三菱HCキャピタル 【三菱HCキャピタル】2027年のリース会計基準改正が迫る――業績と株価に与える影響とは
【2027年に“リース会計基準”が大きく変わる! 三菱HCキャピタルへのインパクトを徹底分析】2027年に予定されている「リース会計基準の大改正」は、国内外のリース事業者に大きな影響を与えるとみられています。今回は、リース業界の最大手の一つである三菱HCキャピタル(8593)に焦点を当て、この改正が同社にどのような影響を及ぼすかを考察します。「新リース会計基準」では、これまでオフバランス処理されていたオペレーティング・リース取引を貸借対照表に計上する必要が生じます。これにより企業の総資産と総負債が同時に増加し、自己資本比率やROA(総資産利益率)が低下する懸念があります。この改正の目的は財務情報の透明性向上にありますが、結果として企業の財務指標が見かけ上悪化し、金融機関との融資条件や格付け評価に影響を及ぼす可能性も指摘されています。とりわけ、不動産や設備のリースが多い小売業・運輸業・ホテル業などへの影響が大きく、リースから買い取りへ移行する企業も増加する可能性があります。リース会計基準の改正は、リース会社全般にとって逆風要因になり得ます。特にリース需要の一部が減少すれば、三菱HCキャピタルの業績にも一定の影響が避けられないでしょう。しかし同社の場合、海外資産比率が約6割と高く、グローバル分散が進んでいる点が強みです。