トランプ政権、ベネズエラ石油再建に大規模投資要請 ――シェブロン前向き、エクソンは慎重姿勢

トランプ政権、ベネズエラ石油再建に大規模投資要請 ――シェブロン前向き、エクソンは慎重姿勢 政治と株価

トランプ米大統領は1月9日、ホワイトハウスで米国の主要石油会社幹部と会合を開き、ベネズエラの石油産業再建に向けて総額1000億ドル規模の投資を要請しました。老朽化した生産インフラを立て直し、米国および世界のエネルギー市場に安定供給をもたらす狙いがあり、エネルギー価格のさらなる下落につながるとの期待を示しました。

米主導で進むベネズエラ石油産業の再構築構想

トランプ大統領は会合で、ベネズエラが最大5000万バレルの原油を米国に供給する方向で合意したことを高く評価し、供給は無期限に続くとの見通しを示しました。そのうえで、「米国が得られるものの一つは、エネルギー価格のさらなる下落だ」と述べ、インフレ抑制や産業コスト低下への波及効果を強調しました。

今回の構想では、参画する企業を政権が選定するとともに、現地で操業する米石油企業に対しては安全保障面での保護を提供するとしています。トランプ氏は「政府資金は不要だが、投資資金を確実に回収できるための政府の保護と保証が必要だ」と語り、民間主導・政府支援の枠組みを示唆しました。

シェブロン前向き、エクソンは慎重姿勢

会合には、シェブロン、エクソンモービル、コノコフィリップス、シェルなどの石油大手が参加しました。すでにベネズエラで事業を継続しているシェブロンは、投資への強いコミットメントを表明し、今後18〜24カ月で生産量を約50%引き上げる用意があるとしています。

一方、過去に資産国有化を経験し、約20年前に撤退したエクソンモービルは慎重な姿勢を崩していません。ダレン・ウッズ最高経営責任者(CEO)は現時点でベネズエラを「投資不可能」と位置付け、法的・商業的な枠組みの大幅な改善が前提になるとの認識を示しました。ただし、再進出の可能性自体は否定しておらず、評価に向けた技術チームを準備していると述べています。

この動向の中で、シェブロンやエクソンモービルの株価への影響にも注目していきたいと思います。

投資拡大の裏に残るリスクと市場環境

ベネズエラの石油産業再生には莫大な資金が必要であり、過去の国有化政策による外資撤退の記憶から、米石油業界には慎重論も根強く残っています。加えて、米国の増産姿勢を受けてOPECプラス諸国も供給拡大に動いており、原油市場は供給過剰への警戒感が強まっています。

それでもトランプ大統領は、ベネズエラ産原油について「中国は米国かベネズエラから必要なだけ購入できる」と述べ、国際市場への供給拡大に積極姿勢を示しました。ベネズエラ産原油の主要な輸出先が中国である現状を踏まえると、地政学的な影響も含めた市場の動向が注目されます。

投資家として注目すべきポイント

今回の動きは、米石油大手にとって中長期的な生産拡大の機会となる一方、政治・法制度リスクを伴う案件でもあります。エネルギー価格の下押し効果が実現すれば、インフレ環境や関連株式のバリュエーションにも影響を与える可能性があります。今後は、政権が示す具体的な保護措置や契約条件、各社の投資判断が明らかになるにつれ、エネルギー関連株を中心に市場の評価が分かれる展開となりそうです。

なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESSの車掌、SHUN

STOCK EXPRESS車掌 SHUN

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【Dear Overseas Investors: Summary in English】

Trump Pushes 0 Billion Investment Plan to Revive Venezuela’s Oil Industry

U.S. President Donald Trump said on January 9 that major American oil companies could invest up to $100 billion to rebuild Venezuela’s oil industry, a move he said could help lower global energy prices. Speaking after a meeting with top executives at the White House, Trump emphasized that participation would be decided by his administration and that U.S. companies would receive strong security and operational protection.

Trump praised an agreement under which Venezuela would supply up to 50 million barrels of crude oil to the United States on an open-ended basis. He argued that increased supply would benefit U.S. consumers and global markets, while also stabilizing Venezuela’s aging energy infrastructure.

Chevron, the only major U.S. oil company still operating in Venezuela, expressed commitment to further investment and indicated it could raise production significantly over the next two years. Exxon Mobil, which exited the country about two decades ago following asset nationalization, remained cautious. CEO Darren Woods said Venezuela is currently “not investable,” though he left the door open to reconsideration if legal and commercial frameworks improve.

While the plan highlights potential upside for U.S. energy security and inflation control, investors remain wary due to Venezuela’s political risks and past expropriations. Market participants will closely watch how concrete guarantees and contracts evolve before reassessing exposure to U.S. oil majors involved in the initiative.

Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.

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渋谷桜丘 在住。立教大学法学部卒業。株主として様々な企業を応援し、経済活性化に努めております。報道カメラマンとして写真撮影もしており、数々の著名人を撮影。2000年代にはライブドアニュースにて経済記事執筆。(保有資格:知的財産管理技能士、化粧品検定1級、食生活アドバイザー、景表法検定など)

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