日経平均株価、JX金属・KOKUSAI ELECTRIC・カプコンを新規採用!――半導体・ゲームの比重高まる、ARCHIONなど3銘柄は除外へ

日経平均株価、JX金属・KOKUSAI ELECTRIC・カプコンを新規採用!――半導体・ゲームの比重高まる、ARCHIONなど3銘柄は除外へ 株式劇場

2026年9月4日、日経平均株価の構成銘柄について定期見直しが実施され、JX金属、KOKUSAI ELECTRIC、カプコンの3銘柄が新たに採用されることが発表されました。一方、コニカミノルタ、ARCHION、カナデビアの3銘柄が除外されます。

今回の銘柄入れ替えは、2026年10月1日の算出から反映されます。日経平均株価への新規採用が決まった銘柄には、指数連動型投資信託やETFなどから機械的な買い需要が発生する可能性があります。反対に、除外銘柄には連動資金による売却需要が見込まれるため、入れ替え実施日に向けて各銘柄の売買が活発になることが予想されます。

今回の見直しでは、市場流動性を理由としてJX金属とKOKUSAI ELECTRICが採用され、業種間の構成バランスを調整するためにカプコンが加えられました。日本を代表する株価指数に、半導体関連企業と世界的なゲーム会社が新たに加わることで、日本株市場の成長産業を反映した構成へ一段と近づくことになります。以下にて深堀りしてみます。

日経平均にJX金属・KOKUSAI ELECTRIC・カプコンを採用

今回、日経平均株価に新規採用されるのは、JX金属(証券コード5016)、KOKUSAI ELECTRIC(6525)、カプコン(9697)の3社です。いずれも採用時の株価換算係数は「1」となります。

JX金属は、半導体用スパッタリングターゲットや圧延銅箔、各種高機能材料などを展開する非鉄金属・半導体材料企業です。AIデータセンターや高性能半導体の需要拡大を背景に、半導体製造を支える素材メーカーとして投資家の注目を集めています。

日本経済新聞社は、JX金属を「素材」セクターに分類し、市場流動性の観点から採用したと説明しています。上場後の活発な売買や市場での存在感が評価された形であり、日経平均への採用によって国内外の機関投資家からの認知度がさらに高まる可能性があります。

KOKUSAI ELECTRICは、半導体製造工程で使用される成膜装置を主力とする企業です。特に、半導体ウエハー上に薄膜を形成するバッチ式成膜装置で高い競争力を持ち、AI半導体や高性能メモリーの生産設備投資から恩恵を受ける企業の一つとして位置付けられています。

KOKUSAI ELECTRICについても、「技術」セクターに属する銘柄として、市場流動性を理由に採用されました。日経平均では東京エレクトロンやアドバンテスト、SCREENホールディングスなどの半導体関連株が大きな存在感を持っています。KOKUSAI ELECTRICの加入により、指数全体における半導体製造装置関連の色合いがさらに強まります。

カプコンは、「バイオハザード」「モンスターハンター」「ストリートファイター」など、世界的に知られるゲームシリーズを保有しています。近年は旧作を含むデジタル販売の拡大によって収益性を高め、海外売上比率の高いグローバルなコンテンツ企業として成長を続けています。

カプコンの採用理由は、業種間の銘柄数の過不足調整です。2026年秋の定期見直しから従来の6セクターを7セクターへ再編され、「情報通信」を独立した区分として扱います。その新たなセクターバランスを指数に反映するうえで、カプコンが情報通信セクターから選ばれました。

日本の成長産業を反映する日経平均へ

今回の入れ替えで注目されるのは、新規採用3社のうち2社が半導体関連、1社がゲーム・デジタルコンテンツ関連であることです。

JX金属は半導体材料、KOKUSAI ELECTRICは半導体製造装置という異なる領域から、世界の半導体供給網を支えています。カプコンは、日本が国際競争力を持つゲームコンテンツを世界市場へ展開しています。

日経平均株価は、日本の株式市場を代表する225銘柄で構成されますが、単純に時価総額の大きい企業を並べた指数ではありません。市場流動性や業種構成などを考慮しながら銘柄が選定されるため、産業構造の変化に合わせて構成銘柄も入れ替えられます。

今回の見直しは、日本企業の収益成長をけん引している半導体とデジタルコンテンツの存在感が高まっていることを象徴するものといえます。日経平均が、日本の伝統的な製造業を中心とした指数から、先端技術や知的財産を収益源とする企業も重視した指数へ変化していることがうかがえます。

コニカミノルタ・ARCHION・カナデビアは除外

一方、日経平均株価から除外されるのは、コニカミノルタ(4902)、ARCHION(543A)、カナデビア(7004)の3社です。

コニカミノルタとARCHIONは、業種間の構成銘柄数を調整する観点から除外されます。両社は「技術」セクターに分類されていますが、情報通信セクターの新設を含む分類方法の変更やセクター間のバランス調整が、今回の選定に影響しました。

