株式劇場 日産自動車、本社ビル売却で739億円の特別利益を計上へ!経営再建と電動化投資に向けた資金確保を急ぐ
日産自動車株式会社は11月6日、2025年4〜9月期の連結決算を発表し、横浜市西区のグローバル本社ビルを970億円で売却することを正式に明らかにしました。売却により、2026年3月期に739億円の特別利益を計上する見通しです。本社売却の相手先は、米投資ファンドKKR系とみずほ不動産投資顧問が組成した特別目的会社(SPC)「MJI」(東京都中央区)で、主な出資者は台湾系自動車部品メーカーの敏実集団(ミンス・グループ)です。今回の本社売却は、日産が進める事業構造改革の一環です。経営不振の続く同社は、国内外で約2万人の人員削減や7工場の閉鎖・統合を進めており、固定資産の売却による資金確保が急務となっています。イバン・エスピノーサ社長は決算説明会で、「売却益はデジタル化や人工知能(AI)導入など、次世代成長分野への投資に充てる」と述べ、今後の競争力強化に意欲を示しました。