株式劇場 オリンパス株、ピークから4割下落──投資家に問われる信頼性と再成長の道筋
オリンパス株式会社<7733>の株価は、2022年9月に約3,200円の高値を記録した後、足元では1,800円前後で推移しています。直近9月19日の終値は1,852円と、ピークから実に約4割の下落です。今年初め(1月6日)の2,315円からも大きく値を下げており、下落基調が鮮明となっています。オリンパスは2019年以降、業績拡大とともに株価を大きく伸ばし、営業利益は2019年の280億円から2022年には1,860億円へと急増しました。この頃が株価のピークですよね。しかし、2023年3月期に過去最高益を記録した後は、FDAからの度重なる警告やリコール問題が顕在化。2024年3月期には利益が急減し、2025年3月期も改善の兆しは乏しく、投資家心理を冷やしています。PERは約22倍と依然として割安感は乏しく、直近の業績下方修正と信頼性低下を踏まえると、現時点での積極的な「買い」判断は難しい局面です。まだもうすこし株価は下落していきそうな数字ですよね。ただし、同社は消化器内視鏡で世界トップの技術力を有し、適切な経営改革と品質改善が進めば、再び成長軌道に戻る可能性も残されています。過去には2011年の粉飾決算事件から立ち直った実績もあり、「ものづくりの精神」を取り戻せるかどうかが、今後の投資判断のカギを握るでしょう。短期的には「様子見」が妥当でしょうけれど、長期投資の観点では、品質問題の抜本解決と競争力回復が確認できる局面を待ってみるのも良いでしょう。オリンパスは配当金が低めなので、配当を軸とした投資家には向かない企業ではあると思いますが。株価がさらに低下し、将来性が見えたタイミングでエントリーし、キャピタルゲインを狙っていく方には検討の余地は出てくるかもしれません。