為替

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構造的円安とインフレが進む日本経済、投資家としてどう向き合うか

現在の日本株高の背景には、30年続いたデフレの終焉と、構造的な円安・インフレの定着があります。円安はもはや輸出数量を押し上げる局面ではなく、企業利益を直接拡大させる一方で、輸入物価上昇を通じて家計の実質購買力を低下させる「ねじれた構造」となっています。インフレは大企業の収益や株価を押し上げていますが、賃金上昇が追いつかず、生活実感との乖離が拡大しています。金利差だけでは説明できない構造的円安が続く中、投資家には円安恩恵銘柄とインフレ耐性資産を組み合わせた戦略的な資産配分が求められています。
為替

日銀は利上げしたのに、なぜ円安は加速したのか ――市場が失望したのは「金利水準」ではなく「その先の道筋」

日銀は12月19日に政策金利を0.75%へ引き上げたが、円相場は円高ではなく円安が進んだ。利上げ自体は事前に十分織り込まれており、市場の焦点は植田総裁の記者会見に移っていた。投資家が期待していたのは、今後の利上げ余地を測る中立金利についての具体的な見通しだったが、「推計は難しい」と従来の説明にとどまり、政策スタンスは依然緩和的と受け止められた。実質金利が大幅なマイナスである点や、来年前半に物価上昇率が2%を下回る可能性への言及も、利上げ継続への疑念を強めた。結果として、将来の金利パスが見えにくいとの失望感から円売りが進み、利上げ後にもかかわらず円安が加速した。
政治と株価

日銀、12月利上げ観測も円安は止まらず…本格インフレ時代の資産防衛策は、株保有がベストかも

日本銀行の12月利上げ観測が強まる中、市場では本格的なインフレ時代入りへの警戒感が高まっています。植田総裁の発言を受け円相場は一時円高に振れたものの、すぐに反落し為替は神経質な動きが続きました。政府が利上げに慎重姿勢を示す一方、専門家は「1回の利上げではインフレ抑制は不十分」と指摘し、日銀の対応遅れや政府の放漫財政が円安・物価高を長期化させていると分析しています。2026年に向けインフレ加速が懸念される中、資産防衛策として株式投資の重要性が増しており、投資家には市場動向を踏まえた戦略的な資産配分が求められています。
政治と株価

日銀が利上げ再開へ強い意欲!12月会合に向け市場の警戒感高まり、日経平均は950円安

日銀の植田総裁は、12月18〜19日の金融政策決定会合で利上げ再開を検討する姿勢を明確にし、市場では12月利上げ観測が急速に高まりました。物価2%目標の実現確度が高まっていることに加え、極めて低い実質金利が将来のインフレリスクを高めるとの懸念が背景にあります。政府との対話も進み、利上げへの政治的障壁は低下したとの見方が広がっています。この発言を受け、OIS市場での利上げ織り込みは8割超に上昇し、日経平均株価は大幅安となりました。市場では円高圧力や株価変動が強まり、投資家は金利と市場動向に一段の警戒が必要な局面となっています。
政治と株価

アメリカFRBが利下げ決定!日本市場への影響は?

アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)は17日まで開かれた金融政策決定会合(FOMC)で、政策金利を0.25%引き下げ、4.00〜4.25%の誘導目標とすることを決定しました。利下げは昨年12月以来、6会合ぶりで、現トランプ政権下では初めてとなります。・利下げの背景:パウエル議長は会合後の記者会見で「雇用の下振れリスクが高まっている」と説明しました。7〜8月の雇用統計では就業者数の下方修正があり、失業率は4.3%と依然低水準ながら上昇基調を見せています。FRBは雇用の減速リスクを重視し、景気の下支えを目的とした利下げに踏み切った格好です。・日本への影響:FRBの利下げはアメリカ経済を下支えする効果が期待され、日本にとってもプラス要因となります。アメリカは日本最大の輸出先であり、昨年度の輸出額は21兆円を超えています。とくに自動車産業など基幹産業への波及効果が注目されます。ただし、トランプ政権による関税措置が依然として高水準にあり、日本からの自動車輸出額は前年同月比で28%減少しました。さらに、日本銀行が今後追加利上げの姿勢を示しているのに対し、FRBは利下げ方向に舵を切っており、日米の金融政策の違いから為替が円高方向に動くリスクも指摘されています。
三菱フィナンシャルグループ

