マキタ株がストップ高水準まで急反発!業績上方修正と400億円自社株買いが追い風

マキタ株がストップ高水準まで急反発!業績上方修正と400億円自社株買いが追い風 株式劇場

電動工具大手の株式会社マキタ(東証プライム、6586)が1月30日、株式市場で鮮烈な上昇をしました。株価は前日比700円(+15.05%)高となる5,351円まで上昇し、制限値幅の上限にあたるストップ高水準に到達する場面が見られました。終値も同じく5,351円と高値圏で取引を終え、東証プライムの株価値上がり率ランキング4位にランクインしました。
背景にあるのは、前日に発表された通期業績見通しの上方修正と、株主還元を強化する大規模な自社株買いです。減益予想ではあるものの、収益の底堅さが意識され、投資家心理を一気に強気へと傾けた格好です。
以下にて詳しく見ていきましょう!

今期純利益は減益見通しも、従来予想から45億円の上方修正

マキタは1月29日、2026年3月期(今期)の連結純利益(IFRS)予想を、前期比8%減の730億円に上方修正すると発表しました。従来予想は685億円であり、45億円の上方修正となります。
減益予想という点だけを見ると一見ネガティブに映りますが、市場が評価したのは「想定よりも収益が出る体質へと変化している」ことです。特に、為替環境が利益面でプラスに働いた点が大きく、円安方向への振れが利益を押し上げたとされています。

また、外部予想との比較でも見劣りしない内容でした。IBES集計によるアナリスト12人の純利益予想平均は735億円で、会社予想730億円は概ね市場期待に沿う水準となっています。業績上振れの余地が乏しいとみられていた局面での上方修正は、投資家にとって安心材料となったといえます。

売上収益は一転して増収予想、販促活動が奏功

さらに注目されたのが売上面です。マキタは今期の売上収益を前期比1%増の7,600億円と見込んでいます。従来は前期比3%減の7,300億円としていたため、見通しが「減収→増収」へと一転したことになります。

売上改善の背景には、販促活動が奏功したことが挙げられています。電動工具市場は地域によって需要環境がまだら模様となっており、特に欧米市場では金利高や住宅投資の鈍化などの影響も指摘されてきました。その中で売上予想が引き上げられたことは、同社の販売戦略が一定の成果を上げていることを示唆します。

為替の追い風と、売上の持ち直しが同時に示されたことで、投資家は「利益だけでなくトップラインも回復基調に入るのではないか」という期待を強めたようです。

1000万株・400億円の自社株買い、株主還元姿勢を鮮明に

今回の株価急騰を決定づけた材料として、自社株買いのインパクトは非常に大きいとみられます。
マキタは、発行済株式総数(自己株式除く)の3.78%にあたる1000万株、金額で400億円を上限とする自社株買いを決議しました。取得期間は1月30日から5月31日までです。

自社株買いは需給面で株価を支える効果があり、短期的には「買い注文が継続的に入りやすい」という安心感につながります。また、株式数が減ることで1株当たり利益(EPS)の押し上げ効果も期待され、株主価値向上策として市場ではポジティブに受け止められました。

市場関係者からは「通期計画の上方修正に加え、自社株買いなどによるガバナンス体制の改善も確認でき、印象はポジティブ」といった声も聞かれており、業績・還元・姿勢の三拍子が揃った点が評価された格好です。

証券会社はレーティング引き上げ、目標株価は5,970円へ

株価上昇の流れをさらに後押ししたのが、アナリスト評価の改善です。
日系中堅証券は1月30日、マキタの投資判断を中立(Neutral)から強気(Outperform)へ引き上げました。目標株価も5,180円から5,970円へと大幅に引き上げています。

これにより、市場では「上方修正と自社株買いを受け、評価の見直しが一気に進むのではないか」との見方が広がりました。なお、1月29日時点のレーティングコンセンサスは4.08(12人)で「やや強気」、目標株価コンセンサスは5,646円(12人)となっており、今回の引き上げはコンセンサスの上方向を意識させる内容ともいえます。

株価が急伸した局面では過熱感も意識されやすいものの、目標株価の引き上げが入ったことで、上値余地を意識する投資家も増えた可能性があります。

投資家視点:今後の注目点は「為替の継続性」と「実需回復の確度」

今回の急騰劇は、マキタが単なる業績上振れにとどまらず、株主還元を伴う形で「市場との対話姿勢」を明確にした点が評価されたと整理できます。特に自社株買いは、株価に対する経営のコミットメントとして受け取られやすく、投資家の安心感を高めました。

一方で、今期純利益はなお減益予想であり、業績回復が本格化するかどうかは今後の四半期進捗に左右されます。注目点としては、ドル高・ユーロ高による為替メリットがどこまで継続するか、そして販促活動の成果が一時的なものではなく需要回復へとつながるかが焦点となりそうです。

株価はストップ高水準まで買われましたが、材料の質は比較的強く、短期資金だけでなく中長期投資家の買いも呼び込みやすい局面といえます。今後は、上方修正後の計画達成度と、次の追加還元策や成長投資方針が示されるかどうかが、次の株価トレンドを決めるポイントとなるでしょう。

東証プライム株価値上がり率ランキング(2026年1月30日)

東証プライム株価値上がり率ランキング(2026年1月30日)

なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESSの車掌、SHUN

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【Dear Overseas Investors: Summary in English】

Makita Shares Surge on Upgraded Earnings Outlook and ¥40bn Buyback

Makita Corp. (TSE Prime: 6586), a leading power tools manufacturer, saw its shares jump sharply on Jan. 30, hitting the daily limit-up level. The stock closed at ¥5,351, up ¥700 (+15.05%) from the previous day, ranking among the top gainers on the Tokyo Stock Exchange Prime Market.

The rally followed Makita’s announcement on Jan. 29 that it revised upward its FY2026 (year ending March 2026) earnings forecast. The company now expects consolidated net profit under IFRS to fall 8% year-on-year to ¥73.0bn, but this marks an improvement from its prior estimate of ¥68.5bn. Revenue is projected to rise 1% to ¥760.0bn, reversing the previous forecast of a decline.

Makita cited favorable foreign exchange movements—particularly a weaker yen against the U.S. dollar and euro—as a key driver supporting profits. Improved sales performance, helped by promotional efforts, also contributed to the upgraded outlook.

In addition, Makita announced a share repurchase program of up to 10 million shares (3.78% of shares outstanding excluding treasury stock), with a maximum value of ¥40.0bn, to be executed between Jan. 30 and May 31.

Adding to positive sentiment, a Japanese mid-tier brokerage upgraded Makita’s rating from Neutral to Outperform and raised its target price to ¥5,970, reinforcing expectations of improving shareholder returns and earnings momentum.

Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.

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渋谷桜丘 在住。立教大学法学部卒業。株主として様々な企業を応援し、経済活性化に努めております。報道カメラマンとして写真撮影もしており、数々の著名人を撮影。2000年代にはライブドアニュースにて経済記事執筆。(保有資格:知的財産管理技能士、化粧品検定1級、食生活アドバイザー、景表法検定など)

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