私が春先に買ったNTT株がプラ転し始めました。
振り返ってみると、私がNTT株を握り始めたのは、5月の中旬。4月17日にNTT法改正が報じられ、国が持っているNTT株が大量に売却されることが予想されて投資家が狼狽売り。株価は大暴落し、1月23日には192.9円をつけていた株価は150円程に。私は”買い時が来た!”と思ってどんどん買い増しました。ところが、その後も株価は低迷し、140円台前半くらいを彷徨い、上げても150円位をうろうろしている状態が続き、ややマイナス状態。私自身、140円〜150円くらいが”底”だろうと読んでおり、配当目的で長期保有するつもりだったので、まったく焦ってはいませんでしたが。
ところが、このNTTの株価が最近、上昇へと転じているのです。
NTT株価が上昇し始めた要因は何か?
NTT株価上昇理由について考えてみると、NTT法廃止が事実上の見送りとなったことがあげられるでしょう。春に下落した要因も、最近上昇した要因も、ともにNTT法をめぐるものかと。
きっかけは、自民党の衆院選での大敗。自民党はNTT法廃止を主導していましたが、選挙で大敗し、進めにくい状態になったと思われます。棚上げ状態になっただけなので、今後どうなるかはわかりませんが、当面は売却されなさそうであることから投資家に安心感を与えたのでしょうか。
そもそも、NTT法廃止というと、NTTに不利なことばかりと思われがちですが、そうとも言えないのも事実。NTT法によってNTTが縛られていた点も多いのです。固定電話等の全国一律サービス提供義務など、採算が合わないことも公共性のために対応せざるを得ないため、収益性を軸に考えれば足枷のようになっていたのです。日本の通信インフラは、NTTがKDDI・ソフトバンク・楽天モバイル等に回線を貸していて、貸借料金が安く設定されているのもNTT法の縛りがあるから。縛りがなくなればNTTが料金を引き上げ、NTT以外のキャリアに不利になりますし、結果的にユーザーの費用負担も増すことになってしまいます。
NTT法廃止は、むしろ、KDDI・ソフトバンク・楽天モバイル等にとって脅威でもあります。その証拠に、KDDI等は激しく反対してきました。
ということもあり、NTT法廃止の棚上げは、決してNTTにとってプラスなことばかりではないはずなのですが、市場は”政府が保有株を売却しない”点にばかり注目している気もします。
いずれにしても、私の保有株分がプラ転したのは嬉しいところ。株アプリでチェックした時に、NTTだけがマイナス表示になっている状態が半年くらい続いてましたが、プラス表示されている画面は新鮮ですw
今後の動向をウォッチしていきたいと思います。
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