日銀利上げ観測が銀行株高と円高を誘発、市場が織り込み始めた「政策転換」の兆し

東京株式市場では、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、みずほフィナンシャルグループ(8411)などメガバンク株が上昇基調を強めている。背景には、日本銀行の利上げ観測が改めて浮上したことがある。米ブルームバーグは「政治混乱の最中でも日銀は年内利上げの可能性を排除せず」と報じ、さらに一部当局者が「早ければ10月にも利上げが適切」との見方を示していると伝えた。これにより、銀行株には利ざや拡大による収益改善期待が一気に波及した格好だ。長らく低金利環境下で収益構造の制約を受けてきた金融機関にとって、利上げは事業環境を大きく改善させる可能性がある。同時に、為替市場では円買いが強まった。ドル円は147円台から146円台前半へと下落。ユーロ円やポンド円もそろって円高が進んだ。背景には、日銀の利上げ観測が円の金利差縮小期待を呼び込んだことがある。さらに、米雇用統計の年次改定を控え、米利下げ観測が高まっていることもドル売りを助長した。結果として「日米金利差縮小」が市場テーマとして再浮上している。
為替

米8月雇用統計、市場予想を大幅に下回り、FRB利下げ観測強まる!そして円高へ

米労働省が発表した8月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比2万2000人増にとどまりました。市場予想の7万5000人増を大きく下回り、労働市場の減速傾向が明確になっています。失業率は4.3%と前月から0.1ポイント上昇し、市場予想通りではあったものの、雇用拡大の鈍化と相まって景気減速を示唆する結果となりました。雇用統計の弱さは景気懸念を高める一方、利下げ期待が株式市場の下支え要因となります。特に金利低下局面で恩恵を受けやすいハイテク株やグロース株は相対的に堅調な推移が見込まれます。
為替

日銀・氷見野副総裁発言で円安進行、株式市場への影響は?

9月2日午後、日本銀行の氷見野良三副総裁は記者会見で、米国による関税措置の影響について「これから出てくる」とし、不確実性を注視する必要があると発言しました。利上げ再開への明確なシグナルが示されなかったことで、市場は日銀の慎重姿勢を再確認。これを受け、為替市場では円安が進行しました。株式市場への影響分析
為替

日銀・植田総裁のジャクソンホール発言と今後の展望

さてさて、アメリカ ワイオミング州で開催されたジャクソンホール経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)。前記事にてFRBのパウエル議長の発言を元に「アメリカで利下げがあるのか」について考察してみましたが、私をはじめ多くの投資家の皆さまが気に...
株式劇場

ジャクソンホール会議でパウエルFRB議長が利下げを示唆 ― 市場は好感、ダウ平均株価が最高値を更新!日本企業の株価への影響は?

2025年8月22日、米ワイオミング州で開催されたジャクソンホール経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)にて、FRB(米連邦準備制度理事会)のジェローム・パウエル議長が講演を行いました。今回で8回目の登壇となるパウエル議長は、金融政策の方向性について世界中の投資家の注目を集めました。特に、利下げの可能性について「慎重に検討できる状況にある」と言及。市場はこれを「利下げ示唆」と受け止め、ニューヨーク・ダウ工業株30種平均(NYダウ)は5分足チャートで急伸し、取引時間中の史上最高値を更新しました。日経平均先物は大きく上昇し、4万3,000円を挟んでの推移。米株高の影響を受けつつも、円高進行が上値の重しとなっています。