自民党 高市新総裁の「サナエノミクス」は「アベノミクス」路線復活か!?その違いとは・・・

自民党 高市新総裁の「サナエノミクス」は「アベノミクス」路線復活か!?その違いとは・・・ 政治と株価

自民党総裁選は10月4日開票で高市早苗氏が勝利し、同氏は日本初の女性首相に就任する見通しです。高市氏は安倍元首相の系譜と評され、安倍政権の経済路線(いわゆる「アベノミクス」)に親和的で、積極財政・成長投資・緩和的金融に前向きとみられます。就任直後の市場では「利上げペース鈍化観測⇄円安バイアス」という思惑が意識され得ます。短期的にはイベントドリブンでリスクオンが想定されますが、中期以降は「国策テーマの選別」と「金利・為替の帰趨」をにらんだ運用が鍵になるでしょう。

高市氏の政策スタンスから読むマーケット含意

1. マクロ(株・金利・為替)

株式:政策期待の初動はリスクオンになりやすい一方、アベノミクスの時のような全面高よりテーマ選別になりやすいのではないでしょうか。高市氏は「国家主導の成長投資」「危機管理投資」を掲げており、メリハリのある財政出動が想定されます。

金利:日本銀行の引き締め再開・ペースに一時的な遅れをもたらす可能性との見方(=実質的緩和バイアス)も。長期金利は上昇テンポが鈍るシナリオが意識され得ます。

為替(円):金利差観測の延長で円安方向の思惑が再浮上しやすい半面、インフレ動向次第日銀の利上げ対応が変化するリスクには留意です。

2. ミクロ(セクター)

高市政権の基本線(経済安保・成長投資・安全保障強化)を踏まえると、当面の焦点は以下でしょう。
ポジティブに傾きやすい
防衛・安全保障関連(装備・サプライチェーン・双用途技術)…防衛費の引き上げ路線は既定の流れ。経済安保の延長線で裾野も広い。ここ数年で株価が飛躍的に上昇してきた三菱重工業は引き続き強いでしょうね。それから、三大重工メーカーのあと2社、川崎重工業、IHIも。

サイバーセキュリティ/インフラ・重要産業のセキュリティ関連…経済安全保障法制・アクティブサイバー防御の議論進展を背景に制度需要が波及。

医療・介護・福祉関連業種…物価高対応と生活保障の文脈で政策資金の厚みが出やすい分野。高齢化対応は喫緊課題で、診療・介護報酬や人材確保支援が論点に。※個別制度改定の内容・時期は今後の査定に依存。〔総論ベースの示唆〕(参考:政権の物価・生活対策重視の報道全般)
SOMPOホールディングスは介護事業も行っており、追い風が吹くのではないでしょうか。

中立〜慎重視

金融…利上げテンポ鈍化観測は短期には追い風でも、収益構造の正常化は遅れ得るため強弱混在。

対中感応度が高い業種…対中強硬姿勢の文脈では地政学ヘッドラインの振れに敏感。

規制影響を受けやすいデジタル・プラットフォーム領域…安保・データ管理の強化でコンプライアンスコスト増のリスク。

ご参考までに、
▼自民党員である私宛に配布された選挙資料:高市氏の部分

自民党員である私宛に配布された選挙資料:高市氏の部分. STOCK EXPRESS

自民党員である私宛に配布された選挙資料:高市氏の部分. STOCK EXPRESS

投資戦略の目安(短期・中期・長期)

短期(~数週間)
「想定外の勝者」によるサプライズ上振れ→イベントドリブンの上昇・ボラ拡大を想定。寄り付き直後の高ベータ追随は値動きが荒くなりやすいため、テーマ分散と利益確定の規律を重視します。海外メディアの注目度上昇もフロー面の援軍になり得ます。

中期(半年~1年)
半導体・AIサイクルの呼吸が日本株全体のテープを左右。投資加速が一服する局面ではインデックスよりも**政策テーマ(防衛・サイバー・医療/介護・重要インフラ)**の相対強さに軸足を置く戦略が有効です。日銀のスタンス変化・為替・米国景気の三点セットは継続モニタリング。

長期(1年以上)
「国家主導の成長投資」路線は長期的に資本ストック増・安保関連の投資需要を下支え。ただし政権運営・連立力学や財源論で政策の強度は変動し得るため、政策可視化(予算案・関連法案)をトリガーに段階的にエクスポージャーを積むのが現実的です。

投資家としての直近のチェックポイント

首班指名・組閣:10月15日にも召集される臨時国会で高市氏が第104代首相に指名される公算が大きいです。ここで主要閣僚・与党人事(財務・経産・防衛・デジタル)で政策シグナルを確認しておきたいですよね。
日銀の10月会合:利上げ見送り/延期観測の扱いと声明文の文言。円相場の反応も合わせて注視。
補正予算/来年度予算案:危機管理投資・成長投資の配分実態(防衛・経済安保・医療/介護・デジタル安保)。
対外関係イベント:対米関係や対中関係のヘッドラインが関連セクターのボラを増幅。10月下旬には米国トランプ大統領が来日し、トランプ&高市会談の開催も予想されます。

考えておくべきリスク

・政策実行力:与党内力学・連立/協力枠組み次第で政策の速度と規模が変動。
・物価・為替:円安長期化→輸入インフレ加速→家計・企業コスト圧迫日銀の再タカ派化という反射も。
・地政学:対中・対朝・インド太平洋に関するニュースフロー。

今後の展望

高市新総裁の誕生で注目される政策「サナエノミクス」。日本株にとって方向性としてはポジティブですが、アベノミクスの時のような「全面高」よりも「国策テーマの選別が進む相場観」となる可能性が高いと思われます。短期は上昇とボラ拡大に備え、中期は半導体サイクルと政策実装の二軸管理、長期は予算・法制度の進捗を見ながら段階的にエクスポージャーを高める構えがよさそうです。個別銘柄はボラが大きくなるため、分散・流動性・リスク管理を最優先に運用方針を組み立てておきたいところです。

なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESSの車掌、SHUN

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渋谷桜丘 在住。立教大学法学部卒業。株主として様々な企業を応援し、経済活性化に努めております。報道カメラマンとして写真撮影もしており、数々の著名人を撮影。2000年代にはライブドアニュースにて経済記事執筆。(保有資格:知的財産管理技能士、化粧品検定1級、食生活アドバイザー、景表法検定など)

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