私も株主として応援させていただいている企業・NTT(日本電信電話株式会社)。今年の春は、毎日のようにニュースやSNSを賑わせていましたが、最近では落ち着いてきておりますよね。株価も安定して 150円近辺で横ばいが続いております。
振り返ってみると、今年の4月17日、NTT法改正が報じられ、国が持っているNTT株を大量に売却する見込みとなったのが契機となり、株価が大幅に下落。年初には、192.9円をつけていましたが、一時144円までになりました。総悲観ムードも漂い始めていた中、私がNTTの株を握り始めたのは、この頃だったのです。それまでよりも大幅に安くなっていたので、やや前のめりで買い増していったのを覚えています。その後、わずかなアップダウンを繰り返しながら、ほぼ150円近辺で落ち着いているNTT株価。今後の展望について、考えてみます。もちろん、未来のことは誰にもわかりませんし、あくまで現状得られる情報の中での考察ではありますが。
NTTの持つ価値の高さ
まず考えておきたいのは、そもそもNTTが持つ価値の高さ。
NTTは日本を代表するインフラであり、政府が売却したとしても、その価値が高いことには変わらないのです。日本の通信インフラは、NTTがKDDI・ソフトバンク・楽天モバイル等に回線を貸しており、その貸借料金は安く設定されていますが、NTT法改正がされれば、NTTが自在に料金設定をコントロールできるようになります。NTT法改正がNTTにとってマイナスになるどころか、むしろプラス要素の方が強いと思うのです。また、現在は固定電話等の全国一律サービス提供義務をNTTが負っておりますが、これが法改正で一部緩和されます。今よりも利にかなった動きができるようになるのです。
以前から、NTTの島田明社長は、”NTT法を廃止すべき”と明言していましたし、他社キャリア(KDDI・ソフトバンク・楽天モバイル)は、NTT法改正に関して反対してきました。それは、他社キャリアが、NTT法改正がNTTにプラスになることをよく理解しているから、とも言えるでしょう。
現状の価格が150円ほどで落ち着いていますが、それ以上の価値がある企業だと思います。この春の株価下落で、「価値 > 価格」の状態になっており、もっと価値の高さに目をつけても良いのに、、と私は感じています。だからこそ、春から握り始め、今でもガチホしているのですが。
NTTのPBRは1.31倍。一般的には1倍を下回ると割安という基準で見られますが、1.31倍は、まあ妥当な数字ではないでしょうか?PBRは業界によって割高・割安の判断基準が異なる傾向がありますが、通信業界の平均PBRは約1.5倍。これを基準に考えると、やや割安の水準といえますね。
しかも、将来性のあるトピックスとして、「IOWN(アイオン)」と「配電事業参入」もあります。これがどれほどプラスの可能性を秘めている事業なのか、については、後日、記事でまとめてみますね。
(追記)11月3日の記事で書いてみました。
https://stockexpress.jp/ntt-iown20241103/
長期目線で
上述のように、私はNTTは高い価値のある会社だと思っていますし、将来的には株価も上昇していくと思っていますが、それは当面先のことだと思っています。というのも、「NTT法改正で政府が保有株を放出する」という懸念が当面は続き、本来の価値以上に、この懸念のインパクトの方が、投資家の心に影響を与えると思うんですよね。なので、当面は、現状くらいの株価での横ばいが続くのではないでしょうか?
なので、急いで買う必要もなければ、急いで売る必要もないかと。私のように今保有しているのであれば、持っているだけでも配当はいただけます。しかも、株価がお安めである今は、配当利回りも 3.5%程と高配当。長い目で見て、保有し続けておくだけでもメリットがあるものです。しかも、NTTは株主還元に積極的な企業で、14期連続増配が予定されています。
ご参考までに「直近の年度ごとの配当推移」を下記に掲載。
2022年3月期 4.6 円
2023年3月期 4.8 円
2024年3月期 5.1 円
2025年3月期 5.2 円(予想)
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NTT法改正で、もう1点注目すべきポイントは、外資規制の緩和。
現在は、NTTだけに外資規制が課されており、外資資本=3分の1未満と制限されていますが、法改正後は、海外からの資本も投入されやすくなります。そうなれば、株価も上昇しやすくなる土壌が整います。まだ先にはなると思いますが、このあたりから株価も上昇し始めるでしょう。
私が考えるNTTの未来は明るいものです。私は現在の保有株を持ち続けて、無理ないタイミングで買い増しし、配当金をいただき続けようと思っています。そして、かなり先になって、株価が上昇してくれば、インカムゲインでもキャピタルゲインでもメリットを享受できるかな、と。
もちろん、未来には不確定要素が多いので、断言はできませんが、私としては希望的観測を持って、株主を続ける所存でございます。
念のため 記載しておきますが、株は、最終的には、自分自身の判断と責任に基づいて行ないましょう。
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