MBOとは「Management Buyout」の略で、会社の経営陣が自らの意思で自社株を買い取り、会社の支配権を取得する手法を指します。主に株式を市場から買い集める形で行われ、多くの場合はTOB(株式公開買付)が利用されます。
MBOが行われる目的
1.非公開化による経営の自由度向上
上場企業は四半期ごとの業績や株主の意向に配慮する必要がありますが、非公開化することで短期的な利益に縛られず、長期的な成長戦略に集中できます。
2.事業再編や大規模投資のしやすさ
新規事業や設備投資など、利益が出るまで時間のかかる取り組みを行いやすくなります。特に自動車業界のように電動化など大きな変化に直面する業界では、柔軟な投資判断を可能にします。
3.経営と株主の利害調整
経営陣が株主となることで、会社の成長と経営陣自身の利益が一致しやすくなります。
投資家にとってのポイント
・TOB価格と市場株価の比較
MBOは通常、プレミアムを上乗せした買付価格が設定されます。投資家にとっては「TOBに応募して売却するか」「市場で売るか」の判断が必要です。
・非公開化後の影響
上場廃止になると株式の流動性が失われるため、早めの対応が求められます。
・業界全体への波及効果
MBOは業界再編の一環として出てくるケースも多く、他社の動きにも影響を与える可能性があります。
MBOは、経営陣が自らの手で会社をコントロールし、長期的な成長戦略を実行するための手法です。投資家にとっては、短期的な売却益の機会をもたらすと同時に、業界の構造変化を読み解く重要なシグナルにもなります。