政治と株価 トランプ政権「TACO理論」との賢い付き合い方とは・・・
ウォール街や国際金融界で最近話題となっている用語に、「TACO理論(Trump Always Chickens Out:直訳すれば“トランプ大統領はいつも尻込みする”)」があります。これは、トランプ大統領が大幅な関税や強硬な通商政策を打ち出した後、市場や関係国からの反発や逆風を前に方針を軟化・撤回する傾向を皮肉をこめて表現したもの。このネーミングを最初に用いたのは、英紙「Financial Times」のコラムニスト、ロバート・アームストロング氏で、2025年5月付けのオピニオン記事中で登場しました。彼は、トランプ政権が「関税を引き上げると脅す → 市場混乱 → 政策を引き下げる」というパターンを繰り返していると指摘し、その構図を「TACO理論」として定式化しました。TACO理論が指摘する典型的な流れは、以下のようなサイクルです: 1.大統領が強硬な関税政策や相互主義的通商政策を発表 2.市場や企業、輸出相手国などから反発が強まり、株価の急落や為替の変動が生じる 3.プレッシャーを受けて、政権側が関税案の延期、削減、修正といった「軟化措置」を公表 4.市場がそれを好感して反発し、株価などが戻す局面が出現投資家としての含意と戦略的視点等について、詳しく記事にまとめてみました。