5月22日の東京株式市場で、株式会社安川電機<6506>の株価が大幅続伸となりました。終値は7,052円と前日比354円高(+5.29%)まで上昇し、市場ではAI・半導体関連の中核銘柄として改めて評価を高める展開となりました。
▼安川電機 株価推移(2026年4月〜5月22日)

安川電機 株価推移(2026年4月〜5月22日)
安川電機 株価上昇の背景には、SMBC日興証券による強気な投資判断の継続と目標株価の大幅引き上げがありました。同証券は21日付で目標株価を従来の5,800円から8,100円へ引き上げ、投資評価は最上位の「1」を維持しました。半導体製造装置向け需要の回復や円安効果を背景に、2027年2月期に過去最高益を更新するとの見方を示しています。
さらに同社が22日に公表した新中期経営計画「Dash 35」が、投資家の期待を一段と押し上げる形となりました。
以下にて詳しく見ていきましょう!!
半導体回復と円安が業績押し上げへ
SMBC日興証券は、安川電機の今期連結営業利益予想を従来の583億円から701億円へ上方修正しました。これは会社計画の600億円も上回る水準です。
市場で特に注目されているのが、モーションコントロール事業における半導体製造装置(SPE)向け需要の回復です。AI向け半導体投資の拡大を背景に、世界的な設備投資循環が再び上向き始めており、サーボモーターや制御機器を手掛ける同社に追い風となっています。
また、円安環境も収益押し上げ要因です。新中計では2026年度以降の想定為替レートを1ドル=145円としており、海外売上比率の高い同社にとって収益改善効果が期待されています。
新中計「Dash 35」始動 営業利益1000億円を目指す
安川電機が発表した新中期経営計画「Dash 35」では、2030年2月期に営業利益1000億円を目指す方針を打ち出しました。2025年度実績473億円から約2.1倍となる水準であり、営業利益率も8.7%から15.4%へ引き上げる計画です。
売上収益についても、2025年度実績5,421億円から2029年度には6,500億円へ拡大する目標を掲げています。
同社は今回の中計を、2035年までの長期経営計画の第一ステージと位置付けています。「徹底した高収益化とフィジカルAI新市場創出」をテーマに掲げ、AI時代を見据えた産業オートメーション企業への進化を鮮明にしました。
「フィジカルAI」を成長エンジンに
今回の中計で最も市場の関心を集めているのが、「フィジカルAI市場の開拓」です。
安川電機は、AIとロボティクスを融合した新領域を「フィジカルAI」と定義し、製造現場だけでなく、物流、建築、医療、農業、オフィスなど幅広い領域で自動化を推進する戦略を打ち出しました。
具体策として、GPUを搭載した産業ロボット「MOTOMAN NEXT」の展開を加速します。同製品はAIによる認識・判断機能を備え、人手作業の自動化を可能にする次世代ロボットとして期待されています。
さらに、2025年に買収した早稲田大学発スタートアップ「東京ロボティクス」の技術を活用し、ヒューマノイドロボット市場にも本格参入します。製造現場以外の業務自動化も視野に入れており、同社は「人と同一環境での自動化」を将来的な成長市場と位置付けています。
AIロボティクスで“人手不足解決企業”へ
安川電機は、中計の中で農業・医療・食品分野への進出も強調しました。
農業分野では、きゅうり収穫ロボットや野菜工場向け自動化ソリューションを展開し、日本農業の人手不足解決を狙います。
医療・医薬品分野では、双腕ロボット「まほろ」を軸に、実験自動化プラットフォーム事業を拡大する計画です。未自動化領域が大きい医療・バイオ分野での成長余地は大きく、同社は「材料化学・食品など他分野への展開」も視野に入れています。
AIロボティクス市場の拡大により、同社は従来のFA(ファクトリーオートメーション)企業から、「社会全体の自動化」を担う企業へと変貌を目指していると言えそうです。
2500億円投資で成長加速
同社は2026~2029年度の累計投資額として2,500億円を計画しています。うち設備投資が1,300億円、戦略投資が1,200億円となります。
また、ROIC(投下資本利益率)11%以上、ROE(自己資本利益率)12%以上を目標として掲げ、資本効率も重視する姿勢を示しました。配当性向についても40%以上を目指すとしており、株主還元への意識も強まっています。
市場では「AI関連設備投資の拡大」「半導体投資回復」「ロボティクス需要の長期成長」という複数テーマが重なる銘柄として、安川電機への評価が高まっています。
投資家は“AI時代の産業ロボット覇者”シナリオを意識
今回の株価上昇は、単なる証券会社の目標株価引き上げだけではなく、「安川電機がAI時代の産業インフラ企業へ進化する」という期待を織り込み始めた動きとも言えます。
実際、新中計では「i3-MechatronicsにAIを加えることで新しい世界(i3-Singularity)を広げる」と明記しており、AIを経営戦略の中心に据えました。
従来の工場自動化に加え、ヒューマノイド、物流、医療、農業など新市場へ進出する姿勢は、投資家に中長期の成長ストーリーを強く意識させています。
今後は、6月以降に予定される詳細戦略説明や、新規AIロボティクス案件の進展が株価の次なる材料となりそうです。
なお、同社は5月22日に「2035年ビジョン」および新中期経営計画「Dash 35」を正式発表しています。
なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
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【Dear Overseas Investors: Summary in English】
Yaskawa Electric Shares Jump on AI Robotics Strategy and New Mid-Term Plan
YASKAWA Electric Corporation shares surged 5.3% on May 22, closing at ¥7,052, after investors welcomed the company’s aggressive AI robotics strategy and bullish earnings outlook.
SMBC Nikko Securities raised its target price on Yaskawa from ¥5,800 to ¥8,100 while maintaining its top-tier “1” rating. The brokerage cited a recovery in semiconductor equipment demand and favorable currency trends as key drivers for future earnings growth.
The Japanese industrial robotics maker also unveiled its new mid-term management plan, “Dash 35,” targeting operating profit of ¥100 billion by FY2030, more than double the ¥47.3 billion recorded in FY2025. The company aims to raise operating margin to 15.4% from 8.7%.
A major focus of the plan is “Physical AI,” combining robotics with AI-driven decision-making. Yaskawa plans to expand deployment of its AI-enabled “MOTOMAN NEXT” robots and humanoid robotics technologies acquired through startup Tokyo Robotics.
Management sees strong growth opportunities beyond factories, including logistics, healthcare, agriculture, and office automation. The company also plans cumulative investments of ¥250 billion over four years to accelerate AI robotics and automation initiatives.
Investors are increasingly viewing Yaskawa as a long-term beneficiary of global AI infrastructure spending and next-generation industrial automation trends.
Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.





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