流通小売業界

セブンイレブンの北米展開 今後の打開策について考えてみる

最近活発な動きが見られる大手コンビニチェーン「セブンイレブン」。世界的にも大きな動きがあり、10月11日には四半期決算報告の中で「北米の店舗のうち、444店舗も閉店する」ことが発表されました。「北米」ということですから、米国とカナダですが、この二国でのセブンイレブンの店舗は、約1万3,000。その約3%の閉店です。その閉鎖される444店舗が、どの店舗かまでは明らかになっていませんが、閉鎖の対象店舗は「業績不振」の店舗。「閉店する理由(中低所得者層の消費への慎重姿勢)」と「今後の打開策(食品重視、デジタル化、デリバリー強化)」について以下に考察してみます。
流通小売業界

セブン&アイ、コンビニ特化の方針を発表!これに株主の反応は。

セブンイレブンを運営するセブン&アイ・ホールディングスが最近、話題になっています。きっかけは、カナダのコンビニエンスストア最大手「アリマンタシォン・クシュタール」から買収提案を受けたことでしょう。これを機に経営陣も危機感を感じたのか、経営改革に乗り出しており、10月10日には「コンビニ(セブンイレブン)に経営資源を集中させ、それ以外の非中核事業の分離計画」を発表したのです。イトーヨーカ堂を始めとするスーパーや専門店などの事業については、これらを束ねる中間持ち株会社「ヨーク・ホールディングス」が設立されます。この方針に対し、セブン&アイHDの株価は10月11日(金)続落。一時前日比4.6%安の2,218円をつけ、8月20日以来の日中大幅下落率となりました。現在の株主の期待に応えるようにとった行動が、逆に市場の失望に繋がってしまうとは意外ですが。これは、10月10日(木)に発表された今期の営業利益見通しが従来計画から減額していたことの影響も大きいと思います。(従来計画から1,420億円減額の4,030億円)。強化するはずのセブンイレブンのコンビニ事業の不調も響いているようです。今後のイトーヨーカ堂の行方が気になるとともに、アリマンタシォン・クシュタールから買収提案の行方も気になるところです。
自動車株

日産自動車、PBR0.2倍に!復活に必要なこととは…

日本を代表する自動車メーカー「日産自動車株式会社(NISSAN)」。最近の株価下落でPBR(株価純資産倍率)は、ついに0.2倍に。しかし、復活の兆しはあります。円安方向に読みすぎた「想定為替レート」は戻りつつある点。ルノーとの関係が対等に改善した点など。
三菱HCキャピタル

三菱HCキャピタルが海上コンテナへの大規模投資!経営に与える影響は?

三菱HCキャピタルが10月5日、大きな発表をしました。その内容は、リース用の海上コンテナ船に約2000億円を投資するというもの。リース業界の中で、この発注規模は今年最大クラス。その大規模投資の理由は、コンテナ船の需給が逼迫していることをあげています。なにしろ、中東地域での緊張感の高まりの中、コンテナ船は紅海・スエズ運河の通航を回避して航行しなければいけないため、輸送日数が長期化する傾向がありますから、どうしても船数が足りなくなりますよね。さらに、海上貿易量は順調に増えているわけですから、今後もコンテナ船需要は増えていくことを考えると、ますます必要ですよね。的確に市場の需要をとらえた発表だと思います。一方、気になるのが、これほどの大規模投資をして経営状態は大丈夫なのか?という点。経営に与える影響について調べてみました。三菱HCキャピタルの有利子負債比率(計算式:有利子負債 ÷ 自己資本 × 100)は、2024年6月の時点で464%でした。通常の企業ですと、「有利子負債は総資産のうちの60%以内に」という基準がよく語られるものなので、三菱HCCの この数字だけ見ると、”多すぎるな”と感じがちですが、リース会社は そのビジネスモデル上、どうしても多くなる傾向はあります。今回の三菱HCCのコンテナ船への大規模投資、リース会社の特性上、”この資産をどれだけ有効活用できるか”に勝負がかかっていると思います。期待しながら、動向を見ていきたいと思います。
為替

円安へ戻り始めた相場!その要因とは…

10月に入り、相場は再び「円安」へと戻り始めているのです。その要因について考えてみると、私は2つあると考えており、それぞれの背景には共通したものがあるように思います。【最近の円安要因(1)】自民党の石破総理が利上げを急がない発言をしたこと。【最近の円安要因(2)】米国労働省が発表した、9月の雇用統計が、予想以上に良い内容だったため、米国が利下げを急がないことがわかったこと。(1)(2)により、日米金利差はすぐには縮まらないため、円安へと戻っていると思われます。なお、日米ともに選挙が近いため、市場に配慮した発表がされているとも見えるので、選挙後の動きも見据えていくことが大切でしょう。
column

STOCK.EXPRESS START!! 【株式急行 発車】

〜 Prologue 〜本日、サイト「STOCK EXPRESS」を始めるにあたり、プロローグ的な内容を書いてみます。私が株を保有し始めたのは、2019年の5月でした。きっかけは、夜中にYouTubeで見た与沢翼さんの番組w 彼が「労働する...