私も愛用しているコンビニエンスストア「セブンイレブン」。私のご近所・渋谷桜丘に2店舗あり、今日も利用させていただきました。チキンラーメンを買ったり、ネットプリントしたり、役立ってくれています。
セブン&アイHDによる分離計画
このセブンイレブンを運営するセブン&アイ・ホールディングスが最近、ニュースを賑わせておりますよね!きっかけは、8月にカナダのコンビニエンスストア最大手「アリマンタシォン・クシュタール」から買収提案を受けたこと。これに経営陣も危機感を感じたのでしょう、10月12日の記事でもお伝えしたように、10月10日には「コンビニ(セブンイレブン)に経営資源を集中させ、それ以外の非中核事業の分離計画」を発表したのです。イトーヨーカ堂を始めとするスーパーや専門店などの事業については、これらを束ねる中間持ち株会社「ヨーク・ホールディングス」が設立されます。
アリマンタシォン・クシュタール CEOによる統合への関心
一方、買収提案主である、カナダのコンビニエンスストア大手「アリマンタシォン・クシュタール」のアレックス・ミラーCEOは現在来日しており、本日10月17日、セブン&アイHDへの買収提案について「全事業の統合に関心がある」と言及したのです。(「セブン&アイ事業の一部だけを買収する考えはありますか?」との問いに、ミラーCEOは「セブン&アイ全体に注目している」と語ったのです。)この発言を聞いた時、私は、アリマンタシォン・クシュタール社は、セブン&アイHDが持つ資産全般を手中に収めることに関心をお持ちなのかもしれないな、と感じました。セブン&アイHDの傘下には、前記事にてお伝えした金融・セブン銀行もあります。イトーヨーカ堂もありますし、タワーレコードも、ロフトも、ぴあも、赤ちゃん本舗も、ヨークベニマルも、天満屋ストアもあるのです。「ここもセブン&アイグループなの?」と思うような意外な店舗もあり、実に多くなグループであることがわかりますよね。これらすべてを手にできれば、大きな実権を握ることができます。
分離か統合か
このアリマンタシォン・クシュタール社 CEOの発言を聞いた時、私は思ったことがあります。それは、セブン&アイHDがつい最近発表した「中核事業(セブンイレブン)以外の分離方針」は、グループまとめて買収されることへの警戒感からではないだろうか?ということ。もちろん、経営の効率化を進めていることを株主に示す意図もあると思いますが、同時にまとまった買収への防御策でもあるのではないでしょうか?まあ、とは言うものの、10月11日付で中間持ち株会社の「ヨーク・ホールディングス」が設立されたのであり、ここも単体で買収される余地もあるわけですが。。
新社名で始まる「セブンーイレブン・コーポレーション」と分離された非中核事業の「ヨーク・ホールディングス」。過去最大規模の買収として注目されておりますが、今後、どのように進んでいくのでしょうか?私は「三井物産あたりが救いの手を差し伸べてくれないかな」などと希望的観測を持ったりもします。同業他社のローソンでは、三菱商事とKDDIによる50%ずつ出資で、双方の持分法適用会社なった事例もありますしね。
▼2021年に私が取材で訪問した際のセブン&アイHD本社の案内板

2021年に私が取材で訪問した際のセブン&アイHD本社の案内板 (C) STOCK EXPRESS
当時は、セブンイレブン、イトーヨーカドー、ヨーク等、メジャーなブランドが並列に並んでおりました。今後は、分かれて掲載されるのでしょうか?今度、取材に伺った際に確認してきたいと思います。
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まあ、外資に買収されるとなると、日本人は警戒しがちですが、結果的に、買収されたほうが私達ユーザーにとって良くなるのかもしれないですし、一方、慣れ親しんだ店舗が変わってしまうのか心配もあります。果たしてどうなのでしょうか?双方の今後の動向に注目していきたいと思います。
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