キャッシュレス化が進む昨今、私は以前ほどATMを使うことは減ったものの、それでも現金が必要な場面もあるもの。そういう時、セブン銀行を利用することは多々あります。なにしろ、銀行のATMはどんどん減ってしますから、最寄りでなかなか見つからないことが増えましたが、セブン銀行は、セブンイレブンの中にありますから、便利です。既存銀行のATMは、どんどんセブン銀行へと外注化し、結果的にセブン銀行ATMが残存者として続いていく構図になっていきそうな流れですよね。
7iDが持つ小売りの購買データとの連携発表が好感
このセブン銀行が昨日10月16日、興味深い発表をしました。セブン&アイHDによる共通会員ID「7iD」が持つ小売りの購買データと、セブン銀行が持つ金融データを組み合わせて、個人向けローンサービスの与信審査に活用するというのです。これには市場も好感を持たれ、ニュース報道も好意的なものでした。グループならではのシナジーですよね。株主にも好感されたようで、株価も上昇しています。私自身は今年の春までセブン銀行の株を保有していたのですが、現在は売却してしまっており、まだ保有しておけば良かったかもしれません。
一方で、セブン銀行は、最近世間の関心を集めているセブン&アイHD傘下の銀行です。大株主は、セブン‐イレブン・ジャパン。10月12日の記事でもお伝えしたように、セブン&アイHDはコンビニ特化の方針を打ち出していることもあり、その動向も気になるところです。この点に関して、格付け会社からの気になる発表があったので、以下にて考察していきます。
セブン&アイHDの持ち分低下の場合、信用力低下の懸念も
米国の民間格付け会社 S&P Global Ratingsが10月16日、気になる発表をしました。それは「セブン銀行の格付けが、セブン&アイHDの中で中核の位置づけでなくなり、持ち分低下となると、セブン銀行への信用力への下方圧力になる可能性がある」との見解を示したのです。現状、セブン銀行の格付けは、A。この高評価は、セブン&アイHDの中核であるがゆえ。何かあれば特別な支援がされるという安心感があるからであって、これがなくなれば、懸念材料になるという判断は頷けます。
いずれにしても、セブン銀行にとって、セブン&アイHDとの関係次第で良くも悪くも影響を受けますね。今後の動向に注目していきたいと思います。
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