国が本腰を入れる下水道インフラ投資
2026年度から始まる国土強靱化の中期計画では、上下水道や電気・ガスといったライフライン強化に総額20兆円超の予算が投入される見通しで、上下水道を含むインフラ整備には約10.6兆円が配分予定。特に老朽化した下水道管の更新は、計画の中心に位置づけられており、国策としての重要性が高まっています。普段は目に見えない分野ですが、道路や橋と並ぶ基幹インフラとして、政策の後押しによって確実な成長が期待される新たな投資テーマです。
今年2025年1月28日には埼玉県八潮市で起きた下水道破損による道路陥没事故は、老朽化したインフラ更新の必要性を痛感させられる出来事でしたよね。

国土強靱化計画では極めて具体的なKPIが下水道に設定されていることも特徴。全国に張り巡らされた30年以上経過した大口型の下水道管の健全性を2030年までに100%を確保するという大胆な目標が掲げられています。国がやると決めて、しかもいつまでにというタイムリミットまで設定しているわけで、関連企業は計画的に恩恵を受け続けられることが見通せているわけです。我々株主としては、社会構造を的確に見極め、時流に上手く乗ることを心がけたいですよね。
鹿島建設の強み
この分野で注目されるのが、スーパーゼネコンの一角である鹿島建設株式会社です。国内外で総合建設業を展開し、再開発、防災、下水道など国策と直結する大型プロジェクトを多数手掛けています。下水道インフラの施工実績は全国規模で、最近では資源循環型施設や防災対応型処理場など、次世代ニーズに応える提案力にも定評があります。
業界トップクラスの売上・利益を誇り、来期のEPSは約278円、ROEは10%と高水準を維持。株主還元にも積極的で、配当は14年連続で非減配、平均増配率は29%と安定した実績を持ちます。2026年3月期には1株112円の配当を予定しており、6期連続の増配となる見込みです。
▼鹿島建設 配当金推移(2017年3月期〜2026年3月期)

鹿島建設 配当金推移(2017年3月期〜2026年3月期)
株価動向と投資評価
株価は直近で上昇が続き、2025年9月12日には4,606円をつけて年初来高値を更新(終値は4,574円)。今年1月には2,000円台だった株価が、わずか数か月で倍近くまで上昇しており、まさに「ダブルバガー」となっています。
▼鹿島建設 株価推移(2025年1月〜9月12日)

鹿島建設 株価推移(2025年1月〜9月12日)
8月25日の記事でお伝えしたように、洋上風力撤退方針でコスト・リスク低下を好感されたこともあり、株価が上昇しておりましたが、その後も右肩上がりは続いております。
足元ではPERやPBRに割高感はあるものの、業績成長と増配の実績を背景に、売られにくいディフェンシブ銘柄として投資妙味があります。財務体質も健全で、自己資本比率は37%、有利子負債率は60%とバランスの取れた水準です。
また、米系大手証券は9月11日にレーティング「強気(Overweight)」を継続し、目標株価を4,200円から5,200円に引き上げています。アナリスト6人によるコンセンサスも「強気」で、目標株価の平均は4,342円となっており、市場の評価も上向きです。
投資家として
鹿島建設は、インフラ・防災分野で国策の追い風を受ける存在であり、安定した財務基盤と株主還元姿勢が際立っています。配当利回りだけを見れば目立たないかもしれませんが、長期で安心して保有できる銘柄です。インフラ強化という国策テーマと共に歩む「守りの投資先」として注目すべきでしょう。
念の為ではございますが、投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
株主視点での経済ニュースサイト「STOCK EXPRESS」
ぜひ、ブックマークしてご購読くださいませ。
▼記事更新通知は 私のXにて♪
https://x.com/shun699





コメント