レアアース報道を契機に株価が急反発
自動車用ワイパーモーターなどを手がける株式会社ミツバ(7280)が市場の注目を一気に集めています。1月19日の株価は1,454円まで上昇し、前日比26%高と急騰、東証プライム市場の値上がり率ランキング首位となりました。1月17日に日本テレビ系列のニュース番組で、同社の「レアアースを使わないモーター」が特集されたことが直接の材料となり、”脱レアアース技術”関連銘柄として投資資金が集中しました。
今回の上昇は単なる話題先行ではなく、EV時代のサプライチェーン構造そのものを見直す動きが、同社の技術力と結び付いた点が市場に強く意識された格好です。
▼ミツバ株価推移(2026年1月13日〜19日)

ミツバ株価推移(2026年1月13日〜19日)
以下にて詳しく見ていきましょう!
中国依存を回避する独自モーター技術
EVや電動化の進展に伴い、モーターに不可欠なレアアースは戦略物資として注目されていますが、その供給の大半を中国に依存している点が、世界的なリスク要因となっています。ミツバはこの課題に対し、レアアース磁石を使わず、調達性の高い材料を用いた磁石を複数組み合わせる独自構造により、従来品と同等の出力を実現するモーターを開発しました。
すでに同社が生産するモーターの約半数はレアアース非使用品に切り替わりつつあり、量産段階に入っている点は他社との差別化要因です。2025年11月には、三恵技研工業やFuture Materialzと共同で、強磁性窒化鉄系磁石の開発にも成功し、車載電装用途としての性能確認を終えています。
EV戦略とインド市場が成長ドライバーに
ミツバは過去数年、財務体質の改善を優先する守りの経営を進めてきましたが、現在は「ミツバビジョン2030」のもと、EV関連技術を軸とした攻めの成長戦略へと転換しています。特に注目されるのが、急成長するインドの二輪EV市場です。
二輪車の電動化が急速に進むインドでは、価格競争力と供給安定性が重要視されており、レアアースに依存しないモーターは現地ニーズと親和性が高いと見られています。既存顧客との関係を生かし、現地開発・生産を含む自己完結型の事業モデルを構築することで、中長期的な収益拡大を狙います。
業績回復と割安評価が再評価を後押し
足元の業績面でも改善が進んでいます。2026年3月期上期の連結決算では営業利益が会社計画を上回って着地しており、通期業績についても上方修正期待が高まりつつあります。一方で、株価純資産倍率(PBR)は依然として1倍を大きく下回る水準にあり、資産価値や成長戦略が十分に株価へ反映されていないとの見方も根強くあります。
今回の株価急騰は、脱レアアースという地政学的テーマと、EV市場の中長期成長を背景に、ミツバが単なる自動車部品メーカーから「次世代モビリティを支える技術企業」へと評価軸を変えられるかどうかを占う試金石とも言えそうです。短期的な値動きに加え、EV普及の進展とともに同社の技術がどこまで市場に浸透するのか、中長期視点での注目度が一段と高まっています。
なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
株主視点での経済ニュースサイト「STOCK EXPRESS」
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【Dear Overseas Investors: Summary in English】
Mitsuba Surges on Rare-Earth-Free Motor Breakthrough, EV Theme Gains Traction
Shares of Mitsuba Corp. jumped sharply after Japanese media highlighted its rare-earth-free motor technology, pushing the stock up more than 25% in a single session. The company has developed motors that deliver comparable performance without relying on rare earth materials, addressing global supply-chain and geopolitical risks tied to China’s dominance.
Mitsuba is accelerating the shift to these motors, which now account for roughly half of its production, and is positioning the technology for EV and electric two-wheeler markets, particularly in fast-growing India. With earnings already beating forecasts and valuation still low, investors are reassessing Mitsuba as a potential EV-era beneficiary rather than a traditional auto-parts supplier.
Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.





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