ARCHIONは、日野自動車と三菱ふそうトラック・バスの経営統合に伴って設立された持株会社です。2026年4月1日に日野自動車と入れ替わる形で日経平均へ採用されましたが、今回の定期見直しでは除外対象となりました。

ARCHIONの除外は、必ずしも経営統合の成否や同社の事業価値そのものに対する否定的な判断を意味するものではありません。今回の公式な除外理由は、あくまでセクター間の銘柄過不足調整です。ただし、採用から比較的短い期間で除外されることになるため、需給面では大きな注目を集める可能性があります。

カナデビアは、市場流動性の観点から除外されます。同社は、旧社名の日立造船から2024年10月に現在の社名へ変更し、ごみ焼却発電施設をはじめとする環境・プラント関連事業を手掛けています。業績や中長期的な事業価値とは別に、指数の選定基準に基づく流動性の比較によって除外が決まった形です。

採用銘柄には指数連動資金の買い需要

日経平均株価の構成銘柄が入れ替わる際、投資家が特に注目するのが、指数に連動する運用資金による機械的な売買です。

日経平均株価に連動するインデックスファンドやETFは、指数との連動性を維持するため、新たに採用される銘柄を組み入れる必要があります。その一方、指数から除外される銘柄は保有対象から外れるため、売却する必要があります。

このため、JX金属、KOKUSAI ELECTRIC、カプコンには、入れ替えに伴う買い需要が発生するとみられます。コニカミノルタ、ARCHION、カナデビアには、反対に売り需要が発生する可能性があります。

ただし、日経平均への採用が発表されたからといって、株価が一方向に上昇し続けるとは限りません。市場参加者は正式発表前から採用候補を予測して売買しているため、事前に期待が株価へ織り込まれているケースがあります。

正式発表後に短期資金が集中して株価が急上昇した場合でも、実際の入れ替えを前に利益確定売りが増えることがあります。また、入れ替え実施日の前営業日には指数連動資金による大規模なリバランス売買が行われやすく、引けにかけて出来高や株価変動率が大きくなる可能性があります。

除外銘柄についても同様です。指数からの除外は短期的な売り要因になり得ますが、企業の利益水準や保有資産、成長性まで低下するわけではありません。機械的な売却が一巡した後、割安感に注目した買いが入るケースもあるため、需給要因と企業の本源的価値を分けて判断する必要があります。

今回から「情報通信」を独立した7セクター制へ

今回の定期見直しには、日経平均株価の銘柄選定ルールの変更も反映されています。

従来、日本経済新聞社は日経業種分類の36業種を「技術」「金融」「消費」「素材」「資本財・その他」「運輸・公共」の6セクターに集約し、構成銘柄の業種バランスを調整していました。

2026年10月1日からは「情報通信」を独立させ、「技術」「情報通信」「金融」「消費」「素材」「資本財・その他」「運輸・公共」の7セクター体制となります。

通信、ソフトウエア、インターネットサービス、ゲームなどの情報通信産業が日本経済と株式市場で存在感を高めていることを踏まえ、その動きを指数構成へより適切に反映する狙いがあります。カプコンの採用は、この新しいセクター分類を象徴する入れ替えといえます。

さらに新ルールでは、各セクター内でも流動性の高い未採用銘柄と、流動性の低い既存銘柄を比較し、一定の基準に基づいて入れ替える仕組みが導入されました。JX金属とKOKUSAI ELECTRICの採用、カナデビアの除外には、こうした市場流動性をより重視する方向性が表れています。

関連指数からもコニカミノルタとARCHIONを除外

日経平均株価の定期見直しに伴い、関連指数の構成銘柄も変更されます。

「日経平均気候変動1.5℃目標指数」からは、コニカミノルタとARCHIONが2026年10月1日付で除外されます。同指数は日経平均株価の構成銘柄を母集団としているため、日経平均から外れる両社は同日付で構成銘柄から除外されます。

また、コニカミノルタは「日経平均外需株50」からも10月1日付で除外されます。同指数については今回の除外時に代替銘柄を採用せず、10月末に予定されている定期見直しで構成銘柄数を50銘柄へ戻す方針です。

日経平均本体だけでなく複数の関連指数から同時に除外される銘柄では、それぞれの指数に連動する運用資金から売却が発生する可能性があります。もっとも、関連指数の連動資産額や実際の保有状況によって影響の大きさは異なるため、除外という事実だけで株価への影響を過大評価しないことも重要です。

10銘柄の株価換算係数を9月29日から変更

なお、今回の発表で、株式分割を予定している日経平均構成銘柄10社について、2026年9月29日の算出から株価換算係数を変更することも明らかになりました。

対象となるのは、大和ハウス工業が「1」から「2」、日本ハムが「0.5」から「1.5」、キオクシアホールディングスが「0.7」から「2.1」、三越伊勢丹ホールディングスが「1」から「2」、イビデンが「2」から「4」、三井金属が「0.1」から「1」への変更です。

