古河電気工業株式会社(古河電工)<5801>の株価が5月26日に続伸し、一時前日比2970円高の6万1050円まで上昇、上場来高値を更新しました。終値は6万0140円と前日比2060円高(3.55%高)となり、市場では生成AI関連の有力銘柄として改めて注目が集まっています。背景には、野村証券による大幅な目標株価引き上げに加え、AIデータセンター向け冷却製品への期待感が急速に高まっていることがあります。
▼古河電工 株価推移(2026年5月21日〜26日)

古河電工 株価推移(2026年5月21日〜26日)
以下にて詳しく見ていきましょう!!
野村証券が目標株価を6万1500円へ引き上げ
市場関係者の視線を集めたのが、野村証券による強気評価の継続です。5月25日付で同証券は古河電工の投資判断を最上位の「Buy(買い)」に据え置いたうえで、目標株価を従来の4万8500円から6万1500円へ大幅に引き上げました。
特に評価されたのは、水冷モジュールを中心とした冷却製品事業の成長性です。野村証券のリポートでは、古河電工が5月19日に示した中長期経営方針を踏まえ、「水冷モジュール製品の将来性はさらに大きくなっている」と指摘されました。これを受け、2027年3月期から2028年3月期にかけての連結営業利益予想も引き上げられたとみられています。
株式市場では、AI向け半導体需要の拡大だけでなく、その周辺インフラを担う“AIインフラ銘柄”への資金流入が加速しています。古河電工は、まさにその中核に位置する企業として評価され始めた格好です。
「AI時代の熱問題」が古河電工に追い風
現在、生成AIの普及によって世界中でデータセンター建設が急増しています。一方で、NVIDIA製GPUなど高性能半導体の消費電力と発熱量は急拡大しており、従来の空冷方式では対応が難しくなっています。
こうした中で注目されているのが液冷技術です。AIデータセンター向けでは、サーバー内部を液体で直接冷却する「水冷方式」への移行が進みつつあり、古河電工の水冷モジュールや液冷配管技術への期待が高まっています。
様々な著名IT企業も発熱問題を避けられないのであり、日本企業の特殊冷却材料・液冷関連技術へ資金が向かい始めています。古河電工はその代表格として位置づけられています。
データセンター関連営業利益を8.5倍の2000億円へ
古河電工が5月19日に発表した2031年3月期までの5カ年経営方針では、データセンター関連事業を成長ドライバーとして位置づけ、2030年度の同事業営業利益を前期比8.5倍となる2000億円へ引き上げる目標を掲げました。さらに全社営業利益についても、前期639億円から2500億円へ拡大する計画を示しています。
森平英也社長は説明会で、「絵空事や理想というより、現実的な到達レベルという認識でいる」と述べ、強い自信を示しました。
同社は、AIデータセンター向けに以下の成長を想定しています。水冷モジュールなど冷却製品の利益成長は15倍、DFBレーザーチップなど光部品は10倍、光ファイバーケーブル関連は4倍を見込んでいます。
AI時代に不可欠となる「冷却」「光通信」「高速伝送」という3分野を同時に押さえている点は、古河電工の大きな強みといえます。
6500億円投資、うち5000億円をデータセンター領域へ集中
成長戦略を支えるのが積極的な設備投資です。古河電工は2026〜2030年度の5年間累計で6500億円を投資する方針を示しており、そのうち5000億円をデータセンター関連事業へ集中投資します。
すでに冷却製品で700億円超、光部品で400億円弱の投資を決定していますが、今後さらに積み増す考えも示しています。
また、光ファイバーケーブルについても追加投資を検討しています。AIデータセンターではGPU間を超高速で接続する必要があり、大容量の光通信需要が急増しているためです。
森平社長は「データセンター市場の伸びは加速感がある」と述べており、AI関連インフラ需要への強い手応えをにじませています。
「電線株」から「AIインフラ成長株」へ評価転換
これまで古河電工は、電線大手として景気敏感株の側面が強く意識されてきました。しかし足元では、市場の評価軸が大きく変わりつつあります。
古河電工は光ファイバーで世界有数の技術を持つほか、データセンター向け冷却・光通信部材を幅広く展開しています。AI時代のインフラ需要を取り込める企業として、投資家の視点は「伝統的素材株」から「AI成長株」へ移行し始めています。
実際、2026年3月期は営業利益639億円と前期比35.8%増を達成しました。2027年3月期も会社計画で営業利益950億円を見込むなど、高成長局面に入りつつあります。
市場ではフジクラや住友電工など電線株全体への物色も続いていますが、その中でも古河電工は「液冷」というテーマ性の強さから、特に高い成長期待を集めています。
AI革命の“裏側”を支える企業として、古河電工への注目度は今後さらに高まりそうです。
なお、本記事は、投資判断の参考情報として提供するものであり、特定の株式売買を推奨するものではありません。投資の最終ご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。

STOCK EXPRESS車掌 SHUN
株主視点での経済ニュースサイト「STOCK EXPRESS」では、今後も最新情報を発信してまいります。
ぜひ、STOCK EXPRESS トップページをブックマークしてご購読くださいませ。
▼記事更新通知は 私のXにて♪
https://x.com/shun699
【Dear Overseas Investors: Summary in English】
Furukawa Electric Shares Hit Record High on Rising Expectations for AI Data Center Cooling Products
Furukawa Electric’s shares surged to a record high on May 26 after Nomura Securities sharply raised its target price to ¥61,500 from ¥48,500 while maintaining its “Buy” rating. Investors are increasingly viewing the company as a key beneficiary of the global AI infrastructure boom.
The market is particularly focused on Furukawa Electric’s liquid-cooling products for AI data centers. As AI servers powered by high-performance GPUs consume more electricity and generate massive heat, demand for advanced cooling systems is rapidly increasing.
The company recently announced a new five-year strategy targeting operating profit of ¥200 billion from data center-related businesses by fiscal 2030 — about 8.5 times the current level. Total company operating profit is projected to reach ¥250 billion.
Furukawa Electric plans to invest ¥650 billion over the next five years, including ¥500 billion focused on AI data center businesses such as liquid-cooling modules, optical components, and fiber-optic cables. Management stated that demand growth in the data center market is “accelerating.”
The company is increasingly being re-rated by investors from a traditional cable manufacturer into an “AI infrastructure growth stock,” supported by strong demand for optical networking and thermal management technologies.
Disclaimer: This article is provided for informational purposes only and should not be construed as a recommendation to buy or sell any specific securities. Please make investment decisions at your own discretion.





コメント