎営業CF」の上方修正

投資家目線で特に注目されるのは、資産売却などの一過性要因を除いた“基調的な稼ぐ力”です。
三井物産は今回、営業キャッシュフローから運転資金の増減などを除いた「基礎営業キャッシュフロー(CF)」について、通期見通しを9500億円へと500億円上方修正しました。これは、収益の質が改善していることを示すシグナルとして評価されやすく、株価が反発した背景の一つになったとみられます。

また、鉄鉱石価格が低調だった局面から上昇に転じている点を踏まえ、金属資源事業の改善も見通すとしています。

JA三井リース関連で約450億円の一過性損失も発生

今回の決算には、もう一つの重要論点があります。
三井物産は約4割を出資するJA三井リース関連で、「持分法による投資損益」に約450億円の損失を計上しました。背景には、米自動車部品メーカー(ファースト・ブランズ)の破産法申請に伴い、JA三井リース側が予防的に貸倒引当金を積んだことがあります。

三井物産は今後の進展次第で追加損益が生じる可能性にも言及しつつ、JA三井リースを重要なグループ会社と位置づけ、農林中央金庫と連携して資本増強・経営改善に向けた協議を進め、必要な支援を行う方針を示しました。

通期予想は据え置き、株主目線では「安定感」を維持

2026年3月期通期の純利益予想は、前期比9%減の8200億円で据え置かれました。資源価格の変動や一過性損失を抱えながらも、会社計画を維持した点は、業績の耐久力を印象づける内容とも言えます。

もっとも、IBES集計のアナリスト予想平均(8362億円)を下回っている点は留意が必要であり、今後の資源価格や投資先の損益動向次第では、見通しの上振れ・下振れ双方の余地が残ります。

今後の注目ポイント――資源市況と「追加損失リスク」の綱引き

今後の三井物産株の焦点は大きく2つでしょう。
第一に、鉄鉱石・石炭など資源価格の回復が利益をどこまで押し上げるか。
第二に、JA三井リース関連で追加損失が発生するかどうかです。

一方で、基礎営業CFの上方修正が示す通り、資産売却益に頼らない収益基盤の強化が進んでいる点は、長期投資家にとって評価材料となり得ます。
資源の逆風を受けつつも、キャッシュ創出力と事業ポートフォリオの底堅さを武器に、三井物産が“商社株の中核銘柄”として再評価されるかどうか、今後の市況と追加材料に注目していきたいと思います。

なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESSの車掌、SHUN

STOCK EXPRESS車掌 SHUN

株主視点での経済ニュースサイト「STOCK EXPRESS
ぜひ、ブックマークしてご購読くださいませ。
▼記事更新通知は 私のXにて♪
https://x.com/shun699

【Dear Overseas Investors: Summary in English】

Mitsui & Co. Posts 6% Profit Decline, but Core Cash Flow Outlook Improves

Mitsui & Co. (8031) reported a 6% year-on-year drop in net profit to ¥611.9 billion for April–December 2024, weighed down by weaker prices for key resources such as iron ore and coal. Profit in the metals resources segment fell, and the absence of large one-off gains recorded a year earlier also contributed to the decline.

Despite missing the market consensus estimate, the stock rose as investors focused on signs of underlying resilience. Mitsui kept its full-year profit forecast unchanged at ¥820 billion and raised its full-year “core operating cash flow” outlook by ¥50 billion to ¥950 billion, citing expectations for improving iron ore prices.

Separately, the company booked roughly ¥45 billion in losses related to its equity-method affiliate JA Mitsui Leasing, reflecting provisioning tied to a U.S. auto parts supplier’s bankruptcy filing. Mitsui said further impacts are possible depending on developments, but reiterated its intention to support the affiliate alongside Norinchukin Bank.

Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.

コメント

PROFILE

【STOCK EXPRESS(ストックエクスプレス)】(略称:STOCK.EX)株主視点の経済ニュース考察を発信してまいります!
語り手は、SHUN
渋谷桜丘 在住。立教大学法学部卒業。株主として様々な企業を応援し、経済活性化に努めております。報道カメラマンとして写真撮影もしており、数々の著名人を撮影。2000年代にはライブドアニュースにて経済記事執筆。(保有資格:知的財産管理技能士、化粧品検定1級、食生活アドバイザー、景表法検定など)

▼お問い合わせ

REQUEST(お問い合わせ)
下記メールアドレス(⭐︎を@に変えてお送りくださいませ。)s⭐︎shun.onl

▼Privacypolicy

Privacy policy (プライバシーポリシー)
私達のサイトアドレスは です。当サイトは、個人情報の保護に関する法令及び規範を遵守するとともに、以下のプライバシーポリシーに従い、ご提供いただいた個人情報を適切に取り扱い、及び、保護に努めます。また継続的な見直し、改善を行ないます。【個人情…

PVアクセスランキング にほんブログ村

タイトルとURLをコピーしました