化粧品大手のマンダム(東証プライム:4917)は11月6日、オンラインで2025年3月期第2四半期の決算説明会を開催しました。説明会では、同社が進めるMBO(経営陣による自社株買収)に関して、沢田正典CFO(最高財務責任者)が「企業価値および株主共同の利益につながる実現可能な買収提案を得るため、速やかに動く」と述べ、新たな提携先を模索する方針を強調しました。
マンダムといえばですね、9月29日の記事(旧村上ファンド系がマンダム株を11.54%まで買い増し)でもお伝えしたように、旧村上ファンド系が買い増しを続けており、MBO成立が揺らぎつつあり、注目を集めています。
マンダムは今、どうなっているのでしょうか。
以下にて詳しく見ていきましょう!
MBOを巡る攻防激化 野村絢氏らが21%を取得
マンダムは、英投資ファンド「CVCキャピタル・パートナーズ」傘下のカロンホールディングス(HD)と連携し、9月26日より1株1960円でのTOB(株式公開買い付け)を進めています。当初、TOB期間は11月10日までの予定でしたが、マンダム側が一部意見を変更したことにより、期限を11月19日まで延長しました。
しかし、村上世彰氏の長女でアクティビスト投資家として知られる野村絢氏らが、マンダム株を21%まで買い増したことにより、MBOの行方は不透明感を増しています。野村氏らはTOB価格を「著しく割安」と指摘し、「創業家が不当に利益を得る目的でMBOを推進している」と強く批判。追加取得の際は、マンダムが策定した情報開示の方針に従う姿勢を示しています。
▼直近のマンダムの株価推移(2025年9月〜11月7日)

直近のマンダムの株価推移(2025年9月〜11月7日)
確かに最近の株価を見ると、マンダムの株式公開買い付け価格 1,960円は安すぎるように見えますよね。ただ、9月まではもっと安かったのですが… そもそも、株価急騰の要因は、村上氏達の買い増しによってですから、マンダムCFOの仰る気持ちもわかりますよね。
CFO「TOB価格は適正」も、市場では株価が上回る展開
沢田CFOは説明会で、CVC系のTOB価格1株1960円について「適正な水準」との認識を示しました。ただし、市場株価はTOB価格を大きく上回る1株2400円前後で推移しており(上記株価推移参照)、株主の間では「買収提案の妥当性」を巡る議論が続いています。
沢田氏はMBOの目的を「中長期的な視点での経営強化」と説明する一方で、「他の株主共同利益を実現できる可能性のある買収提案を得ることも検討している」と述べ、CVC以外の新たな出資者の受け入れも視野に入れていることを明らかにしました。
シンガポールのひびき・パース・アドバイザーズも参入
さらに6日には、シンガポール拠点の資産運用会社「ひびき・パース・アドバイザーズ」がマンダム株の5.01%を保有していることが判明しました。関東財務局に提出された大量保有報告書によると、保有目的は「純投資および経営陣への助言、重要提案行為を行うこと」とされています。
同社は3Dインベストメント・パートナーズとの契約に基づき運用を再委託されており、今後の議決権行使の動向にも注目が集まります。いやはや、混迷を極めてきましたね…
業績は堅調も、株主対立で経営環境は不透明
同日発表された2025年3月期第2四半期決算では、連結経常利益が前年同期比37.8%増の28.7億円と堅調でした。進捗率は通期予想(41.8億円)の68.8%に達し、営業利益率も改善しています。ただし、株主間の対立が長期化すれば、今後の成長戦略や経営判断に影響が及ぶ可能性も指摘されています。
今後の焦点
マンダムを巡る一連の動きは、国内企業におけるMBOの在り方や、アクティビスト投資家との関係性を考える上でも注目されています。
CVC連携によるMBOが成立するのか、それとも野村氏陣営を含む新たな提案者が現れるのか。11月19日のTOB期限を前に、マンダムの株主構成と経営判断は重大な岐路に立たされています。
なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
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・第1章:マンダムMBOに波紋!村上世彰氏長女・野村絢氏らが66億円投下し6%超取得

・第2章:旧村上ファンド系がマンダム株を11.54%まで買い増し!MBO成立に不透明感も

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