ソニーFG、長期投資家に買い場到来!?歴史的暴落となれば、配当利回り上昇に期待 

ソニーFG、長期投資家に買い場到来!?歴史的暴落となれば、配当利回り上昇に期待 株式劇場

2025年10月11日朝、日本株市場は激震に見舞われています。日経平均先物株価は45,178円と前日の寄りから▲3,500円超もの下落。高市早苗氏の自民党総裁就任による一時的な買い安心感もつかの間、公明党の連立離脱、さらには米国トランプ大統領による中国製品への100%追加関税発言が追い打ちをかけ、世界市場全体がリスクオフに傾いています。
このような地政学的・政局的リスクが交錯する中、ソニーフィナンシャルグループソニーFG)<8729>の株価も現状、PTSで149.2円まで下落しています。このまま週明け10月14日(火)は、急落することは覚悟しておきたいものです。私自身、10月3日に140円台で買い増しをし、その後株価が上昇していたので 喜んでいたのですが、再び下落へと… 上場来安値を更新するかもしれませんが、その一方で長期投資家としての視点で見れば「歴史的な買い場」が到来するかも、との見方をすることもできると思います。

パーシャル・スピンオフによる再上場と急落劇の背景

ソニーFGは、2025年9月29日に東証プライム市場へ再上場しました。今回の上場は日本初の「パーシャル・スピンオフ」というスキームで実施され、親会社ソニーグループ(6758)が保有する株式の8割超を株主へ現物配当する形で独立を果たしました。これにより、ソニーGは「コングロマリット・ディスカウント」解消を狙い、ソニーFGは「ソニーブランドを継承しつつ、独立した金融機関」として再出発を切った形です。

初値は205円と好調なスタートを切りましたが、その後は需給悪化やフローバック(ソニーG株主からの売却圧力)で下落。10月3日には139円の上場来安値をつけました(私が買い増しした日です)。その後、「高市トレード」と呼ばれる買い戻しで一時162.5円まで反発したものの、再び市場の“三重苦ショック”に巻き込まれようとしています。

三重苦ショック:金利・政局・関税のトリプルパンチ

金利上昇ショック
高市政権による拡張財政への期待から長期金利が急上昇し、生命保険事業を中心とするソニーFGには逆風となりました。10年国債利回りは1.68%と17年ぶりの高水準に達しています。

政局不安ショック
公明党の連立離脱により政権基盤が不安定化し、国内投資家のリスク回避姿勢が強まっています。

関税ショック(トランプ発言)
トランプ大統領による中国製品への100%追加関税示唆は、世界経済の減速懸念を拡大し、株式市場全体を押し下げています。

これら三重苦の影響を受け、週明けのソニーFGの株価は再び140円台を割り込む展開となるかもしれません。

実は高配当が魅力

しかし、この株価下落こそが、私のような長期投資家にとっては最大のチャンスかもしれません。
ソニーFGは、2025年度の期末配当総額500億円(半期配当250億円)を予定しており、これだけで換算すると、配当が安く見えるのですが、今後は年間2回の配当がされると考えると、実は高配当と言える可能性が高いのです。自己株買い後の発行済株式数を約61億株とすると、1株当たり配当金(DPS)は約8.13円になる計算に。

株価水準ごとの予想配当利回りは以下に記載してみます。

【株価 予想DPS 予想配当利回り】
・139円(直近安値): 8.13円 約5.85%
・130円: 8.13円 約6.25%
・120円: 8.13円 約6.78%

120円まで下落すれば、配当利回り7%に迫る水準となります。金融セクターでこの高水準利回りを実現する銘柄は極めて稀だと言ってよいでしょう。まあ、週明け、株価がどこまで下がるかはまだわかりませんが(汗。

自己株買いで需給改善へ — 市場安定化に向けた一手

10月8日、ソニーFGは総額710億円・8億2,248万株を上限とする市場での自己株買いを開始すると発表しました。これは発行済株式数の約11.8%に相当し、上場直後に続く大規模自社株買い(最大1,000億円)の一環です。需給の緩和と株価下支えが期待され、今後の買い戻し報告に注目が集まります。

財務健全性と長期成長性の両立

ソニーFGは、金融グループとしてESR(経済価値ベースの健全性指標)165〜215%を目標とし、金利リスク管理と資産負債総合管理(ALM)の高度化を進めています。
また、「両利きの経営」を掲げ、2026年度にIFRS修正純利益1,250億円・ROE10%以上の達成を目指しています。

主力のソニー生命は、契約獲得数が年率7%で増加し、保有契約保険料は大手生保の中でも堅調な伸びを維持しています。ソニー損保ソニー銀行もそれぞれの分野でシェア拡大を続けており、グループ全体で安定した収益基盤を築いています。

投資家として:恐怖の中にこそ機会あり!?

短期的な市場混乱が続いていますが、ソニーFGの株価下落は事業悪化によるものではなく、外部環境による一時的要因と見ることができます。
長期投資家にとっては、配当利回り5〜7%水準の現在こそが仕込み期と見ることもできます。

世界最大の資産運用会社ブラックロックも、上場直後の9月30日時点でソニーFG株を6.39%保有しており、機関投資家の買い意欲が確認されています。

私は、暴落は恐怖ではなく、未来の利益を生む“静かなチャンス”として捉えようと思っています。私のような長期投資家にとっては、できるだけ持ち株数を増やし、配当を増やしていくことが軸なので、その企業が要因ではなく株価が下がっている時は、むしろ株数を増やす機会でもあります。市場の混乱に惑わされず、ソニーFGの中長期的な価値創造を見極める時期に差し掛かっているのではないでしょうか。

なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESSの車掌、SHUN

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渋谷桜丘 在住。立教大学法学部卒業。株主として様々な企業を応援し、経済活性化に努めております。報道カメラマンとして写真撮影もしており、数々の著名人を撮影。2000年代にはライブドアニュースにて経済記事執筆。(保有資格:知的財産管理技能士、化粧品検定1級、食生活アドバイザー、景表法検定など)

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