セブン&アイ、コンビニ特化の方針を発表!これに株主の反応は。

セブンイレブン 店舗の看板 撮影:(C)STOCKEXPRESS 流通小売業界
セブンイレブン 店舗の看板 撮影:(C)STOCKEXPRESS (Photographer SHUN)

セブンイレブンといえば、私も日々利用させていただいており、好きなコンビニの一つです。近所にありましたが、さらに最近はサクラステージ内にもできて、とても便利。店員さんへの教育もしっかりされていて、テキパキ対応してくれる印象があります。また、会長であり、「コンビニの父」とも呼ばれる鈴木敏文氏の語録をまとめた「本当のようなウソを見抜く」という名著にも私は影響を受けたことがあり、今でも本棚の目立つところに並べております。

セブンイレブン 店舗の看板 撮影:(C)STOCKEXPRESS

セブン-イレブン 渋谷2丁目店の看板/2024年10月10日 (C)撮影:STOCKEXPRESS (Photographer: SHUN)

このセブンイレブンを運営するセブン&アイ・ホールディングスが最近、話題になっています。きっかけは、カナダのコンビニエンスストア最大手「アリマンタシォン・クシュタール」から買収提案を受けたことでしょう。これを機に経営陣も危機感を感じたのか、経営改革に乗り出しており、10月10日には「コンビニ(セブンイレブン)に経営資源を集中させ、それ以外の非中核事業の分離計画」を発表したのです。イトーヨーカ堂を始めとするスーパーや専門店などの事業については、これらを束ねる中間持ち株会社「ヨーク・ホールディングス」が設立されます。

イトーヨーカドーといえば、一昔前はメジャーな総合スーパーでした。(※ちなみに、社名は「イトーヨーカ堂」で、店名は「イトーヨーカドー」と表記。)私が地元・前橋にいた中高生の頃は、駅前に大きな店舗があり、よく立ち寄っていたものです。それが今では閉店しており、建物は居抜きで別のお店が入っています。総合スーパーという業態が時代に合わなくなってきたのか、コンビニのセブンイレブンが店舗数を伸ばしていくのを横目に、イトーヨーカドーはどんどん店舗数を減らしています。

この度発表された、セブン&アイHDのグループの再編計画では、イトーヨーカ堂などを束ねる中間持ち株会社「ヨーク・ホールディングス」は、外部のパートナーとなる企業を選定の上、株式の一部売却を検討しているとのこと。イトーヨーカ堂は祖業であり、セブン&アイのアイ(i)は、イトーヨーカ堂の頭文字だと思える程の象徴だったのですが、やはり時代の変化に合わせた動きといったところでしょうか。

そして、グループの再編に伴い、会社の名前を「セブンーイレブン・コーポレーション」に変更する方針も発表されました。ついに、「セブンイレブン」のみ強調され、「アイ」が抜けてしまうんですね。。井阪隆一社長は記者会見で「資本効率をしっかり考えて経営をすることが、(アリマンタシォン・クシュタールからの)買収提案の価値を上回って、株主から評価をいただくことになる」と語り、やはり、買収提案を意識しての動きのようですね。

この方針に対し、セブン&アイHDの株価は10月11日(金)続落。一時前日比4.6%安の2,218円をつけ、8月20日以来の日中大幅下落率となりました。現在の株主の期待に応えるようにとった行動が、逆に市場の失望に繋がってしまうとは意外ですが。これは、10月10日(木)に発表された今期の営業利益見通しが従来計画から減額していたことの影響も大きいと思います。(従来計画から1,420億円減額の4,030億円)。強化するはずのセブンイレブンのコンビニ事業の不調も響いているようです。身の回りやSNSの方々の声に耳を傾けてみると、「最近、セブンイレブンの値上げがすごくて、もっと安いお店で買っている」という旨のことを聞くことも多いです。まあ、最近が原料高のご時世なので致し方ないとも思いますが、鈴木会長語録の本に書かれていた「顧客の立場で」の姿勢も意識する必要があるかもしれません。

今後のイトーヨーカ堂の行方が気になるとともに、アリマンタシォン・クシュタールから買収提案の行方も気になるところです。引き続き、ウォッチし、続報もお届けしていきます。

 

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PROFILE

【STOCK EXPRESS(ストックエクスプレス)】(略称:STOCK.EX)株主視点の経済ニュース考察を発信してまいります!
語り手は、SHUN
渋谷桜丘 在住。立教大学法学部卒業。株主として様々な企業を応援し、経済活性化に努めております。報道カメラマンとして写真撮影もしており、数々の著名人を撮影。2000年代にはライブドアニュースにて経済記事執筆。(保有資格:知的財産管理技能士、化粧品検定1級、食生活アドバイザー、景表法検定など)

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