本日2025年10月7日の東京株式市場では、日経平均株価が前日比0.01%高の小幅続伸、TOPIXも0.06%高と堅調に推移しました。
しかし、非鉄金属大手のJX金属株式会社(5016)は、連日の上昇を背景に急落となり、投資家の間で注目を集めました。
▼JX金属 株価推移:10月7日

JX金属 株価推移:10月7日
9月14日の記事(JX金属、ロックアップ解除へ!ENEOSは株を売却するのか!?)でお伝えした後も株価が上昇し続けてきましたから、その反動での利益確定売りでしょうか。以下に詳しく見ていきましょう。
株価動向:上場来高値から一転、5.67%の大幅下落
この日、JX金属の株価は2,259円で取引をスタート。
朝方には2,339円まで上昇し、上場来高値を更新しました。
しかしその後、過熱感を警戒した利益確定売りが膨らみ、午後にかけて下げ幅を拡大。
一時は1,908.5円まで急落し、最終的には前日比126円安(−5.67%)の2,087円で取引を終えました。
出来高は86,486,800株と非常に活発で、発行済株式の約9%が売買された計算となります。
時価総額は約1兆9,377億円、売買代金は1,903億円超に達しました。
投資指標の推移
・株価(終値):2,087円
・前日比:−5.67%
・PER(会社予想):27.65倍
・PBR(実績ベース):3.19倍
・配当利回り:0.86%
上場来高値を更新したばかりということもあり、短期的な過熱感からの反動安という見方が広がっています。
米系大手証券がレーティングを「弱気」に引き下げ
また、同日7日には米系大手証券会社がJX金属の投資判断を「強気(1)」から「弱気(3:アンダーパフォーム)」に引き下げたとの報道がありました。
一方で、目標株価は1,000円から1,600円に引き上げられており、業績見通しそのものよりも、短期的な株価過熱を警戒した判断とみられています。
ちなみに、前日(10月6日)時点の市場コンセンサスは以下のとおりです。
・平均レーティング:4.44(9人中)=「やや強気」水準
・平均目標株価:1,652円
このため、機関投資家によるポジション調整が、急落に拍車をかけた可能性があります。
背景と今後の注目ポイント
JX金属は、銅・レアメタルなどの非鉄金属事業を中核とし、脱炭素関連需要の高まりを背景に株価を伸ばしてきました。
上場以来、電動車(EV)向け材料やリサイクル技術への期待感が相場を支えており、3月の上場以降、株価は約2倍に上昇していました。
ただし、短期間での上昇が急であったことから、テクニカル的な調整局面入りの可能性も指摘されています。
今後は、国内外の資源価格動向や新政権の経済政策、為替の推移などが株価を左右する要因となりそうです。
投資家としての展望
今回の下落は、これまでの上昇に対する自然な利益確定の動きとみられます。
中長期的な成長テーマに変化はないものの、目先ではボラティリティの高い展開が続く可能性があります。
投資家としては、業績のファンダメンタルズと需給動向の両面を慎重に見極める姿勢をもっていきたいところです。
なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
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