ソフトバンクグループ(SBG)は6月24日、東京都内で第46回定時株主総会を開催しました。昨日23日には子会社のソフトバンクの株主総会が開かれましたが、本日はいよいよ親会社ソフトバンクグループの株主総会です。
総会では孫正義会長兼社長が約1時間にわたりAI(人工知能)を軸とした将来戦略を熱弁し、その後の質疑応答でもAIインフラ、ロボット事業、アームの成長戦略などについて株主に直接説明しました。
今回の総会で最も印象的だったのは、孫氏が「AI革命は始まったばかり」と繰り返し強調し、ソフトバンクグループを「世界一のAIインフラ企業」「世界一のロボット企業」へと成長させる壮大な構想を示した点です。市場ではAI関連投資の巨額化に対する懸念もある中、孫氏は将来への確信を改めて示しました。
本日のソフトバンクG株主総会の模様を以下にて詳しく見ていきましょう!!
「AIはバブルではない」 超知性時代への強い確信
総会の中心テーマは、やはりAIでした。
孫氏は「AI革命は始まったばかり」であり、現在のAI関連投資について「始まったばかりの業界に対して『バブル』というのはAIへの冒瀆だ」と語りました。
さらに、インターネット黎明期を振り返りながら、「もし当時に戻れるならマイクロソフトやグーグルの株を誰もが買うだろう」と説明。現在のAI市場も同様に、将来的には巨大な価値を生み出すとの認識を示しました。
孫氏はAIを単なる「超知能」ではなく「超知性(ASI)」と表現。今後、人類を大きく上回る知的能力を持つAIが実現し、人間社会のあり方そのものを変えると予測しました。
その中で、ソフトバンクグループはオープンAIとの連携を軸に、AIモデルの進化とAIインフラ整備の両面を担う存在になることを目指しています。
株主価値1000兆円へ 16年で14倍成長を宣言
今回の総会で投資家の注目を集めたのが、孫氏による株主価値拡大目標です。
孫氏は純有利子負債を差し引いた株主価値(NAV)について、「今後16年間で現在の14倍となる1000兆円を目指す」と宣言しました。
現在の市場では、ソフトバンクグループ株に対して保有資産価値に比べ割安との評価も根強くあります。こうした状況に対して孫氏は、「いったい何年間続ければ評価されるのか」と本音も漏らしながら、創業以来の価値創出実績を強調しました。
また、会場スクリーンには「半信半疑」という言葉が映し出され、株主の心境を代弁する演出も行われました。これに対し孫氏は、「皆さんが半信半疑なのは分かるが、私は『全信ゼロ疑』だ」と力強く語り、会場の笑いを誘いました。
世界最大級のAIデータセンター建設へ
AI戦略を支えるインフラ投資についても、孫氏は極めて強気な姿勢を示しました。
米国オハイオ州で進めるデータセンター計画については、「世界最大のデータセンターを建設する」と明言。原子力発電所10基分に相当する電力を供給できる規模を目指していると説明しました。
また、フランスでも大規模データセンター建設を計画しているほか、日本国内への展開も視野に入れています。
質疑応答では、オープンAIと共同で推進する「スターゲート計画」についても言及。生成AI向けの計算資源需要は今後も急拡大すると見込み、ハイパースケーラー向けへのサービス提供も含めて事業拡大を進める方針を示しました。
孫氏は「AIの進化を阻害する最大のボトルネックはインフラだ」と指摘し、ソフトバンクグループが世界最大級のAIインフラ提供者になることを目標に掲げました。
ロボット事業も本格化 「世界一のロボット企業」へ
総会ではフィジカルAI(Physical AI)への取り組みも大きなテーマとなりました。
孫氏は「知能が体を持つ時代が来る」と語り、人型ロボットや産業ロボットが工場、建設現場、農業など様々な分野で活躍する未来像を描きました。
特に注目されたのは、「すでに工場でロボットの量産を始めている」と明らかにした点です。詳細は近く正式発表するとしながらも、「皆さん驚かれるだろう」と述べ、今後の発表への期待を高めました。
さらに、2026年に予定しているスイスABBのロボティクス事業買収にも触れ、「圧倒的世界ナンバーワンのロボットカンパニーにしたい」と表明しました。
AIとロボットを融合させることで、深刻化する世界的な労働力不足の解決を目指す考えです。
アームへの期待は絶大 「必ず勝つ」
傘下の英半導体設計大手アームについても、孫氏は強い期待を示しました。
AI時代には膨大な計算処理が必要になる中で、アームのCPUアーキテクチャが高い電力効率を持つことが競争優位性になると説明。「世界一のアームがこれから必ず勝つ」と断言しました。
同席したアームのレネ・ハースCEOも、AIの普及によって計算量(トークン)が爆発的に増加しており、「CPU需要は今後も大きく伸びる」と補足しました。
また、アームは半導体設計だけでなくチップ供給事業へも進出しており、孫氏は「まだ10倍以上伸びる」と成長余地の大きさを強調しました。
株主還元は「配当より株価上昇」
株主からは配当水準に対する不満も寄せられました。
これに対して孫氏は、「目先の現金と将来の金の卵、どちらが良いか」と問いかけました。
配当は継続する方針を示しながらも、「大きく増えるのは株価だ」と述べ、成長投資を優先する考えを改めて強調。AI分野への積極投資によって企業価値を高め、その結果として株価上昇による株主還元を実現したいとの考えを示しました。
成長企業としての姿勢を鮮明にした発言であり、インカムゲインよりもキャピタルゲインを重視する投資家には好意的に受け止められそうです。
後継者問題にも言及 「候補は2000人いる」
株主からは後継者問題についても質問が上がりました。
孫氏は「非常に重要なテーマであり、常に自問自答している」とした上で、「私が300年生きることはできない」と語りました。
その一方で、ソフトバンクグループには約2000社のグループ企業が存在すると説明し、「候補者は2000人いると言ってもいい」と発言。外部からではなく、グループ内部から理念を継承する人材が育つべきとの考えを示しました。
また、自身についても当初は60代で事業承継を考えていたものの、「欲が出てきた」と笑顔で語り、「今後10〜15年は頑張る」と宣言。会場からは大きな拍手が送られました。
投資家として注目すべきポイント
今回の株主総会を通じて明確になったのは、ソフトバンクグループがもはや投資会社ではなく、「AI超知性時代のインフラ企業」を目指していることです。
オープンAIとの連携強化、世界最大級のデータセンター建設、ロボット事業の拡大、アームの半導体事業強化など、孫氏が描く成長戦略は極めて大規模です。
一方で、これらの計画には巨額の資本投下が必要であり、短期的な収益変動や財務リスクへの懸念も残ります。しかし孫氏自身は終始一貫して、「AI革命はこれからが本番」との見方を崩しませんでした。
総会終盤、孫氏は「私の思いは伝わったのではないか。あと5時間くらいは話せますよ」と笑顔で振り返りました。そして最後に、「来年また皆様にお会いできることを楽しみにしている。価値を生み出す『ガチョウ』としての役割を果たしていく」と締めくくりました。
