日銀の追加利上げ、植田総裁は慎重な姿勢を示すも、IMFは歓迎

日銀の追加利上げ、植田総裁は慎重な姿勢を示すも、IMFは歓迎 為替

日銀 植田総裁、追加利上げに慎重な姿勢示す

日本銀行植田和男総裁が10月24日(ワシントン時間)、G20財務相・中央銀行総裁会議を終えて加藤勝信財務相との共同記者会見で語りました。私は見ていて感じたのは、彼が英語が達者である点。日本語で話している時よりも堂々として見えるw そして、注目の金融政策の判断については、「まだ時間的な余裕がある」旨の回答をしました。利上げ時期に関しては、四六時中、寝る間も惜しんで熟考しているとのこと。

日銀の植田総裁が、ここまで利上げに慎重な姿勢を見せているのは、「7月下旬に利上げ発表した際に起きた株価大暴落(「令和のブラックマンデー」とも呼ばれました)のような混乱を起こしたくない」という意志もあるでしょうね。あれほどの混乱を経験すると、トラウマになりそうです。

今月末30日・31日には日銀会合がありますが、ここでの追加利上げ発表はないでしょうね。

IMF 局長は、日銀の利上げを歓迎

一方、同日10月24日、IMF(国際通貨基金)アジア太平洋局のスリニバーサン局長が米ワシントンで記者会見し、日銀が7月に政策金利を0・15%程度引き上げることを決定したことについて言及。「日本経済の成長に沿った動きで、歓迎する」旨を語りました。また、追加利上げは緩やかなペースで継続すべきとの見解も示し、それは日本の成長見通し改善に伴うものであり、アジアや世界経済にとって良いことであることも言及。さらに、日銀の政策金利が2027年には1.5%へと引き上がることも予想しました。

IMFからは、日銀の追加利上げを応援されておりますね。

日米金利差は縮まるのか

ここ数年の傾向として、日米金利差が大きく開いておりました。日本は長年に渡る金融緩和政策が続き、超低金利。一方、米国は高金利。この日米金利差によって、円安傾向が続いてきましたし、そのゲタを履いている影響で、日本株の円での株価は高いように見えておりました。

ここ最近になり、日本の金利引き上げ、米国の利下げへの動きが出てきており、今後は日米金利差が縮まることも予想されています。

一方、米国では、FRBが9月に約4年半ぶりの利下げに踏み切ったものの、長期金利が逆に上昇しているという状態。その大きな要因は、米国雇用統計の数字が意外にも良かったこともあり、米国景気が意外と強いということが実証されたこともあるでしょう。また、大統領選でトランプ氏勝利の可能性が高まってきたこともあり、これを織り込んだ動きが見られていると思われます。以前に彼が大統領を務めていた際も「長期金利上昇・ドル高・株高」の傾向がありましたし、トランプ氏の政策がインフレ的であることでも知られますし。

また、日本では、上述のように、日銀が追加利上げに慎重になっている状況。

まだまだすぐには日米金利の差は縮まらなそうな様相を呈しておりますが、時間はかかっても、縮まっていく方向で変化していくでしょうね。
金利は、株価にも為替にも大きな影響を及ぼしますから、動向を注視していきたいところです。

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【STOCK EXPRESS(ストックエクスプレス)】(略称:STOCK.EX)株主視点の経済ニュース考察を発信してまいります!
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渋谷桜丘 在住。立教大学法学部卒業。株主として様々な企業を応援し、経済活性化に努めております。報道カメラマンとして写真撮影もしており、数々の著名人を撮影。2000年代にはライブドアニュースにて経済記事執筆。(保有資格:知的財産管理技能士、化粧品検定1級、食生活アドバイザー、景表法検定など)

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