東北銀行とSBIが資本業務提携を発表
岩手県盛岡市に本店を置く地方銀行・東北銀行は今年2025年8月21日、SBIホールディングスとの資本業務提携を正式に発表しました。
SBIは東北銀行株を 2.95%取得、一方で東北銀行もSBI株を約1億円分取得し、相互に株式を持ち合う形で対等な関係を構築します。
この提携は、SBIが掲げる「第4のメガバンク構想」再始動の象徴的な一歩であり、既存の三大メガバンク(三菱UFJ・三井住友・みずほ)に次ぐ新勢力形成への布石となるかもしれません。
背景:地方銀行再編の必然性
人口減少や長引く低金利環境を背景に、地方銀行の収益環境は厳しさを増しています。金融庁も再編を促しており、今回の提携はその流れの中に位置づけられます。
東北銀行は過去にフィデアHDとの経営統合を模索しましたが、2022年に交渉が決裂。その後は単独路線を維持してきました。しかし、震災特例で注入された100億円の公的資金返済を抱えるなど、経営課題は重く、自前でのDX投資にも限界がありました。そうした背景が、今回のSBIとの提携を後押ししたと見られます。
提携の内容と狙い
・株式持ち合い:SBI 2.95%、東北銀行は約1億円分のSBI株を取得。経営独立性を重視。
・DX推進:アプリや勘定系システムの共同化を進め、コスト削減と効率化を狙う。
・協調融資・地域ファンド:SBI新生銀行と連携し、地域企業向け支援を強化。地方創生ファンド設立も視野。
・新サービス展開:盛岡市に「共同店舗マネープラザ」を開設予定。法人・富裕層向け資産運用サービスを拡充。
特筆すべきは、経営の独立性を維持しつつSBIのノウハウを取り入れる「第3の道」を選んだ点です。統合による吸収ではなく、連合型の提携が特徴となっています。
第4のメガバンク構想と規模感
SBIはすでに島根銀行・福島銀行・清水銀行など全国10行と連携。今回の東北銀行の参画により、連合の総資産は 約35兆円 に拡大。これは上位地銀グループに匹敵する規模であり、SBIが掲げる「第4のメガバンク構想」が現実味を帯びてきました。
投資家として注目すべきポイント
1.DX効果が収益に直結するか
システム共同化によるコスト削減がどの程度実現できるかが焦点。
2.協調融資・地域ファンドの成果
地域企業支援が実際に利益機会へ転化するかが株価材料に。
3.公的資金返済の進展
2037年までに100億円を返済予定。余剰金積み上げが順調に進むかは長期投資家の安心材料。
4.有価証券運用リスク
金利上昇による含み損が拡大傾向。SBIの運用ノウハウで改善できるかが試金石。
市場の反応
発表直後、東北銀行や福島銀行など地銀株は 年初来高値を更新。市場は提携効果への期待を織り込み始めています。今後は、連合入りがどれだけ実行力を持つかが、株価上昇の持続性を左右しそうです。
▼東北銀行 株価推移(2025年6月〜8月)

東北銀行 株価推移(2025年6月〜8月)
まとめ:投資家としてどう動くか
東北銀行は独立性を維持しつつ成長資源を確保する道を選択。
「第4のメガバンク構想」における重要なピースとして、SBI連合は全国規模で拡大。
課題は効果の実効性と外部環境。特に有価証券リスクと公的資金返済が残る。
投資家としては、 DX効果や協調融資が実際の収益改善につながるか を冷静に見極める必要があ流でしょう。短期的には株価上昇の勢いがあるものの、中長期的には「地方銀行連合」という新たなビジネスモデルの成否が問われる局面となりそうです。
念の為ではございますが、投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
株主視点での経済ニュースサイト「STOCK EXPRESS」
ぜひ、ブックマークしてご購読くださいませ。
▼記事更新通知は 私のXにて♪
https://x.com/shun699
東北銀行 は11月4日 15:00に業績修正を発表し、好業績が鮮明になりました。
26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益を従来予想の13億円から16.7億円(前年同期は9.7億円)に28.5%上方修正し、増益率が32.8%増から70.6%増に拡大する見通しとなりました。
–





コメント