半導体設備投資の本格回復がマルマエ業績を押し上げる
半導体製造装置向け精密部品メーカーの株式会社マルマエ(東証プライム・6264)が7月3日に2026年8月期第3四半期決算を発表しました。
決算内容は、市場回復を背景に大幅な増収増益となり、半導体関連株の回復を象徴する内容となりました。
2025年9月〜2026年5月累計の連結売上高は前年同期比92.9%増の140億2200万円、営業利益は84.1%増の26億4400万円、経常利益は85.7%増の24億6000万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は2.6倍となる24億3100万円を記録しました。
特に純利益の伸びは前年同期比159.7%増と非常に高く、収益力の大幅改善が鮮明になっています。
半導体分野は受注・売上ともに四半期過去最高を更新
今回の決算で最も注目されたのは、主力である半導体関連事業の急回復です。
会社によると、AI向けを中心とした先端ロジックファウンドリー向け投資が引き続き堅調で推移したことに加え、2026年に入ってDRAM向け設備投資が急拡大しました。
さらに、これまで停滞していたNAND向け投資計画も動き始め、中国市場向け需要も引き続き高水準で推移しています。
この結果、半導体製造装置向け真空部品の受注額と売上高は四半期ベースで過去最高を更新しました。
AI半導体ブームが一時的なものではなく、メモリー投資まで広がっていることが今回の決算から読み取れます。
OLED投資再開でFPD事業も急回復
もう一つの追い風となったのがFPD(フラットパネルディスプレイ)事業です。
中国向けを中心にG6・G8世代OLED設備投資が再開され、長らく低迷していたOLED関連売上が急回復しました。
半導体だけでなくディスプレイ投資まで回復局面へ入ったことで、マルマエの事業全体に追い風が吹いています。
設備投資サイクルが複数分野で同時に回復している点は、中長期的にもプラス材料として評価されそうです。
機能材料事業も想定以上の成長
2025年4月に連結化したKMアルミニウム(KMAC)も大きく業績へ寄与しました。
機能材料事業では、半導体装置部材の在庫調整終了、CVD工程向け消耗品の好調、HDD向け材料需要の回復、電解コンデンサ材料の高水準出荷などが重なり、売上高は前年同期比437.6%増となる76億6800万円まで急拡大しました。
セグメント利益も前年同期比808.1%増となり、買収効果が本格的に表れ始めています。
現在は急増する受注に対応するため、人員確保や増産体制の整備も進められています。
営業利益率は20%超へ改善
利益面でも改善が鮮明です。
第3四半期単独(3〜5月)の経常利益は前年同期比2.6倍となる9億9000万円まで拡大しました。
さらに売上営業利益率も前年同期14.4%から20.3%へ大きく改善しています。
材料費や人件費は増加したものの、生産設備の減価償却方法変更、受注損失引当金の減少、生産効率向上などが利益率改善につながりました。
単なる売上増加だけでなく、収益構造そのものが改善している点は投資家にとって安心材料と言えます。
通期予想は据え置きも、第4四半期には利益急拡大シナリオ
一方で、会社は通期業績予想を据え置いています。
2026年8月期通期予想は、
・売上高200億円(前期比75.4%増)
・営業利益41億円(前期比約2倍)
・経常利益39億円(前期比2.1倍)
・純利益33億円(前期比2.5倍)
を維持しました。
第3四半期終了時点の経常利益進捗率は63.1%となっており、過去5年平均の74.8%を下回っています。
一見すると進捗はやや物足りないようにも映りますが、この数字には別の見方があります。
現在の会社計画を達成するためには、第4四半期だけで約14億4000万円の経常利益が必要となり、前年同期比では約2.4倍という非常に高い利益水準が求められます。
これは会社側が足元の受注状況や市場環境に対して、かなり強気の見通しを持っているとも解釈できます。
財務体質も大幅改善
財務面でも改善が進みました。
総資産は339億6000万円まで増加し、現金及び預金は66億円増加しました。
また、公募増資などにより資本金・資本剰余金が増加したほか、利益剰余金も積み上がり、自己資本比率は31.5%から44.7%まで改善しています。
借入金も減少しており、財務の健全性は一段と高まっています。
大型投資や今後の需要拡大にも十分対応できる財務基盤を整えつつあります。
AI・メモリー投資拡大が今後の最大の注目材料
今回の決算では、AI関連投資だけでなくDRAM投資の本格化、さらにNAND投資計画の再開という半導体市場全体の回復が確認されました。
さらにOLED投資も復活し、事業ポートフォリオ全体に追い風が吹いています。
マルマエは半導体製造装置向け真空部品という設備投資サイクルの上流に位置する企業であるため、市場回復局面では業績が大きく伸びやすい特徴があります。
一方で、通期計画達成には第4四半期で大幅な利益拡大が必要となるため、今後は受注動向や設備投資の継続性が最大の焦点となります。
AI投資ブームがメモリー市場や中国市場へ広がる中、マルマエがその恩恵をどこまで取り込めるかが、株価の次なる上昇局面を左右する重要なポイントとなりそうです。
なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
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【Dear Overseas Investors: Summary in English】
Marumae Reports Strong Q3 Earnings as Semiconductor Demand Surges
Marumae Co., Ltd. (TSE: 6264) posted strong results for the first nine months of FY2026, driven by a sharp recovery in semiconductor equipment demand. Net sales jumped 92.9% year-on-year to ¥14.0 billion, while operating profit rose 84.1% to ¥2.64 billion and net profit more than doubled to ¥2.43 billion.
The company said orders and sales in its semiconductor precision parts business reached record quarterly highs, supported by robust AI-related investment, expanding DRAM spending, and improving NAND demand. OLED equipment demand in China also rebounded.
Marumae maintained its full-year forecast, projecting sales of ¥20.0 billion and ordinary profit of ¥3.9 billion. While the nine-month profit progress rate remains below the historical average, the outlook implies a strong fourth quarter as semiconductor capital spending continues to recover.
Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.





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