さらに、TOPPANホールディングスは「0.5」から「1」、東京エレクトロンは「3」から「15」、三井住友フィナンシャルグループは「0.3」から「0.6」、東京海上ホールディングスは「1.5」から「22.5」へ変更されます。

日経平均株価は、構成銘柄の株価を基礎に算出する株価平均型の指数です。このため、株式分割によって1株当たりの株価が低下すると、そのままでは指数算出上の寄与度まで変化してしまいます。

株価換算係数を分割比率に応じて引き上げることで、指数算出に使用する実質的な株価水準を分割前後で連続させます。したがって、今回の係数変更は、株式分割だけを理由として各銘柄の日経平均への影響度が大きく低下することを防ぐための技術的な調整です。

例えば、東京海上ホールディングスは1株を15株とする大規模な株式分割を予定しているため、株価換算係数も「1.5」から「22.5」へ15倍になります。見た目には非常に大きな変更ですが、指数内で同社の影響力を15倍に高める措置ではなく、分割による株価低下を相殺するためのものです。

投資家として注目すべき3つの日程

今回の発表を受け、投資家にとって重要となるのは、発表翌営業日、株価換算係数が変更される9月29日、そして銘柄入れ替えが実施される10月1日です。

まず、発表直後には新規採用銘柄へ先回りした買いが入りやすく、除外銘柄には指数連動資金の売却を見越した売りが出やすくなります。短期間で株価が大きく動いた場合には、指数採用・除外という需給材料がどこまで織り込まれたのかを見極める必要があります。

9月29日からは、株式分割に伴う10銘柄の株価換算係数変更が反映されます。そして、9月30日の取引終了時には、10月1日の構成銘柄変更に備えた指数連動ファンドのリバランス売買が集中する可能性があります。

新規採用銘柄の買い需要と除外銘柄の売り需要は、企業の業績見通しとは直接関係しない機械的な需給です。そのため、短期的には株価が企業価値から離れて動く場合があります。

日経平均への採用は、企業の知名度向上や機関投資家層の拡大につながる前向きな材料です。しかし、その後の中長期的な株価を決めるのは、最終的には売上高や利益の成長、競争力、株主還元などです。投資家は指数採用による一時的な買い需要だけでなく、各社の業績や株価水準も併せて確認することが求められます。

半導体とゲームを取り込み、日経平均の構成が変化

2026年秋の日経平均株価の定期見直しでは、JX金属、KOKUSAI ELECTRIC、カプコンが新たに採用され、コニカミノルタ、ARCHION、カナデビアが除外されます。

市場流動性の高い半導体材料・製造装置企業が加わるとともに、新設される情報通信セクターからカプコンが採用されたことは、日本株市場における半導体とデジタルコンテンツ産業の存在感の高まりを映し出しています。

短期的には、指数連動資金による採用銘柄への買いと除外銘柄への売りが株価を動かす可能性があります。一方、指数採用は企業業績の改善を保証するものではなく、除外も企業価値の低下を直接意味するものではありません。

私たち投資家としては9月29日の株価換算係数変更、9月30日のリバランス売買、10月1日の銘柄入れ替えを意識しながら、需給による値動きと各社の中長期的な成長力を冷静に見分ける必要がありそうです。

なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESSの車掌、SHUN

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【Dear Overseas Investors: Summary in English】

Nikkei 225 to Add JX Advanced Metals, KOKUSAI ELECTRIC and Capcom in October Rebalancing

Nikkei Inc. announced on September 4 that JX Advanced Metals, KOKUSAI ELECTRIC and Capcom will be added to the Nikkei Stock Average as part of its regular constituent review. Konica Minolta, ARCHION and Kanadevia will be removed. The changes will take effect on October 1, 2026.

JX Advanced Metals and KOKUSAI ELECTRIC were selected based on market liquidity, while Capcom was added to improve the balance among industry sectors. The inclusion of two semiconductor-related companies and a globally competitive video game publisher highlights the growing importance of advanced technology and digital content within Japan’s equity market.

Index-tracking funds and ETFs are expected to purchase the newly added stocks and sell the deleted constituents when they rebalance their portfolios. This could increase trading volume and price volatility around the implementation date. However, inclusion or exclusion is primarily an index-related supply-and-demand event and does not, by itself, change a company’s underlying earnings outlook.

Nikkei Inc. will also revise the Price Adjustment Factors for ten existing constituents from September 29 in response to planned stock splits. These revisions are technical adjustments designed to maintain continuity in the index before and after the splits.

Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.

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渋谷桜丘 在住。立教大学法学部卒業。株主として様々な企業を応援し、経済活性化に努めております。報道カメラマンとして写真撮影もしており、数々の著名人を撮影。2000年代にはライブドアニュースにて経済記事執筆。(保有資格:知的財産管理技能士、化粧品検定1級、食生活アドバイザー、景表法検定など)

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