今回の総会は、ソフトバンクグループがAI時代の主役になるという孫氏の強い意思と、長期的な成長への自信を改めて投資家に示す場となりました。今後は、その壮大な構想を実際の業績と企業価値向上へどこまで結び付けられるかが最大の焦点となりそうです。
なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
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【Dear Overseas Investors: Summary in English】
SoftBank CEO Masayoshi Son Unveils Ambitious AI Vision at 2026 Shareholders Meeting
TOKYO, June 24 — SoftBank Group Chairman and CEO Masayoshi Son used the company’s annual shareholders meeting to present an aggressive long-term strategy centered on artificial intelligence, robotics, and global AI infrastructure.
Son reiterated his belief that the AI revolution is still in its early stages, rejecting concerns that the sector is experiencing a bubble. He described artificial superintelligence (ASI) as the next major technological transformation and positioned SoftBank as a key player in building the infrastructure needed to support it.
AI Infrastructure and Data Centers
A major focus of the meeting was SoftBank’s growing investment in AI infrastructure. Son said the company plans to build some of the world’s largest AI data centers, including projects in Ohio and France. He also indicated that Japan could become a future location for large-scale AI facilities.
SoftBank and OpenAI’s “Stargate” initiative was highlighted as a key growth driver, with the company aiming to serve rising demand for AI computing power.
Robotics and Arm Expansion
Son also outlined plans to expand SoftBank’s robotics business, stating that the company aims to become the world’s leading robotics platform. He revealed that robot mass production has already begun at existing facilities and suggested that additional announcements will be made in the near future.
Regarding Arm Holdings, SoftBank’s semiconductor subsidiary, Son expressed strong confidence in its future, saying Arm’s energy-efficient chip architecture is well positioned to benefit from the rapid growth of AI workloads.
Targeting ¥1,000 Trillion in Shareholder Value
One of the most notable announcements was Son’s goal to increase SoftBank’s net asset value (NAV)-based shareholder value to ¥1,000 trillion over the next 16 years, roughly 14 times current levels.
While some shareholders questioned the company’s relatively modest dividend policy, Son emphasized that SoftBank’s priority is long-term value creation through stock price appreciation rather than large cash distributions.
Long-Term Commitment
Addressing succession planning, Son said SoftBank has thousands of potential future leaders across its group companies. He also signaled that he intends to remain actively involved in the business for another 10 to 15 years.
The meeting reinforced SoftBank’s commitment to AI-driven growth and highlighted Son’s confidence that the company can become a global leader in the emerging era of artificial superintelligence.
Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.





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