SBI新生銀行、カタール政府系ファンドがIOI!海外マネー呼び込み、IPO初値高騰!?

SBI新生銀行、カタール政府系ファンドがIOI!海外マネー呼び込み、IPO初値高騰!? 金融業界株

SBI新生銀行、17日に東証再上場へ

海外大手機関投資家の関心が評価軸に

12月2日の記事(SBI新生銀行、12月17日に上場へ!今年最大のIPOで第4のメガバンク実現か!?)にてお伝えしたように、SBI新生銀行が12月17日、いよいよ東京証券取引所に再上場します。国内金融機関としては異例の規模となる今回のIPOを前に、海外の大手機関投資家が相次いで出資への関心を示しており、市場ではその評価と今後の株価形成に注目が集まっています。
今回の再上場では、カタール投資庁(QIA)をはじめ、英M&Gインベストメンツ米ブラックロックといった世界有数の投資家が「関心の表明(Indication of Interest、IOI)」を提出しました。IOIは法的拘束力を持たないものの、投資家が具体的な取得意欲を示す初期段階の意思表示として、欧米市場では一般的な手法です。
国内市場ではまだなじみが薄いIOIを、SBI新生銀行が積極的に活用した点は、今回の上場案件の大きな特徴といえます。

想定時価総額は約1.3兆円 2025年最大級IPOに

SBI新生銀行は7月に上場を申請した段階で、親会社のSBIホールディングス首脳が「時価総額は1.5兆円を超える」と強気の見通しを示していました。主幹事証券などからは高い目標との声も出ていましたが、12月に決定した公開価格を基にした想定時価総額は約1.3兆円となりました。
それでも、2025年における国内IPOとしては最大級の規模になる見通しで、日本市場における存在感は際立っています。再上場を成功させるためには、安定的な株主構成と適正な株価形成が不可欠であり、その点で海外投資家の関与は重要な意味を持ちます。

親引けとIOIを併用 海外人脈を生かした上場戦略

今回の大型上場を支える戦略の一つが、海外投資家との人脈を生かした株式販売手法です。SBI新生銀行は新株発行に加え、SBIホールディングスが保有する株式の一部を、欧米を中心とする海外投資家へ売り出す方針を採りました。

まず、引受証券会社が一定の株式を確実に割り当てる「親引け」により、農林中央金庫と米投資ファンドKKRを新たな株主として迎え入れました。農林中金は50億円、KKRは30億円を上限に株式取得を確約しています。

さらに、カタール投資庁など3社からIOIを取り付けたことで、海外投資家の需要を事前に可視化しました。その結果、海外投資家向けの販売比率は、需要調査前の35%から40%へと引き上げられています。

IOIが示す「長期視点」の評価

日本の金融インフラへの期待

IOIを提出した投資家の顔ぶれも、市場に強い印象を与えています。カタール投資庁は運用資産が80兆円を超える政府系ファンドで、空港や基幹産業など、国のインフラに長期投資するスタイルで知られています。同ファンドがSBI新生銀行に関心を示したことは、日本の金融インフラそのものに長期的な価値を見出しているとの見方を誘います。

また、KKRについても、近年は企業を軸に業界再編を進める「バイ・アンド・ビルド戦略」を得意としており、SBI新生銀行を将来的な金融再編の核と捉えている可能性が指摘されています。
アセットマネジメントOneの大波悠樹ファンドマネジャーは、「今後は親引けよりもIOIの活用が増える可能性がある」と話しています。親引けは株式のロックアップや秘密保持契約など投資家側の負担が大きい一方、IOIは関心表明にとどまるため、より柔軟に参加しやすい点が評価されています。

海外の視点が価格形成を左右!IPO市場活性化への試金石

SBI新生銀行の案件では、株式販売全体を統括するジョイント・グローバル・コーディネーター(JGC)にも、ゴールドマン・サックス証券やBofA証券といった海外大手が名を連ねました。国内証券会社に加え、海外勢の視点を取り入れることで、過小評価や過大評価を避け、より納得感のある公開価格の設定が期待されています。
東洋大学の野崎浩成教授は、「海外投資家を含めたIOIの活用は、成長ストーリーを意識したディールとして学ぶ点が多い」と指摘しています。適正な価格形成が定着すれば、日本のIPO市場の信頼性向上につながり、スタートアップや成長企業の資金調達環境の改善も期待されます。

株価と業績がIOI定着の鍵に

IOIはあくまで交渉の入口に過ぎず、出資や株価上昇を保証するものではありません。しかし、SBI新生銀行が有力な海外投資家の関心を引き寄せた意義は大きく、再上場後の業績推移や株価形成が、今後の評価を左右します。
IOIという手法が日本市場に定着するかどうかは、SBI新生銀行がその先例として、投資家の期待に応えられるかにかかっています。再上場はゴールではなく、国際的な資本市場における真価が問われるスタートラインとなりそうです。

なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESSの車掌、SHUN

STOCK EXPRESS車掌 SHUN

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【Dear Overseas Investors: Summary in English】

SBI Shinsei Bank Re-enters Tokyo Market, Attracting Strong Overseas Investor Interest

SBI Shinsei Bank is set to relist on the Tokyo Stock Exchange on the 17th, in what is expected to be one of Japan’s largest IPOs in 2025, with an implied market capitalization of around ¥1.3 trillion.

Ahead of the listing, several major global investors—including the Qatar Investment Authority, UK-based M&G Investments, and US asset manager BlackRock—have submitted Indications of Interest (IOIs). While non-binding, IOIs signal early-stage investment appetite and are widely used in US and European capital markets to anchor demand and support valuation.

SBI Shinsei also secured cornerstone investors through a so-called “parent allocation,” with Norinchukin Bank and private equity firm KKR committing up to ¥5 billion and ¥3 billion respectively. As a result, the share allocation to overseas investors has increased to about 40%, highlighting strong international demand.

The participation of long-term global investors is seen as an endorsement of SBI Shinsei Bank’s strategic role in Japan’s financial infrastructure. Market participants view the deal as a potential milestone for modernizing Japan’s IPO process by incorporating global best practices in pricing and investor engagement.

The success of the relisting—and the post-IPO performance of SBI Shinsei Bank—will be closely watched as a test case for greater foreign investor involvement in Japan’s capital markets.

Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.

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渋谷桜丘 在住。立教大学法学部卒業。株主として様々な企業を応援し、経済活性化に努めております。報道カメラマンとして写真撮影もしており、数々の著名人を撮影。2000年代にはライブドアニュースにて経済記事執筆。(保有資格:知的財産管理技能士、化粧品検定1級、食生活アドバイザー、景表法検定など)

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